漆黒の夜に君と。[BL]
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#349 [ちか]
食堂に着いた俺達は、いつにも増して人の多い食堂に空いてる席を必死に探した。


「あ、あそこ空いてる。」


透が指差す方に目をやると、ちょうど3席空いていた。

「場所とられたら困るし、俺頼んでくるからお前らそこ居て。」

「え、じゃあ俺も行く!
3人分も持てないだろ?」

「転校生1人にさせるのもアレだろ。」

「でも‥‥っ」

そんな言い合いも透に押しきられて、結局俺は転校生とお留守番になった。

⏰:09/02/21 22:10 📱:P906i 🆔:6WmKMalw


#350 [ちか]
「‥‥‥‥‥。」

「‥‥‥‥‥。」


なんだ、この気まずい雰囲気は。


よく考えれば、目の前に居るのは恋人の弟。


なんか緊張してきた…

⏰:09/02/21 22:51 📱:P906i 🆔:6WmKMalw


#351 [ちか]
時間が経つにつれて緊張は増していき、俺は俯いたままひたすら透の帰りを待っていた。


(透〜早く帰って来いよ〜…)

周りはガヤガヤしてるのに俺達2人の間には静かな沈黙。
異様な雰囲気だ。

「なぁ。」

そんな沈黙を破ったのは優里だった。

⏰:09/02/21 22:57 📱:P906i 🆔:6WmKMalw


#352 [ちか]
「今さらだけど、あんたが日下冥だよな?」


向かいで頬杖つきながら言うその顔はやっぱりHRの時のように冷たかった。


「う、うん…。」

「へえ‥」


俺は上から下へ、下から上へとジロジロ見られて変な汗をかいていた。

(なんなんだよコイツ…)

⏰:09/02/22 00:05 📱:P906i 🆔:qGF02hmg


#353 [ちか]
「……………こんな奴のどこがいいんだか。」

「え?」

今なんて…?

「お待ちどーさま。」


「あ、おかえり!」


テーブルにトレーがゴトンと言う音を鳴らして置かれ、見上げると透が居た。

「ありがと!持ってきてもらって悪いな。」

その声を辿って目線を元に戻すと、冷ややかな表情はまたもや爽やかな笑顔に変わっていた。

⏰:09/02/22 00:14 📱:P906i 🆔:qGF02hmg


#354 [ちか]
さっきのは聞き違い…?




考えれば考えるほど
分からなくなっていった


「冥?」

「ほへ?!」

「クスッ何が“ほへ”だよ、ばーか。早く食え。」

「っな、馬鹿って言った方が…「はいはい、いいから食えっつーの。」

パクっ

言葉を遮られて、唐揚げを口に放り込まれた。

⏰:09/02/22 00:21 📱:P906i 🆔:qGF02hmg


#355 [ちか]
「っ〜〜%☆※¥$ッッ!!」

「食ってから喋れ。」



むーかーつーくーっ!!!!
馬鹿にすんな馬鹿っ!!!

この透の余裕そうな顔!!
まじむかつくっ!!


俺は透の脇腹を思いっきり殴った。

⏰:09/02/22 00:29 📱:P906i 🆔:qGF02hmg


#356 [ちか]
「い゙ってーっ!!暴力反対ー。」

「ふんっ」


脇腹を擦りながら睨んでくる透に俺はプイッと顔を背けた。


「仲いいんだなー。」


ぼそりと呟いた優里の顔がやけに寂しそうだった

⏰:09/02/23 00:06 📱:P906i 🆔:P7nfAI8c


#357 [ちか]
「俺も早くみんなと仲良くなりてーな!」

寂しい表情はまたも一瞬で爽やかな笑顔に戻る。

俺はそんな優里が解せなくて黙ってしまった。


「もうだいぶ馴染んでるじゃん。」

「や、そんな事ねーよ。
まだこっち(日本)にも馴染めてねーし(笑)」

「そう言えばカナダだっけ、前住んでたとこはどんなだった?」

⏰:09/02/23 00:18 📱:P906i 🆔:P7nfAI8c


#358 [ちか]
「良いところだったよ。
空気も綺麗だし、いい奴ばっかだし!」

「へえ、一回行ってみてーなー!」


弾む2人の会話もあまり耳に入らず俺はぼけーっと優里を見ていた。


「な?冥!」

「‥‥え、あ、ごめん聞いてなかった!(笑)」

⏰:09/02/23 00:27 📱:P906i 🆔:P7nfAI8c


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