それでも君が
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#297 []
家に向かう車の中
母は一言も話さなかった
もちろん友梨も。
殴られる覚悟を決め
唇を噛みしめて
見上げた空には
星なんか見えなくて
月だけが浮かんでた
:07/02/01 20:55 :D902iS :☆☆☆
#298 []
家に着くと父が玄関の外を
落ち着かない様子で
うろうろとしていた。
車を見るなり
友梨の乗っているドアを開け
「おかえり」
と優しい口調で言った。
それを無視して
友梨はさっさと家に入った。
後ろで二人がボソボソと話してたけど
聞こえない振りをした
:07/02/01 20:59 :D902iS :☆☆☆
#299 []
部屋に行き
床に鞄を投げつけた。
父が部屋の外から
優しい口調で
「下に来なさい」
と言い離れていった・・・
しばらく動かなかったけど
仕方なく下へ降り
居間の戸を開けた
:07/02/03 20:09 :D902iS :☆☆☆
#300 []
そこには泣き崩れる母の肩を
抱き寄せる父の姿
『なに?』
母は顔を上げると
「座って」と弱々しく言った
自分がしてきたことを
やっと反省したと思った
:07/02/03 20:14 :D902iS :☆☆☆
#301 []
「お母さん母親失格ね。子育てもろくにできんなんて・・・」
『・・・』
「友梨がそんなに嫌で家出するならお母さんが出てくわ。ねぇ?それでいいでしょ?」
友梨は黙ってた。
本当はいけない事してるって
わかってる。
親不幸者だって
わかってる。
:07/02/04 01:35 :D902iS :☆☆☆
#302 []
母親に・・・
いくら最低だとしても
母親に
こんなセリフ
言わせて良いわけない。
わかってる
わかってるのに・・・
素直になれずに
口から出た言葉は
残酷な一言でした――。
:07/02/04 01:37 :D902iS :☆☆☆
#303 []
目も合わせず
どこを見るでもなく
冷たい視線で
『家族だなんて思ってない。産まなきゃよかったってまで言われて親なんて思いたくないし、思えるはずない。』
『一緒に住むの疲れたんだよ!!いい加減自由にしてよ!!!』
ごめんオカン・・・
ごめんオトン・・・
:07/02/04 01:40 :D902iS :☆☆☆
#304 []
二人は黙ってたけど
きっと傷ついたよね・・・
父は
「育てる義務がある」
とか言ったけど
そんな言葉より
母の言葉は
痛かった・・・
:07/02/04 01:44 :D902iS :☆☆☆
#305 []
「お母さんも疲れたわ・・・お母さん友梨がやりたいって言うことは全てやらせてきたつもりよ。欲しいって言うものだって揃えてきたつもりよ?」
「でも友梨にとってそれは当たり前でしかなかったのね・・・」
「お母さん友梨をこんなになるまで追い込んで・・・私・・・私」
「いやぁ――――――!!」
突然頭を抱え込み
叫び出す母。
ノイローゼが・・・
始まった
:07/02/04 01:49 :D902iS :☆☆☆
#306 [ακ]
続き楽しみにしてます
:07/02/04 18:20 :D903i :☆☆☆
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