終わり
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#1 [まい]
過去の恋愛。
小説なんてうまく出来そうにないから
日記感覚で書いてみる。
ただのかまってちゃんなので
暇な人は読んで欲しいなぁ。
まい。22才。女。
ヨロシクです。
:14/12/06 12:53 :SBM302SH :4/5FPbsE
#2 [まい]
つい最近だけど、
11月に
付き合ってた彼氏と別れた。
誕生日だった。
あたしのね。
中3の終わりに付き合って
そこからくっついたり離れたり
繰り返しながら
5年以上一緒に過ごした人だった。
名前は智也。
:14/12/06 12:57 :SBM302SH :4/5FPbsE
#3 [まい]
高校生になる春から、
あたしは家の都合で、
兄と二人で
実家から引っ越すことになった。
実家は関西。
引っ越し先は千葉。
結構遠いし、
まだ交通手段は電車やバスしかないし
地元の友達と離れるのは
やっぱり寂しかった。
:14/12/06 13:00 :SBM302SH :4/5FPbsE
#4 [まい]
仲の良かったみんなで
お別れ会みたいなの開いてくれたり、
親元を離れて暮らす上に
誰も知らない土地で
高校生活をはじめるあたしを
心配して泣いてくれる友達もいた。
もらい泣きしちゃうから
やめてよ、って言いながら
すごい泣いてた記憶がある。
でも、
みんなと離れるのが寂しくて
涙が出てただけで、
新しい生活への不安は
みんなが心配するほど、
全く無かった。
新しい生活への不安よりも
早く実家を出たい気持ちのが
強かったんだと思う。
:14/12/06 13:04 :SBM302SH :4/5FPbsE
#5 [まい]
今思うと、
大人になった今より
この頃の自分の方が
相当荒んだ性格してて、
いつもどこか冷めてた。
友達の事は本当に大事だったけどね。
特に、
いつも一緒にいたのが美香。
明るくて可愛くて、
あたしの親友。
離れても絶対定期的に遊ぶし
連絡とろうねって約束してた。
:14/12/06 13:07 :SBM302SH :4/5FPbsE
#6 [まい]
あたしの引っ越しが決まって、
残りわずかの中学校生活を
過ごそうってゆう時期に、
智也と出会った。
出会ったってゆうか、
同級生だし同じ中学だから
とっくに出会ってるはずなんだけど
その時期になるまで
一言も話したこと無かった。
ある日の昼休み、
突然男友達に呼び出されて、
ベタな場所で待たされた。
これって告白ってやつかな?
って、馬鹿でも気付く状況だった。
:14/12/06 13:10 :SBM302SH :4/5FPbsE
#7 [まい]
そこに現れたのが、智也。
「ごごご、ごめんな!
突然!」
とか言って、明らかあがってる。
「顔真っ赤だけど大丈夫?」
ってひたすら聞いちゃった。
モジモジモジモジする智也。
はじめての会話だったけど
すごい可愛くて笑えた。
「あのさ、俺のこと知ってる?」
そう言われて、
「うん。智也くんでしょ、野球部の。わかるよ。」
:14/12/06 13:14 :SBM302SH :4/5FPbsE
#8 [まい]
って言うとますます
赤くなった。
なんかすごい嬉しかった。
「てゆうか!卒業したら東京行くってホント!?」
「うん。東京ってゆうか、千葉だけど。」
次は頭を抱える智也。
なんかリアクションがオーバーで
すごい面白いし絶対良い子だなぁって
思った。
その後案の定
愛の告白をいただきました。
正直、嬉しかったし
智也に対しては好印象だったけど、
もう引っ越すし、
本気で気持ちに答えられる
自信はなかった。
:14/12/06 13:19 :SBM302SH :4/5FPbsE
#9 [まい]
でも、
目をぎゅっとつぶって、
あたしの返事を待つ智也に
ごめんね
が言えなくて、
まさかのOKを出してた。
どうせ離れるし、
こんな遠距離で続くわけないし
自然消滅するだろうしいっか
って思ってた。
それでも智也は飛び上がるように
喜んでくれて、
周りから智也の友達が
わんさか出てきてそれはもう
お祭り騒ぎだった。
ビックリしたけど
こんな状況に立ってるのが
少し嬉しくて、
あたしも笑ってた。
:14/12/06 13:22 :SBM302SH :4/5FPbsE
#10 [まい]
モジモジするわりには智也は
積極的で、
その日からさっそく
一緒に帰ろうとか、
今日電話してもいい?
とか、
グイグイ来た。笑
地元の最後の思い出に、
楽しく智也と過ごせたらいいなって
思ってた。
でもだんだん
あたしなんかのことを
すごい想ってくれるんだなって、
言葉や行動で伝えてくれる智也に、
本気で惹かれてく自分がいた。
:14/12/06 13:26 :SBM302SH :4/5FPbsE
#11 [まい]
でもまだあたしは
中学生のガキんちょで、
智也のように素直になることも出来ず
可愛くない彼女だったと思う。
褒めてくれても
心配してくれても
バカ〜とか、
うるさいとか、
ほんとガキな事ばかり
言ってた。
それでも智也は優しかった。
いつも笑ってた。
:14/12/06 13:40 :SBM302SH :4/5FPbsE
#12 [まい]
たいしたデートも
カップルらしいことも、
何もしないまま、
3月に入った。
3月の半ばにはもう
引っ越さなきゃいけなかったから
みんなや、智也とのお別れを
改めて実感するように
なってきた頃だった。
智也の自転車に乗って
いつも学校の帰りに
寄る公園のベンチに座った。
くだらない会話、
いつもと同じ智也の明るい笑顔。
でも、この日はなんか
あたしの気持ちが不安定だった。
なんてゆうか、
らしくなかった。
:14/12/06 16:41 :SBM302SH :4/5FPbsE
#13 [まい]
やたらと引っ越しネタを振ったり
意地悪ばっか言っちゃった。
引っ越しの話をすると
智也が悲しそうな顔するのを
わかっててわざとしてた。
「でも…寂しいな。智也と離れるの。」
思わず、そんなことを
言葉にしてた。
自分でも言った後にビックリして
顔が真っ赤になったのがわかった。
付き合ってからこれまで
智也に好きだとか会いたいとか
言ったこと無かったし、
自分の気持ちが自分でもよく
わかってなかった。
智也はすごい嬉しそうに、
でもやっぱり悲しそうな顔をして
はじめて男らしい行動をとった。
笑。
:14/12/06 16:46 :SBM302SH :4/5FPbsE
#14 [まい]
その日は
お互い帰りたくなくて
暗くなってからもずっと
話をした。
あたしのことを
もっともっと知りたいと言う
智也に、
聞かれた事を全部話した。
くだらない悩みや、
家族の話をした時に、
パッと智也を見たら
泣いてた。
もうマジでビックリして
なんで智也が泣くの!?
って聞いたら、
あたしが辛いと、
俺も辛いって言った。
そんな口説き文句のような台詞、
信じるバカいるのって
いつもの自分なら思うはずなのに、
智也のことは全部
信じられた。
だから、あたしも涙がどっと溢れたんだ。
:14/12/06 16:56 :SBM302SH :4/5FPbsE
#15 [まい]
こんな風に家族の事を話して
涙を流すなんて、はじめてだった。
家で色々あったときに
美香に相談しながら泣いたことは
あったんだけど、
済んだ話をして
泣けてくるなんて思わなくて
ほんとにビックリで、
智也といると自分の知らない
自分がどんどん出てきて
なんか怖かった。
でも、どんな自分でも
受け止めてくれる智也がいるって
信じてたから、
心強かったんだ。
:14/12/06 17:00 :SBM302SH :4/5FPbsE
#16 [まい]
すっかり遅くなったあたしを
心配して、お兄ちゃんから
かなりのメールや着信があった。
智也に送ってもらうと、
玄関の前で待ちわびる兄。
うわ…
智也逃げて!
って、こっそり言ったけど
挨拶すると言って聞かない智也。
こーゆうとこ、ほんとに
真面目なんだよなぁ。
兄は連絡を無視してた
あたしにカンカン。
智也にも感じ悪いし。
最悪。
:14/12/06 17:06 :SBM302SH :4/5FPbsE
#17 [まい]
あたしの兄はかなりのシスコン。
あたしのこと心配しすぎ。
ほんとにうざったいけど、
あたしが心配かけてなきゃ
普段は良いお兄ちゃん。
智也に謝りながらバイバイして
家に入ると、
お兄ちゃんにすぐ彼氏か聞かれた。
めんどくさいから
はぐらかしてたけど
お兄ちゃんは、
もうこっちの地元連中とは
つるむなって言った。
:14/12/06 17:09 :SBM302SH :4/5FPbsE
#18 [まい]
春からお兄ちゃんと二人で
引っ越すけど
あたしは地元も友達も
もちろん智也も、
離れても大事にしたい。
お兄ちゃんには、
お兄ちゃんの色々な思いがあって
地元は捨てるってゆう
感覚だった。
家族で唯一心が許せる存在の兄だった。
だけど、
その部分だけは理解し合えなかった。
:14/12/06 17:12 :SBM302SH :4/5FPbsE
#19 [まい]
そしてついに、
引っ越しの日は来て、
卒業式の時以上に泣いてた。
でも、
いつまでも泣きたくなくて
最後は無理矢理笑ってバイバイした。
男のくせに泣き虫って
言っていじめてたから、
すごい涙我慢してる智也の
変な顔が、
今でも忘れられないや。
:14/12/06 17:14 :SBM302SH :4/5FPbsE
#20 [まい]
4月。
引っ越し後の手続き等々、
終えて
無事にあたしの高校生活が
始まった。
みんな地元の子ばかりだけど
みんながみんな同じ
中学卒業なわけじゃないし、
知り合いがいないのは
あたしだけじゃなかったし
わりとすぐに馴染めた。
兄と二人暮らししてるってゆうのが
印象的みたいでみんな色々
聞いてくれたりして、
助かった。笑
:14/12/06 17:19 :SBM302SH :4/5FPbsE
#21 [まい]
美香はさっそく手紙を送ってくれたり
プリクラや写真や、
たくさん届けてくれた。
しょっちゅう電話もしてた。
智也は毎日電話してくれて、
連絡もくれた。
たくさん自分の話もしてくれて
あたしの話も聞いてくれた。
智也の声を聞くたびに
ホッとするし幸せな気持ちになる。
でも、話せば話すほど
会いたくなって悲しくなる。
:14/12/06 17:21 :SBM302SH :4/5FPbsE
#22 [まい]
遠距離恋愛って、
大変なんだなぁ。って、
高校生ながら
しみじみ感じてた。
でも、
一歩外に出て、
高校の友達や知らない土地を歩くと
新しいものに目がいくし
新鮮なことばかりで
そんなときは智也の事を
忘れられた。
忘れられたってゆうか、
新しい場所に馴染むことに
精一杯だったんだと思う。
:14/12/06 17:24 :SBM302SH :4/5FPbsE
#23 [まい]
毎日してた電話も
何百件としてたメールも
日に日に回数が減っていった。
てゆうか、
なにかしら理由をつけて
返事返さなかったり
電話に出なかったりしてた。
智也の事は前と変わらずに
好きなはずなのに、
新しい環境に飲み込まれてた。
でもそんなの言い訳で、
ただ単にあたしは智也の気持ちなんて
全然考えてあげれてなかった。
:14/12/07 00:49 :SBM302SH :Nbk59HVM
#24 [まい]
そんなあたしの態度に、
智也は気付いてるはずなのに
何も言わずに優しいまんまだった。
親がいないことを良いことに
毎日のように自分のアパートに
友達とたまって、
バイトも何個か掛け持ちで
始めたりして、
遊びにバイトに大忙しだった。
たまに時間が空くと、
思い出したかのように智也に連絡。
今思うとほんとに、最低な小娘。
:14/12/07 00:52 :SBM302SH :Nbk59HVM
#25 [まい]
そんなある日。
いつもバイトで遅くて
ほとんど顔を合わさない兄が
久々に一日休みだとゆうことで、
少しだけ会話をしてた。
実家の家族の話。
あたしの高校の話。
お互いのバイトの話。
お兄ちゃんの彼女の話。
色々話した。
お兄ちゃんって、
あたしは正反対で、
熱い性格してる。
勉強もバイトも恋も全力投球!
って感じ。
:14/12/07 01:00 :SBM302SH :Nbk59HVM
#26 [まい]
そんなお兄ちゃんの話を聞いてて、
特に彼女に対する話とかされて
なんか急に、寂しい気持ちになった。
あ〜
あたし最近恋愛のドキドキとか
全く無かった。
って気付いた。
高校の友達は男も女も楽しくて
毎日一緒にいても全然飽きなかったけど
やっぱりまだ出会ったばっかりで
知らず知らず気を使ってたストレスや
軽いホームシックになって、
本当に苦しいくらい寂しくなった。
:14/12/07 01:04 :SBM302SH :Nbk59HVM
#27 [まい]
自分の部屋にこもって一人、
ボーッとしてた。
智也、何してるかなぁ。
そういえば、最近智也の話
ちゃんと聞いてなかった。
その他もろもろ、
自分のしてきた自己中な行動に
気付いて、自己嫌悪。
智也にメール。
『会いたいな。』
:14/12/07 01:09 :SBM302SH :Nbk59HVM
#28 [まい]
するとすぐに着信。
智也の声を聞いたら
涙が止まらなかった。
なんかこうやって書いてると
あたしマジで
情緒不安定の子みたいだね。
やば。笑
素直に自分の気持ちを智也に伝えて
智也はやっぱり優しい智也で、
次に会える日を待ち望んでた。
:14/12/07 01:11 :SBM302SH :Nbk59HVM
#29 [まい]
高校に入ってからはじめて
智也と会うことになった日は、
もうかなり燃えた。
いろんな意味で。笑
智也への気持ちと、
智也ってゆう存在のでかさに
改めて気付くあたし。
それからは、
そこまで
自己中を発揮することもなく
遠距離カップルらしく
平和に付き合っていた。
むしろあたしが智也すきすきー
って感じになってたかな。
なんか一皮むけたかんじ?だった。笑
:14/12/07 01:15 :SBM302SH :Nbk59HVM
#30 [まい]
そんな智也ラブモードのあたしは、
三連休とかがあると、
ちょくちょく実家に帰るようになった。
もちろん、智也に会うのが目的でね。
たまには実家に
顔も出したかったし、
地元にいる間は実家に泊まるし、
結構出入りしてた。
この日も、実家に帰ってた。
智也とも会うけど、
昼間は美香と遊ぶ約束をしてた。
美香と会うのも高校になって
はじめてで、すごい楽しみにしてた。
:14/12/07 01:19 :SBM302SH :Nbk59HVM
#31 [まい]
久しぶりの美香は
相変わらず明るくて
しばらく話してないのに
すぐに今までのノリで馴染む。
やっぱり居心地が良い。
お互いの話とか
色々話してて、
途中で美香があるものを
見せてくれた。
「そういえば、高校で撮った写真現像したんだ〜見る?」
「うん!見る見る!」
美香の見慣れない制服姿に
思わずニヤニヤしちゃう。
へぇ〜
こんな感じなんだ〜
って一通り見てたら
智也の姿があった。
:14/12/07 01:23 :SBM302SH :Nbk59HVM
#32 [まい]
「あっ。」
思わず声が出る。
でも智也が写ってるのは当たり前。
美香と智也は同じ高校だったから。
「ふふ、智也相変わらずはじけてるよ〜。笑。ナイスキャラ。」
ほんとだ。
高校でも楽しくやってるんだ。
すごい笑ってる。
しかも知らない女の肩に
腕回しちゃってる。
やばい、ちょっぴり妬く!
:14/12/07 11:25 :SBM302SH :Nbk59HVM
#33 [まい]
智也は底抜けに明るい性格で、
勉強は出来るんだけど、
ほんとにバカな事ばっか言ってて
どこにいてもムードメーカーな
存在だった。
だから高校生になっても
新しい環境に、
すぐに慣れていくんだろうなって
わかってたけど、
その分新しい出会いもたくさん
あるだろうし、
なんか写真見る限り女子のレベル
高いし。笑
普段離れてるから余計、
不安になった。
:14/12/09 22:27 :SBM302SH :kBhg58.c
#34 [まい]
そんな不安を抱えたまま、
夜、智也と会った。
智也はいつもと変わらず
久しぶりに会えて嬉しいとか、
大好きだよとか、可愛いとか、
あたしを喜ばせようと
優しくしてくれた。
あたしもいつも久しぶりに会った
最初の時間はずーっと
ベタベタくっついて甘えてた。
でも頭ん中で、
さっきの写真やまたすぐに
離れないといけない不安がつのって
あからさま元気がなくなる。
ここらへん、高校生らしいな。笑
:14/12/09 22:31 :SBM302SH :kBhg58.c
#35 [まい]
どーしたの?
俺なんかした?
って、何度も聞かれるけど
素直になれない。
ヤキモチやいてる自分が
なんかすっごいカッコ悪く思えたし
離れるのが不安なんて、
言ったって仕方ないことって
わかってるから…。
何でもない。
ってずっとそうやって
ごまかして、
言わないようにしてた。
そしたらだんだん
智也まで元気なくなっちゃって、
って、当たり前だよね。
智也、すごい深刻な顔して言うの。
:14/12/09 22:35 :SBM302SH :kBhg58.c
#36 [まい]
「まい、もしかして、高校で好きな奴出来た?」
へ?
想定外のセリフに、
思わず、ブハ!って笑っちゃった。笑
智也すごい真剣な顔するし余計に。笑
なんか、一人で拗ねてた自分が
バカらしくなって素直に言った。
写真を見てヤキモチやいたことも、
離れているのは寂しいってゆう、
どうしようもないことも。
そしたら智也はすごくホッとしてて、
はじめてあたしがヤキモチやいたのが
嬉しい!ってテンションあがってた。
やっぱり、バカな智也。
:14/12/09 22:38 :SBM302SH :kBhg58.c
#37 [まい]
どうやら、あたしがいつも
電話してる時に名前を出してた
高校の男友達の話を聞いてて、
結構前から不安に思ってたみたい。
たまたまその男友達とは
バイト先が一緒になったりして、
たまたま智也にも話してたから。
その子とは本当に何もないのに。笑
智也はヤキモチやきだけど、
一切束縛はしない。
自由に遊んでおいでって感じ。
その代わりヤキモチを
わーきゃー言う。
そんな智也が可愛くて好きだった。
:14/12/09 22:42 :SBM302SH :kBhg58.c
#38 [まい]
いざ、
今回自分がヤキモチを妬いてみると
智也みたいに自由に遊んでおいで!
って言えない。
あたしのが、
相当な束縛野郎みたいだ。
でも、やっぱり智也は優しい。
あんなに不安だったのに、
たくさんの言葉で安心させてくれる。
大丈夫だよ。
俺にはまいちゃんしかいない。
絶対俺がずっと幸せにするんだから。
そんな甘すぎる、
他人が聞いてたら
ゾッとするであろうセリフを
真面目な顔してあたしが
安心するまで囁いてくれる。笑
ぎゅーってしながら。
それで満足できる
あたしもあたしなんだけどね。
:14/12/09 22:46 :SBM302SH :kBhg58.c
#39 [まい]
本当に心から幸せだった。
智也と付き合うより前にも、
彼氏はいたし、
興味本意でエッチもしてた。
でもそんなの、
本当の恋愛じゃなかった。
中学生がする、
ただの遊びと一緒。
智也と出会って付き合って、
はじめて知った、
本当の恋愛。
だから、智也はあたしの
はじめての彼氏みたいなもんなの!
ってか、智也と全部はじめてを経験
したかったなぁってゆう、後悔。笑
:14/12/09 22:51 :SBM302SH :kBhg58.c
#40 [まい]
智也のことは
本当はタイプじゃなかった。
あたしは
細くてスラッとしてて、
目もキリっとした、
無口でクールな人が
タイプなんだけど。笑
智也は、
いかにもスポーツマンです!みたいな、
ガッチリした体格に背も高くて、
中学時代はずっと坊主だった。
高校でも部活するのかなって
思ってたけど、
智也の高校は野球部も弱いらしいし
部活はしないで
俺もバイトするって言ってた。
:14/12/09 22:55 :SBM302SH :kBhg58.c
#41 [まい]
智也はどうして、
一度も話したことないあたしなんかを
好きになってくれたんだろう。
それだけは、
何度聞いても恥ずかしがって
教えてくれなかった。
可愛くもないし、
なんの取り柄もないし、
特に目立ってたわけでもない
あたしに、
突然告白してくれて、
付き合ったらこんなにも
大事にしてくれて
いつもいつも優しくて、
あたしは幸せ者だなぁって思う反面、
不思議で仕方なかったんだ。
:14/12/09 22:58 :SBM302SH :kBhg58.c
#42 [まい]
遠距離恋愛にも少し慣れた一年後、
高校2年の時だった。
しょっちゅう痴話喧嘩
みたいなのはしてたけど、
(ほとんどあたしのわがままなんだけど…)
本気のでかい喧嘩って、
それまでしたことなかった。
智也はいつだって優しいし
めちゃくちゃ自己中でわがまま言う
あたしにも、いつも甘かった。
正直言ってすごい調子に乗ってた。
そんな頃だった。
最初の別れが来たのは。
:14/12/16 22:21 :SBM302SH :bM1/.w2A
#43 [まい]
夏休みだったか冬休みだったか…
長期休みの時に、
地元から美香がはるばるこっちまで
遊びに来てくれることになった。
お約束の東京観光みたいなことして、
渋谷で買い物してって計画たてて
すごい楽しみにしてた。
久しぶりに会う美香。
やっぱり可愛いし、高校生になって
あか抜けてますます可愛くなってた。
でも話すと昔のままのテンションで
ほんとに落ち着く。
お互いの学校でのことや、
智也のこと、色んなことを
喋り倒して、
買い物とかの時間がどんどん
短くなった。
やっぱり美香大好き。
:14/12/16 22:27 :SBM302SH :bM1/.w2A
#44 [まい]
「そういえばさ、智也大丈夫?右手最近また痛むって言ってたけど。」
話の流れで美香がそう切り出した。
え?
足?
あたしは全然なんのことだか
理解できなくて、
まさにキョトンとしてた。
「え!?…ごめん。あたし言っちゃいけないこと言ったかも…。」
突然焦り出す美香。
智也の足?
痛むって何?
頭の中がはてなっていっぱい。
:14/12/16 22:32 :SBM302SH :bM1/.w2A
#45 [まい]
↑
右手じゃなくて、右足(>_<)
はてなっていっぱい。じゃなくて
はてなでいっぱい(>_<)
(;_;)
:14/12/16 22:33 :SBM302SH :bM1/.w2A
#46 [まい]
「マジごめん。聞かなかったことにして。」
そうやって美香は言うけど、
うんわかった。って納得出来るわけもなく
美香が話すまで問い詰めた。
そしたら、
あたしの知らなかった智也の過去を
知ることになった。
智也はまさに、
小学生の頃から野球少年で、
それなりにどこのチームでも活躍してて、
高校に入ったらもちろん野球部に入って
甲子園を目指すって決めてたらしい。
だけど中3年の頃
交通事故で腕は骨折、足の靭帯断裂、
骨折はちゃんと完治すれば
問題ないみたいだったけど
足の靭帯だけは、
手術しても激しいスポーツが
出来ない状態になると
お医者さんから言われて、
家族と相談した結果、
野球は諦めて
手術しない道を選んだんだって。
:14/12/17 11:09 :SBM302SH :IBcIq4yk
#47 [まい]
あたしには高校ではバイトしたいし
部活には入らないよ〜
って、軽い感じで言ってたのに。
美香の口からその事実を知って
なんか本当に混乱したし、
心配ももちろんあったけど、
なんかすごいショックだった。
「最近ね、少し走ったりするだけで、痛むんだって。お医者さんから手術もすすめられてるみたいだし…。」
話を続ける美香。
すぐに受け止められない自分。
「なんで…あたしに、言ってくれなかったのかな…。」
:14/12/17 11:13 :SBM302SH :IBcIq4yk
#48 [まい]
美香は、高校に入ってから
智也と同じグループで遊ぶようになって
その話を聞いたみたいで、
あたしも当然知ってるって
思ってたみたい。
だから美香も困ってた。
美香は何も悪くないのに、
ほんとに申し訳なかった。
「なんか…あたしマジタイミング悪いとゆうか…KYとゆうか…まいともっと話したいんだけど…、行きたい場所があるの。行ってもいい?」
やたらと時間を気にしていた美香が、
ますます申し訳なさそうにそう言った。
:14/12/17 11:16 :SBM302SH :IBcIq4yk
#49 [まい]
何か隠してるような、
そんな感じが伺えて、
なんだろ?って思ったけど
めったに東京来ないだろうし、
行きたいお店でもあるんだろうなって
思って、
「うん!いこいこ!」
って、せっかくの美香との時間
楽しまなきゃって気持ち切り替えてた。
美香が向かう先は
当事流行ってたドリンクの有名なお店で
その行列に並んだ。
あー、これ飲みたかったんだー。
って、並びながらも美香は
携帯いじったりまわりキョロキョロしたり
なんかおかしかった。
:14/12/17 11:23 :SBM302SH :IBcIq4yk
#50 [まい]
「わ!!!!!!」
「きゃ!え!??」
行列に並んでる最中、
突然あたしは後ろから背中を押されて
大きな声でわっ!とか言われて
マジ焦りながら振り向いたら、
一瞬何が起きてるのかわからなかった。
その正体は智也だったんだ。
あたしはリアクションすら取れずに、
…?
って感じポーッとしてた。
智也は満面の笑みで
サプライズ成功ー!とか言って
盛り上がってた。
:14/12/23 22:42 :SBM302SH :JPZxypSM
#51 [まい]
美香と智也が計画をたてて
あたしを驚かせるために
美香が一人で東京に来るふりをして
こっそり智也と一緒に来てたみたい。
あたしを驚かしたあとは
三人で遊びましょーってノリで、
確かにほんとに驚いたし
間違いなくサプライズは成功なんだけど
子供なあたしは無性に腹が立ってた。
相手は美香だし、
何もないってわかってるけど、
大阪から東京まで二人っきりで
新幹線に乗ってはるばるやってきたことに
すごくすごくヤキモチ妬いちゃって、
しかもついさっき、
あたしが知らなかった智也の怪我の話
聞いたばっかりだったから、
自分だけ何もかも知らなくて、
子供だったし、イライラが止まらなかった。
:14/12/23 22:48 :SBM302SH :JPZxypSM
#52 [まい]
あからさまに、
機嫌の悪いあたし。
せっかく久しぶりに美香に会えたのに、
美香はあたしを喜ばせようと
こうゆう計画を立ててくれたのに。
キャラ的にあたしはヤキモチ妬くとは
思ってなかったんだと思うし、
怪我の事も知ってると思って
言ってくれたのに、
ガキなあたしは美香に対しても
ムカついて、不機嫌を丸出しに
してしまった。
智也に対してはほとんどシカト。
今思うとあたしバカだったって
思うけどこのときは本当に
頭に来ちゃってどうしようもなかった。呆
:14/12/23 22:54 :SBM302SH :JPZxypSM
#53 [とく]
きになる!あげ
:14/12/28 23:37 :P01E :RRfs1h5s
#54 [まい]
あまりの雰囲気に、
一番困ってるのは美香。
多分、一番責任感じてた。
美香は本当に何にも悪くないのに。
普段鈍感な智也もさすがに
この空気の悪さには気まずそうに、
すごく落ち込んでる様子だった。
私は私で、
なんで私こんなにイライラしてんだろ、
みっともない。ださい。
そうやって思ってるはずなのに
どうしてもイライラが止まらずに、
自分の中でかなりむしゃくしゃしてた。
自分にも二人に対しても。
:15/02/23 18:26 :SBM302SH :SnabLygU
#55 [まい]
美香少しは気を付けよ。
智也なんで黙ってんだよ、
お前が行動起こせよ。
あたしは…何空気めちゃくちゃに
壊してんだよ。
せっかく、久しぶりに会えたのに。
そんなことばかり、
頭のなかをグルグルしてた。
すごく最悪なテンションのまま、
あっとゆう間に時間は過ぎて、
帰りの時間になった。
美香はもちろん、智也も次の日に
地元で予定が入ってたし、
帰りも一緒に帰るって感じだった。
:15/02/23 18:28 :SBM302SH :SnabLygU
#56 [まい]
あたしは不機嫌なまま、
駅まで二人を見送る。
なんだこれ。
最悪だ。
「まい、なんかほんとにごめん。あたしのせいで…。」
最後に美香がそうやって謝った。
美香は悪くない。
わかってる。
「いやいや美香は悪くないから。悪いの全部俺だからさー…。」
なのになんで、智也、あんたが
先に美香をフォローするの。
その瞬間、なんかもう、
抑えてたものが我慢できなくなった。
もし戻れるならこの時に戻って
やり直したいくらい、
バカなあたしはガキな態度を見せる。
:15/02/23 18:32 :SBM302SH :SnabLygU
#57 [まい]
「ぷ…。なんかもう、だるい。こんな空気悪い時間過ごすことになるなんて思わなかった。笑えてくる。
二人で勝手にやってよ。じゃあね。」
ちょーださい。
けど、そんなようなことを
ぶちまけて、
振り返らずに駅に背中を向けて歩いた。
美香たちは、
新幹線の切符を持ってる。
時間ももうすぐ。
せっかく、久しぶりに会えたのに、
一緒にいれる残りわずかな時間。
こんな風にしたくなかったのに。
ガキなんだよね。
高2のくせに、中身はまだまだ
ただの子供。
:15/02/23 18:36 :SBM302SH :SnabLygU
#58 [まい]
一人で歩き出してからは、
ひたすら涙をこらえてた。
都会のこの街で、
高校生が一人で歩きながら泣いてるとか
ありえないもん。
涙を我慢することくらい、
慣れてたから。
向かう宛なんてなくて、
頭の中の冷静な自分が、
おとなしく、
早く家に帰ろうって言ってた。
帰ろう。
「まい!!!待って!」
え?
智也。なんで追いかけてくるの。
新幹線は?
美香は?
:15/02/23 18:41 :SBM302SH :SnabLygU
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