もう二度と・・・
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#601 [我輩は匿名である]
主さんわ本当に本当に
人の幸せを考えてるんですね(p*>д<q)
いつも見てます
頑張って書いてください☆

⏰:07/06/09 12:39 📱:P903i 🆔:☆☆☆


#602 [キャンディ]
好きやのに別れナあかん…

ホンマツライよね

更新待ってます

⏰:07/06/09 14:08 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#603 [林奈]
我が輩さん、キャンディさんありがと辛いけど頑張って更新します。

⏰:07/06/09 18:56 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#604 [林奈]
父にアキヤとの事は言えなかった。


あんなに喜んでくれたのに・・・。
悲しい顔をさせたくなかったんだ。


仕事もアキヤとの事を考えないようにしてた。


けど帰り際、勤務が一緒だった佐々木さんに呼ばれた。

⏰:07/06/09 18:58 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#605 [林奈]
「林奈、最近何かあった?」


「何もないですよ」

佐々木さんは彼氏さんから、私とアキヤが別れた事を聞いていたはずなのに、わざと知らないフリをしてくれた。

⏰:07/06/09 19:00 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#606 [林奈]
「アキヤくんと何かあったんじゃない?林奈から言ってくれるかもしれないと思って、私からは聞くのやめてたんだ」



「そうですか。心配かけてごめんなさい。アキヤと別れました」



「原因は?」



「佐々木さん、知らないんですか?」

⏰:07/06/09 19:08 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#607 [林奈]
「聞いてないんだ」

私は全て話した。
そして今、私はアキヤと別れたことを後悔してないと言ったんだ・・・。


そう言えば、心配しなくて済むだろうと思った。

⏰:07/06/09 19:13 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#608 [林奈]
「ほんとはそんな強がる余裕ないんじゃないの?私に嘘ついても仕方ないよ?」


佐々木さんは優しく笑った。


私は佐々木さんの顔を見て、自然に涙がこぼれだした。

⏰:07/06/09 19:43 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#609 [林奈]
ほんとはすごくすごく後悔してる。
付いていけばよかった。
けど、役職に就いてた私は仕事を放棄するわけにもいかないし、何より家族が心配。


たくさんたくさん泣いて、何度もアキヤに電話しそうにもなった・・・。


色んな思いが爆発してしまったんだ。

⏰:07/06/09 21:04 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#610 [林奈]
ただ泣きじゃくる私に、佐々木さんは何も言わずに手を握りしめてくれてた。



「私は幸せにはなれないですよ」


ずっとそんな事を繰り返してた。

⏰:07/06/09 21:06 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#611 [ビームサベール]
毎日確認してます!
辛いでしょうけど頑張って下さいo(^-^)o応援しています!

⏰:07/06/10 18:06 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#612 [林奈]
ビームサーベルさん、ありがと!これからまた更新します!

⏰:07/06/10 20:29 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#613 [林奈]
私はほんとに先が見えなくなってた。


アキヤと別れ、これから何を信じればいいんだ?


私は泣きながらひたすらに思ってた。
そんな時、佐々木さんは手を握りしめながら言ってくれた。

「この別れも意味があるんだよ」
って・・。

⏰:07/06/10 20:33 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#614 [林奈]
言ってる意味は分かる。
けど、心がついて行けなかった・・・。

“私に幸せは似合わないんだ”


ほんとに小さな私は、自分一人だけが辛いんだって思い込んでた。

⏰:07/06/10 20:39 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#615 [林奈]
「ねぇ林奈?辛いのはアキヤくんも同じだよ?」



「え?」



「結婚まで考えた人と別れなきゃいけない辛さは、アキヤくんも同じなんだから。あの子が前を向こうとしてる分、林奈もそれに答えなきゃいけないんじゃないの?」


佐々木さんの言う事は正しい。


頭では分かってるのにね・・・。

⏰:07/06/10 20:53 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#616 [林奈]
結局佐々木さんと話しても、自分の中で答えは見つからなかった。


けど、佐々木さんの優しさは痛いほど伝わってた。


私にアキヤを紹介した事を悔やんでいるようだった。

⏰:07/06/11 08:31 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#617 [林奈]
家に帰り、いつものように振る舞う。
部屋にいるとアキヤを思い出してしまうから、できるだけ居間にいるようにしてたんだ・・・。


すると、タイミングを見計らったかのように母親から電話。

「元気にしてる?」

「うん」


「明日ご飯でも行かない?」


「いいよ」

⏰:07/06/11 08:47 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#618 [林奈]
日勤を終えて、待ち合わせ場所に向かった。


歩いてる途中、やっぱり思い出すのはアキヤ。


“迎えに来てくれたこともあったよな”

自然に駆け巡る思い出。


優しい気持ちにはどうしてもならなかった。

⏰:07/06/11 08:50 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#619 [林奈]
待ち合わせ場所に母はもういた。


笑顔の母。


和解した日以来、母はほんとに笑うようになった。

⏰:07/06/11 08:53 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#620 [林奈]
オシャレな居酒屋。初めて母とお酒を乾杯した。


タツヒコさんの話や、父や兄の話。
色んな話をした。


そして私の話も。


まだアキヤと付き合ってると思ってる母は、式への準備は進んでるの?とか、嬉しそうな顔で聞いてくる。


複雑だった・・・。

⏰:07/06/11 08:57 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#621 [林奈]
「まぁね」


精一杯の返事。


でも何で女は勘が鋭いんだろう?
母は私の目を見た。


「あんた何かあったの?」


「なんで?」


「目が違う」

⏰:07/06/12 09:20 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#622 [林奈]
ギリギリの状態で作った笑顔・・・。


母はそれ以上何も聞いてはこなかった。

私と母は少ししてから帰った。

⏰:07/06/12 09:25 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#623 [林奈]
家に着き、真っ先に部屋に入った。
その瞬間、糸が切れたかのように涙が溢れ出る・・・。


“笑わなきゃ”


そう思えば思う程、流れ出る涙。


結局朝まで泣いてしまってた。

⏰:07/06/12 09:28 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#624 [林奈]
思う存分泣き続け、自分の中で吹っ切れてた。



もう大丈夫。


もう揺らぐことなんてない。


そう思えるようになったのに・・・。


恋の神様はいないんだね・・・。

⏰:07/06/12 09:39 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#625 [林奈]
もうアキヤはアメリカに行ったもんだと思ってた。


けどある夕方、突然鳴った玄関のベル。

私は出た。


ドアを開けて驚く以外できなかった。

⏰:07/06/12 09:41 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#626 [林奈]
「アキヤ!」


「ごめん突然。話できないかな?」


「アメリカに行ったんじゃないの?」


「準備もあったから、明日行く」


私とアキヤは近くを歩いた。

⏰:07/06/12 09:44 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#627 [林奈]
「待っててくれないかな?」


「は?」


「落ち着いてから迎えに来る。だからそれまで待っててほしい」


意味が分からなかった。


「どういう事?」


「俺めちゃくちゃ後悔してた。林奈を傷付けてまで、俺は何してんだろって。佐々木さんから電話あったんだ。お前が無理してるって聞いて、俺もう一回やり直したいって思った。勝手な事だとは思う。けど必ず迎えにくるから」

⏰:07/06/12 09:48 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#628 [林奈]
“せっかく吹っ切れたのに”


そう思いながらした返事は、「うん」だった・・・。


やっぱりアキヤが大好きで、この人以外をもう愛したいとは思えなくて・・・。

私とアキヤはもう一度やり直すと決めたんだ。


アメリカと日本。
ありえない距離。
でも、迎えに来てくれると信じた。


信じたのに・・・。

⏰:07/06/12 09:53 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#629 [林奈]
次の日、アキヤは日本を発った。


私は朝から仕事で、見送りには行けなかった。
きっと仕事じゃなくても行かなかったと思う。


空港なんかで泣けないから。

⏰:07/06/12 10:11 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#630 [林奈]
仕事が終わってから、休みだった佐々木さんに電話した。


アキヤとの事を報告して、アキヤに電話してくれた事にお礼を言った。



電話の向こうで、よかったって優しく言ってくれる佐々木さん。
この時の、私も佐々木さんも、この先の悲劇なんて想像もつかなかったんだ。

⏰:07/06/12 10:14 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#631 [林奈]
アキヤが発った一週間後、私はようやく父に話すことにしたんだ。


怒るかもしれない。そう思いながら私は父に話した。


父は話を聞いても顔ひとつ変えず、ただうなずくだけだった。


「お前達で決めたことに反対はもうできないだろ」


そう言いながら席を立った。

⏰:07/06/13 10:27 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#632 [林奈]
「怒らないの?」


「反対しても言う事聞かないだろ?ちょっと結婚が遅くなっただけだからな」


笑顔で答えてくれたんだ。


「お母さんにもちゃんと話せよ?」

⏰:07/06/13 17:45 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#633 [林奈]
「お母さんに?」


「心配してたぞ。お前と食事に行った時、何か暗かったって言ってたからな」



「分かった」


改めて思った。
こんな両親の元で育ったせいでって思ってたけど、こんな風に感謝できる日が来たことに、私は素直に思ったんだ。

⏰:07/06/13 17:49 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#634 [キャンディ]
先が気になります


更新待ってマス
頑張って下さい

⏰:07/06/14 19:09 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#635 [優ちァ]
>>340

すみません

⏰:07/06/15 23:36 📱:SH902iS 🆔:☆☆☆


#636 [林奈]
遅くなりました。
今から少し更新します。


続き↓↓


私は次の日、母に電話を入れた。
全ての事情を話した時、母は何度も聞いてきた。


「あんたはほんとにそれで大丈夫なの?辛くないの?」
って・・・。


けど私は信じてたから。


いつかアキヤと結ばれるって・・・。

⏰:07/06/16 20:41 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#637 [林奈]
そんな私に母もそれ以上何も言わなかった。


そしてアキヤと私の文通が始まった。


月に一枚か二枚しか出せれないけど、私はそれが幸せだったんだ。


「いつか必ず迎えに行くから」


最後の文に必ずある言葉。


ほんとにほんとに信じてた・・・。

⏰:07/06/16 20:45 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#638 [林奈]
そんな生活の中、母と一緒にタツヒコさんとも会うようにもなった。
父に対する少し複雑な気持ちを抱きながらも、私はそれでも毎日を必死に過ごしてたんだ。


そんな中の悪夢。


もう二度と、大切な人を失いたくないと思ったのにね。


あの時、神様なんていないって思った。

⏰:07/06/16 20:48 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#639 [林奈]
アキヤと最後に会ってから、ちょうど半年だった。


私宛てにエアーメール。


―差出人―


“水丘 仁美”


名前を見た瞬間に分かった。


アキヤのお母さん。

⏰:07/06/16 21:07 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#640 [林奈]
恐る恐る開く。


『初めまして。アキヤの母です。あなたとの事はアキヤから聞いていました。突然で驚くと思います。おとつい、アキヤはバス事故の犠牲で亡くなりました。
その事だけ報告します』



“は?”


私の最初の言葉。


意味が分からなかった。

⏰:07/06/17 13:32 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#641 [ビームサベール]
林奈さんマイペースでいいので頑張って下さい(^O^)
更新待ってます(^∀^)>
応援してますよ(。・_・。)ノ☆

⏰:07/06/18 17:44 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#642 [あやめ]
また02登場つらいと思うけどがんばってね(>_<)

⏰:07/06/18 19:23 📱:SH702iS 🆔:☆☆☆


#643 [林奈]
ビームサーベルさん、あやめさん、いつもありがとうI

⏰:07/06/19 01:30 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#644 [林奈]
何度も何度も読み直した。
でもやっぱり出てくる言葉は・・・。


「意味が分からん」

私はすぐに佐々木さんに電話したんだ。

⏰:07/06/19 01:32 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#645 [林奈]
「佐々木さん、アキヤが亡くなった」


「は?なにそれ。何かの冗談?」


「アキヤのお母さんからエアーメールが届いて、バスの事故で亡くなったって書かれてるの」


「イタズラじゃないの?アキヤくんが死ぬわけないよ」

⏰:07/06/19 01:34 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#646 [林奈]
あまりにも素っ気ない言葉達。


私にはその手紙から、真実だと言う事が全く伝わってこなかった。


“アキヤが死ぬわけないよ”


私は言い聞かせた。

そして手紙が届いた次の日、見慣れない番号で、家の電話が鳴った。

⏰:07/06/19 01:37 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#647 [林奈]
「はい」


「林奈さんはいらっしゃいますか?」


「私ですけど」


女の声。


「あなたは?」


「アキヤの母です」

⏰:07/06/19 01:39 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#648 [林奈]
私はあまりにもの驚きで、すぐ言葉が出て来なかった。


「初めまして。手紙読んだかな?」


「は、初めまして。読みました。でも私は信じていません」

「信じれないのは私も一緒だよ。けど事実なの。あなた、アメリカに来れないかしら?」


「え?」


「自分の目で確かめたいでしょ?」

⏰:07/06/19 01:54 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#649 [林奈]
アキヤの母と名乗る人は、私をアメリカへと誘ってきた。


「お金もないし、休みも取れません」


「ならチケット送るから。来なさい。あなたにきちんと受け止めてほしいの」


電話の向こうで泣いてるのが分かった。

私はそのあと返事をしないまま電話を切った。

⏰:07/06/19 01:57 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


#650 [林奈]
何が何だか分からす、何分か電話機の前に突っ立ってた。


するとそんな私に気付いた父が声をかけてきたんだ。


「オイ、林奈。どうしたんだ?」


「アキヤが死んだんだって」


「は?お前何言ってるか分かってんのかよ?」


「分かってるよ!信じたくないけど」


父の顔が曇った。

⏰:07/06/19 04:34 📱:W43CA 🆔:☆☆☆


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