幸せの歌
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#11 [水雄]
そのまま屋上で話をした
その時、意外な事実を知った
カラオケに行ったあの日、なぜ顔を合わせてくれなかったのかを教えてくれた
「実は私、一目惚れしてしまってたんです、恥ずかしくって顔見れなくって・・・」

正直、さっぱり意味がわからなかった
女の子に告白された事も無いし、一目惚れなんかされたことも無い
ましてや女の子と話をしたことすら、数えられるほどしかない

でも嬉しかった、そんなことを言ってくれる人がいるなんて思ってもいなかった
何より、お互い一目惚れだったという奇跡が、薄っぺらく聞こえるかも知れないが運命だと思った

そして優は話してくれた

⏰:12/12/09 13:53 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


#12 [水雄]
優「水雄さん、あの神社見えますか?去年の年末、私元彼と一緒にお参りしたんです、ずっと一緒にいられるようにって。でも、その数日後、元彼は浮気をしてました、すごく悲しくて、大好きだったけど別れました、それをすぐに忘れさせてくれたのが、水雄さんなんです。」

僕「そうでしたか…、でも僕、具体的に優さんには何もしてませんよ?」

優「前に会った時のこと覚えてますか?あの時、水雄さんが突然前髪を結いて、その姿が面白くって、つい笑ってしまいました。何をしても楽しくなくて、笑えなかった私を笑わせてくれたのが水雄さんでした、すごく小さなことだけど、私にとってはとても大きなきっかけです。だからこれからも、私のことをもっと笑顔にしてくださいね?」

この一言が、ただただ嬉しかった

⏰:12/12/09 14:04 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


#13 [水雄]
その日はもっともっと話をしたかったが、時間も遅かったので、グッと堪えて家に帰らせた
バス停まででいいと言われ、そこまで見送った
今度はあいつが先にバイバイと手を振った
以前とは大違いの、満点の笑顔だった

⏰:12/12/09 14:04 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


#14 [水雄]
それから1週間と少し経った頃、僕は学校の修学旅行に参加し、北海道へと旅立った

もちろん、その修学旅行の間もずっとメールをしてた

北海道らしい風景を見つける度に写真を撮り、優に送った
本題のスノーボードよりも、優とのメールの方が何倍も楽しかった

同じ部屋の友人達に茶化されながらも、優との初めて電話をした
恥ずかしくって、三分ほどですぐ切ってしまった

修学旅行3日目、優からこんなメールが届いた
「水雄さん、明日帰ってくるんですよね?疲れてるとは思いますが、明後日会えませんか?」といった内容だった

⏰:12/12/09 14:08 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


#15 [水雄]
僕「あぁ、全然大丈夫ですよ」
と返したものの、正直疲れきっていた
おまけにスノボの最中に木に激突して足の親指の爪が割れてたりして、けっこう大変だった
でも突然どうしたんだろうと思い、聞いてみようとしたら優から話し始めた

優「よかった…実は少し恥ずかしいんですけど、嫌な夢を見たんです、なんだかとてもリアルで怖くなって…」

僕「どんな夢を見たんですか?」

優「水雄さんが笑顔で手を降って『バイバイ』って消えちゃう夢です、ごめんなさい、子供みたいですよね…」

それを聞いた僕は、なんて可愛い人なんだと思った

絶対に独りにするものか、悲しませたりするものかと誓った

僕「大丈夫、僕はどこにも行きませんよ」

と返し、その日は寝た

⏰:12/12/09 14:12 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


#16 [水雄]
そして修学旅行4日目の朝

宿泊先を出発し、小樽に向かった
移動中のバスの中でも、相変わらず優とメールをしていた

小樽に着くと、クラスの友人達とぶらぶらと歩いたりラーメンを食べたりしながら、修学旅行を満喫していた

「優さんにお土産買わなきゃ」と思った僕は、いろんなお土産屋を巡ったが、どれもこれも定番と言われるものばかり
食べ物よりも形に残せるものがよかった

そんなことを考えながらふらついていると、とあるぬいぐるみを見つけた
魔女の宅急便に登場する黒猫「ジジ」の小さなぬいぐるみだった
優が猫好きなことは知っていたが、友人からはもっと北海道らしいものがいいんじゃない?と言われた

しかしこれしかないと思い、プレゼント用に包装してもらった
優の喜ぶ顔が目に浮かんだ

⏰:12/12/09 14:15 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


#17 [水雄]
小樽を出発し、千歳空港へ

空港で携帯を落としたりしたが、無事に帰ってこれた

そして翌日、1月29日
約束通り、優と遊ぶことになった、それも10時過ぎという早い時間からだった

いつも通り待ち合わせ場所には集合時間の10分前に着いたが、その場所には既に優がいた
そして目が合った途端に駆け足で僕に近付いて、抱き締められた
正直めちゃくちゃ恥ずかしかったし、緊張で死ぬかと思った

優「良かった…帰ってきてくれて良かった…」

そりゃあ修学旅行に行って帰ってこなかったらいろいろと大問題ですよ
とそんなことをツッコむ暇もなく、涙目でこう告げられた

優「帰ってくるの、ずっと待ってましたよ?」

その一言が本当に嬉しかった

お土産を渡すと、凄く喜んでくれた

優「ありがとうございます!!このぬいぐるみ、ずっとずっと大切にしますね!!」

その一言だけで、生きてて良かったって思った

⏰:12/12/09 14:18 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


#18 [水雄]
ここまで恋愛版で書かせていただきました

その時書けなかったこと等加筆しています

気持ち悪いですね
懐かしいです

⏰:12/12/09 14:20 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


#19 [水雄]
ちなみに、この話は今も続いています
今起こっている出来事を書き記すまでまだまだ掛かると思います

では、続きを書いていきます

⏰:12/12/09 15:04 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


#20 [水雄]
その日は街を歩き回り、話をした
修学旅行でどんなことをしたか、どんなものを見たか

優は僕の話を楽しそうに聞いてくれていた、どこか安心しているようにも見えた

次の遊ぶ日の約束をして、その日は早めに帰った
家に帰ってからも、ずっとメールをしていた
この幸せがずっと続けばと思った

⏰:12/12/09 15:53 📱:iPhone 🆔:8OcNPcH6


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