もう二度と・・・
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#12 [林奈]
そんな生活の中、涼子に初の彼氏ができた。
「林奈!うちね、彼氏できたんよ」
「まじで?おめでとう!誰なん?」
「3組の前田くん。告られた!でね、カッコいいから付き合ったんよ」
羨ましかった。彼氏がいれば、彼氏に夢中になれるのに。
うちは切実に思ってた。
:07/03/31 04:28 :W43CA :☆☆☆
#13 [林奈]
涼子は前田くんとの時間を大切にするようになってた。亜由美もうちも、そんな事何とも思わなくて、涼子の幸せそうな顔を見るのが嬉しかった。まだケイタイがなかった。だから家電での会話、登下校のデートがすごい楽しいらしい。
「うちらも早く彼氏ほしいね」
亜由美と何度言い合ったかわからない。
:07/04/01 09:27 :W43CA :☆☆☆
#14 [林奈]
夏休みに入り、家にいる時間が多くなった。夜中まで起きて昼まで寝てる。そしてまた家族の中で変化が起きてた。
母が昼間いない。うちは働き始めたもんだと思ってた。
:07/04/01 09:47 :W43CA :☆☆☆
#15 [林奈]
けど祖父が言った。
「またパチンコか」
「パチンコ行ってるの?」
「知り合いが見たってよ。お前の母親はとんでもないな」
少しショックだった。ギャンブルに対していいイメージなんてないからショックだったんだ。
:07/04/01 10:09 :W43CA :☆☆☆
#16 [林奈]
母が帰ってきて問い詰めた。すると母はうちに言う。
「あんたに関係ないでしょ!お母さんだってイライラするんだわ」
“かわいそうな人”うちはふいに思ってた。母のギャンブルが悪い方向に向かなければいいけど。うちは何か嫌な予感がしてた。
:07/04/01 18:02 :W43CA :☆☆☆
#17 [林奈]
そのあとすぐに、物を投げてきた。思いきり腕にテレビのリモコンが当たった。リモコンなのに痛くて少し涙目になるうちに母はまた冷たく言い放った。
「あんたさえいなければね、こんなにイライラしんわ」
“やっぱり自分がいない方がいいんだ”
確信した。
:07/04/02 23:08 :W43CA :☆☆☆
#18 [林奈]
次の日、うちは家出した。
“どうせ心配なんてするわけない”
そう思うのと同時に湧いたほんの少しの希望。
“もしかしたら探すかも”
うちは亜由美の家に転がり込んだ。亜由美の家はお母さんだけ。うちはそれをいいことに、しばらく家に帰らないと決めたんだ。
:07/04/02 23:32 :W43CA :☆☆☆
#19 [林奈]
亜由美はうちがいることを喜んだ。そして遊びまくって、夜中に帰る毎日。お金なんてない。だから駅前を毎日うろついてナンパしてくるヤツらについていってた。
警戒心なんてない。何か起きるかもしれない。そう思うだけでワクワクしてた。
:07/04/02 23:36 :W43CA :☆☆☆
#20 [林奈]
そんな日、うちと亜由美に声をかけてきた男がいた。
「一人2でどう?」
意味が分からなかった。
“2”って何?うちは聞いた。
「二万って事だよ」
亜由美もうちも食い付いた。
:07/04/03 13:52 :W43CA :☆☆☆
#21 [林奈]
「何するの?」
「俺とエッチするだけ」
速攻で断った。中年の男とやるなんて考えただけでも吐き気がする。しかもまだ処女だし。
14歳の時は、まだ純粋に考えることもできてた。
:07/04/03 14:06 :W43CA :☆☆☆
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