冷たい彼女〔続編〕
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#527 [ゆーちん]
「よかった。嬉しい。別れようって言われるかもって覚悟してたんだ。」
「何の覚悟だよ。別れようなんて死んでも言わないし。」
「…ん。」
笑ってた凜。
だけど目元は潤んでた。
:09/02/27 23:22
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#528 [ゆーちん]
俺は見て見ぬフリをして、凜にキスした。
目を閉じれば、泣いたってわかんないから。
凜は今、泣いてる?
俺は今、泣いてるよ。
キスが終わって目を開けると、きっと凜にまた泣いてる、って笑われるんだろうな。
:09/02/27 23:23
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#529 [ゆーちん]
嬉しさとか寂しさとか不安、疑問、誓い、愛しさ…そんな全てが入り混ざったキスだった。
一生のさよならじゃないし、遠距離恋愛する自信だってある。
それなのに、なんでこんなに泣けて来るんだろう。
:09/02/27 23:24
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#530 [ゆーちん]
数日後。
「いらっしゃ…あ、剛さん。佐奈ちゃんも。」
バイト先に愛しの剛さんと腐れ縁の佐奈が来てくれた。
「心くん久しぶり〜。俺、塩ラーメンね。」
「はい、佐奈ちゃんは何にする?」
:09/02/27 23:37
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#531 [ゆーちん]
「心の本音。」
佐奈の声は俺の心臓に突き刺さった。
「へ?」
「あんたの本音を注文します。だから早く聞かせてくださーい。」
凜の事だろうか…
うん、きっとそうだ。
:09/02/27 23:37
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#532 [ゆーちん]
「バイト終わりに電話するよ。」
「…そ、わかった。じゃあ変わりに味噌ラーメンね、私。」
「…了解。」
上手く笑えない俺に、剛さんは優しく微笑んでくれた。
:09/02/27 23:43
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#533 [ゆーちん]
剛さんも知ってるんだ、凜の事。
俺の本音なんて聞かれても…別にない。
凜がアメリカで両親と暮らせる事はいい事なんだし、たまに会えるんだし、いずれ戻って来るんだし…
だから…
:09/02/27 23:44
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#534 [ゆーちん]
バイト終わりに電話すると言っときながら、結局佐奈から連絡をもらった。
「バイト終わった?」
「うん、さっきは食べ来てくれてありがとね。」
「あんた今から剛んち来て…って場所知らないか。迎え行くからラーメン屋で待ってて。」
:09/02/27 23:46
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#535 [ゆーちん]
と、いうわけでなぜか佐奈に迎えに来てもらい、剛さんの家に到着。
「お邪魔します。」
「あっ、おかえり〜。さっきはごちそうさま。」
「いえ、ありがとうございました。」
久しぶりの剛さんの家。
:09/02/27 23:46
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#536 [ゆーちん]
適当に座れと佐奈に指示され、腰を降ろさせてもらうと、さっそく佐奈から質問が振り掛けられた。
「あんた本当は嫌なんでしょ?」
「…凜ちゃんのこと?」
「他に何があるのっ。」
:09/02/27 23:47
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