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#87 [なおみ]
上映が終わり、辺りは明るくなった。

私「ちょー綺麗だったね!感動した〜!」

公「綺麗だったな。なおみはきらきらするものが好きなんだな!」

あとっ、きみちゃんが好きっ!
とか。言えなかった。

私のまぶたの裏には何万個の星が焼き付いた。
今も、目を閉じればあの日の星が、きらきら色褪せることなく輝いてるよ。

⏰:12/07/29 19:49 📱:Android 🆔:0h3TjY1E


#88 [なおみ]
きみちゃんと私は夕飯を軽く済ませた。

まだ、言えてなかった。

私「はあ。」

私は自分の変なときに弱気になるところが嫌いだった。

公「どうした?疲れたか?」

きみちゃんは私に優しく聞いてきた。
私は首を横に振った。

公「もうちょっと時間あるし、カラオケ行って帰るか!」

私「うん!」

よし!ラストチャンス!
頑張れ自分ー!

⏰:12/07/29 19:54 📱:Android 🆔:0h3TjY1E


#89 [なおみ]
カラオケで2、3曲歌ったあと、きみちゃんが曲を入れるのをやめた。
私の方に向き直って、私の目を見た。

公「俺、なおみに話があるんだ。」

私「あたしもっ!」

思わず言った。

公「ん?言っていいよ?」

きみちゃんは柔らかい表情になった。
その瞬間、きみちゃんが私に言いたいことは良いことじゃないって分かった。

私「あ、...きみちゃん、先に言って?」

⏰:12/07/30 09:13 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#90 [なおみ]
私は急に恐くなって、心臓がバクバクなり始めたのを覚えてる。

公「俺さ、元カノの話したことあったっけ?」

1回だけ聞いたことがあった。
精神的に弱くて、喧嘩になると手首を切ったり、物を壁に投げ続けたり、おかしな行動をするって。
別れた原因は、相手の浮気だって。

その話を聞いたとき、私はきみちゃんは未練があるのかなってちょっと不安になった。
1回目のデートのときだった。

私は頷いた。、

⏰:12/07/30 09:20 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#91 [なおみ]
公「そいつさ、俺と別れたあと妊娠に気付いたらしくて、1人で中絶してたんだよ。」

私の心臓は更に速くなった。
中絶したその人の気持ちを考えただけで、吐き気にも似た哀しみが込み上げてきた。

公「俺、仲のいい友だちになおみの話してたんだ。そしたら、そいつからあいつの話聞いてよ。」

私はいつの間にか泣いてた。

⏰:12/07/30 09:26 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#92 [なおみ]
きみちゃんは私の涙を拭きながら続けた。

公「この間、元カノのご両親のところに行って、謝ってきたんだよ。あいつ、中絶してからまた病んじまってよ。」

きみちゃんは悲しそうに笑った。

公「すげー殴られてよ。責任取れって言われたんだ。」

きみちゃんの目にも、涙が今にもこぼれ落ちそうなくらい、溜まってた。

⏰:12/07/30 09:33 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#93 [なおみ]
公「だから、俺、元カノと一緒になる。」

私はたぶん、みっともないくらい泣いた。
きみちゃんは私の涙を一つ一つ丁寧に拭いてくれた。

公「ごめんな。俺、まじで最低な男だよ。なおみに中途半端なことして、自分の落とし前つけることを優先してんだもんな。」

本当に最低な男だったら、元カノのご両親に謝りに行ったりしない。
本当に最低な男だったら、私のことを思って関係を終わらせようとしない。

私は泣きじゃくって、何も伝えられなかった。

⏰:12/07/30 16:08 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#94 [なおみ]
私は、それで引き留めようと思ったわけでもない。
自分を忘れて欲しくないから渡すわけでもない。

自分で捨てる勇気がない。
自分で今の2人の関係を終わらせる勇気が、ただなかった。

私はバッグに大事にしまってたきみちゃんの誕プレを取り出した。

きみちゃんはそれを見ると目から大粒の涙をいくつもいくつも流した。

ありがとう、って何回も言って、ピアスを耳につけた。

私の予想通り、すごく似合ってた。

⏰:12/07/30 16:16 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#95 [なおみ]
きみちゃんは私を抱き締めた。

何回も何回も、ごめんって言ってた。



いいよ、もう、いいよ。

きみちゃんも、辛かったよね。



もっと早く気持ちを伝えられてたら、何かが違ったかな。



だからもう泣かないで。

私こそ、ごめんね。



大好きだよ。

⏰:12/07/30 23:06 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#96 [なおみ]
私は何も言葉にできなかったけど、抱き締め返すことで、伝えた。

伝わってたかな。



2人とも泣き止んで、そのままカラオケを出た。

私の手をしっかり握って、ずんずん進むきみちゃんの背中は、悲しい気持ちと、やるせない苛立ちが滲んでた。

年末ということもあり、新年に向けてわくわくしてる人たちで溢れ返ってた。

⏰:12/07/30 23:14 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


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