幸せの歌
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#47 [水雄]
バスの中での三十分間は、とてつもなく長く感じた
見慣れたはずの風景の中には、いつもの優しさは無い
優の家に近づいていく
一つ、また一つとバス停が過ぎていく
自分の行動に間違いなんて感じていなかった
ただどうしても優に会いたかった、言葉が欲しかった、名前を呼んでほしかった、どうしても話したいことがあった
そしてバスは終点までやってきた
優の家はすぐそこだった
:12/12/15 19:22 :iPhone :XXUrG/lc
#48 [スリッパ]
水雄サン
名前つけました
世界にたった一つしかない恋愛だし、全然ありふれた話じゃないですよ
感想を書きたいけどここに書くと読みづらくなってしまうので、水雄サンがよければ感想版作成をお願いします
二度も書き込みすみませんでした
:12/12/15 20:35 :PC :Xs73wx/6
#49 [水雄]
>>48スリッパさん
そう言っていただけるとありがたいです、書き始める前は誰も目を通さないか、批判の嵐を想像していました
感想版立ててみます、ありがとうございます
:12/12/15 21:43 :iPhone :XXUrG/lc
#50 [水雄]
今日からまた、書いていきます
:13/02/01 21:31 :iPhone :OlnYNdRI
#51 [水雄]
優の家の前に立つ、どこか恐怖を感じている
ここに来て何をしたかったのか、危うく忘れそうになった
そうだ、あの言葉を言って欲しかったんだ
どうしても話したい事があったんだ
勇気を出して、電話を掛ける
僕「…もしもし」
優「…何?」
僕「さっきは怒鳴って悪かった、ごめん」
優「…別にいいよ、話はそれだけ?」
僕「いや、まだあるんだ、少し外に出て来てくれないか?」
優「…?もしかして……」
その時の優の声は震えていた
今考えれば、その反応は当然である
:13/02/01 21:38 :iPhone :OlnYNdRI
#52 [水雄]
優「いったい何かんがえてるの?考えられない、帰って!」
僕「また喧嘩をするつもりはないがな、お前は今日何か納得できるようなことを言ったのか?昨日の時点で連絡しようと思えば出来たはずだろ?」
優「……」
その後しばらく説得した、そして優が家から出てきた、視線は下を向いている
そして歩き出した、僕と目を合わせることなく
近所の公園のブランコに優は腰掛けた
優「…ここまでして話したかったことって何なの?」
僕「来月に水泳の試合があるんだ、15年間泳いできて、この試合が最後になる、その最後を優に見届けてほしいんだ」
優「…そんなことか」
そうして優は立ち上がる、家に向かって歩き出す、返事は聞けなかった
優「…あのさ、私のこと『お前』って呼ばないで、それじゃ」
:13/02/01 22:08 :iPhone :OlnYNdRI
#53 [水雄]
帰りのバスの中、ふと思い出す
『18年前の今日この日、僕はこの世に生まれてきたんだよな、その時どれだけの人が喜んでくれたのかな…
幸せなはずのこの特別な日に、どうしてこんなにも惨めな気持ちになるんだろう…』
窓の外を見つめ、まだ沈まない太陽をぼんやりと眺めながらバスに揺られる
悲しくて惨めでたまらない、でも涙は流れない
何人もの人がバスに乗り、降りて行く、そのやり取りが何度か続き、終点に辿り着く
いつも大切な人と共に降りていたはずなのに、隣にその人はいない
その孤独を感じながら自分の部屋に入る、既に太陽は沈んでいた
誰かに祝福されるはずの特別な日は、誰にも気づかれることなく終わった
:13/02/01 22:22 :iPhone :OlnYNdRI
#54 [タクロ]
うわ…
続き気になるわぁ(>_<)
頑張ってな
:13/02/01 22:30 :F02B :LBh4rGBU
#55 [水雄]
史上最悪の誕生日から一夜開け、6月20日日曜日
目が覚めた時に何を考えていたのかは覚えている、しかしどうしてそうしたのかは覚えていないし分からない
起き上がり、窓の外を見つめ、じっと立っていた、疲れたら椅子に座り、変わらず外を見ていた
そうして一日が終わっていった、ようやく涙が溢れた
その時、自分の行動の異常さに気がついた
:13/02/01 22:31 :iPhone :OlnYNdRI
#56 [水雄]
>>54タクロさん
ありがとうございます、まだ少しキツい部分もありますが、頑張って書いていきます
:13/02/01 22:54 :iPhone :OlnYNdRI
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