幸せの歌
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#7 [水雄]
その日の夜、僕のブログのBBSに書き込みがあった、あいつからだった
『今日は本当にありがとうございました!またみんなで遊びましょうね』と書いてあった
それからBBSでのやりとりが続いた、200件ぐらいしか書き込みがなかったが、3日後には1000近くまで行っていた
やがて普通にメールをするようになり、1月12日に僕と優は二人きりで会うことになった
:12/12/09 13:41
:iPhone
:8OcNPcH6
#8 [水雄]
そして迎えた1月12日、朝目が覚めた瞬間から心臓がドキドキしていた
死にそうな位に緊張していた
学校の授業も頭には入らなかった
そして集合時間10分前、約束していた場所に着いた
しばらく待っていると、向こうから髪の長い女の子が歩いてきた、優だった
僕「あ、どうも」
優「こんにちは…」
スタートはかなり不安だったが、案外あっさり打ち解けていった
その日はいろんな事を話した
好きな動物、好きな食べ物、好きな芸能人
意外にも一致しているものは多かった
あいつはどんどん僕に質問してきた、そして不安そうな声で
「あの・・・水雄さん彼女はいますか?」と聞いてきた
「いませんよ、っていうか彼女できたことないです(笑)」
引かれるんじゃないかと思ったが、事実だった
笑ってごまかした
:12/12/09 13:45
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#9 [水雄]
すると優は
「え!?本当ですか!?意外です!」と答えた
正直心臓バクバクだったが、また笑ってごまかした
そのあとは本屋さんに行ったり一緒に服を見たりしていた、普通にデートしているみたいだった
辺りも暗くなり、夕食を食べに行った
美味しいオムライスを出す、可愛らしい店だった
すると優がこう言った
「ここの屋上から見える夜景、とっても綺麗なんですよ!食べ終わったら見に行きましょうよ!」
そういうのは普通僕が切り出す話じゃないかな…とか考えながら僕は
「じゃあ、食べ終わったら見に行きましょうか」と呟いた
:12/12/09 13:48
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:8OcNPcH6
#10 [水雄]
屋上に登ってみると、そこには本当に綺麗な夜景が広がっていた
見たことにもない風景に、口をバカみたいに開いて感動している僕に優は「ね?言ったとおりでしょ?」と笑顔で言い放った
優は落下防止用の柵に手をかけ、夜景の美しさに改めて感動しているようだった
その後ろ姿があまりにも愛しくなって、どうしようもなくて
気がつけば僕はあいつを後ろから抱き締めていた、その瞬間あいつの肩が少し揺れた
そしてそのまま気持ちを打ち明けていた、好きだと言った
今まで散々フラれてきた、期待はしてなかった
ただ、気持ちは伝えたかった
しかし答えはOKだった、意味がわからなかった
僕はその日、初めてキスをした
:12/12/09 13:50
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#11 [水雄]
そのまま屋上で話をした
その時、意外な事実を知った
カラオケに行ったあの日、なぜ顔を合わせてくれなかったのかを教えてくれた
「実は私、一目惚れしてしまってたんです、恥ずかしくって顔見れなくって・・・」
正直、さっぱり意味がわからなかった
女の子に告白された事も無いし、一目惚れなんかされたことも無い
ましてや女の子と話をしたことすら、数えられるほどしかない
でも嬉しかった、そんなことを言ってくれる人がいるなんて思ってもいなかった
何より、お互い一目惚れだったという奇跡が、薄っぺらく聞こえるかも知れないが運命だと思った
そして優は話してくれた
:12/12/09 13:53
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#12 [水雄]
優「水雄さん、あの神社見えますか?去年の年末、私元彼と一緒にお参りしたんです、ずっと一緒にいられるようにって。でも、その数日後、元彼は浮気をしてました、すごく悲しくて、大好きだったけど別れました、それをすぐに忘れさせてくれたのが、水雄さんなんです。」
僕「そうでしたか…、でも僕、具体的に優さんには何もしてませんよ?」
優「前に会った時のこと覚えてますか?あの時、水雄さんが突然前髪を結いて、その姿が面白くって、つい笑ってしまいました。何をしても楽しくなくて、笑えなかった私を笑わせてくれたのが水雄さんでした、すごく小さなことだけど、私にとってはとても大きなきっかけです。だからこれからも、私のことをもっと笑顔にしてくださいね?」
この一言が、ただただ嬉しかった
:12/12/09 14:04
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#13 [水雄]
その日はもっともっと話をしたかったが、時間も遅かったので、グッと堪えて家に帰らせた
バス停まででいいと言われ、そこまで見送った
今度はあいつが先にバイバイと手を振った
以前とは大違いの、満点の笑顔だった
:12/12/09 14:04
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#14 [水雄]
それから1週間と少し経った頃、僕は学校の修学旅行に参加し、北海道へと旅立った
もちろん、その修学旅行の間もずっとメールをしてた
北海道らしい風景を見つける度に写真を撮り、優に送った
本題のスノーボードよりも、優とのメールの方が何倍も楽しかった
同じ部屋の友人達に茶化されながらも、優との初めて電話をした
恥ずかしくって、三分ほどですぐ切ってしまった
修学旅行3日目、優からこんなメールが届いた
「水雄さん、明日帰ってくるんですよね?疲れてるとは思いますが、明後日会えませんか?」といった内容だった
:12/12/09 14:08
:iPhone
:8OcNPcH6
#15 [水雄]
僕「あぁ、全然大丈夫ですよ」
と返したものの、正直疲れきっていた
おまけにスノボの最中に木に激突して足の親指の爪が割れてたりして、けっこう大変だった
でも突然どうしたんだろうと思い、聞いてみようとしたら優から話し始めた
優「よかった…実は少し恥ずかしいんですけど、嫌な夢を見たんです、なんだかとてもリアルで怖くなって…」
僕「どんな夢を見たんですか?」
優「水雄さんが笑顔で手を降って『バイバイ』って消えちゃう夢です、ごめんなさい、子供みたいですよね…」
それを聞いた僕は、なんて可愛い人なんだと思った
絶対に独りにするものか、悲しませたりするものかと誓った
僕「大丈夫、僕はどこにも行きませんよ」
と返し、その日は寝た
:12/12/09 14:12
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#16 [水雄]
そして修学旅行4日目の朝
宿泊先を出発し、小樽に向かった
移動中のバスの中でも、相変わらず優とメールをしていた
小樽に着くと、クラスの友人達とぶらぶらと歩いたりラーメンを食べたりしながら、修学旅行を満喫していた
「優さんにお土産買わなきゃ」と思った僕は、いろんなお土産屋を巡ったが、どれもこれも定番と言われるものばかり
食べ物よりも形に残せるものがよかった
そんなことを考えながらふらついていると、とあるぬいぐるみを見つけた
魔女の宅急便に登場する黒猫「ジジ」の小さなぬいぐるみだった
優が猫好きなことは知っていたが、友人からはもっと北海道らしいものがいいんじゃない?と言われた
しかしこれしかないと思い、プレゼント用に包装してもらった
優の喜ぶ顔が目に浮かんだ
:12/12/09 14:15
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