〇ニ番目の四季〇
最新 最初 全
#372 [ゆり]
次の日
いつもの場所で隼人と別れ
あたしは教室への階段を登っていた。
(今日も暑いな〜)
カツカツカツ
あたしのヒールの音に混じって
スニーカーの音がした。
「あの…」
か弱い声に振り返ると
3段下に
いじめられ子ちゃんがいた。
:06/06/04 21:27 :V703SH :Ecxpdyi.
#373 [ゆり]
「あ、おはよ〜☆」
一瞬戸惑ったけど笑顔で言った。
「おはようございます…
あの、昨日はありがとうございました」
頭を下げられる。
「えッ全然いいよ、あたし余計な事しちゃったりした?」
その言葉に焦って顔を上げる。
「そんな事ないですっ」
「ならよかった!
一緒に教室行こか」
:06/06/04 21:32 :V703SH :Ecxpdyi.
#374 [ゆり]
少し笑顔を見せてくれて
隣にきて一緒に歩き出した。
身長は155aくらいで
少しぽっちゃりしてて
セミロングの黒くて綺麗な髪。
いつも男視点なあたしは
まさに萌え〜タイプの子だな、
と思った。
「えーと、下の名前なんてゆーの?
ごめんね、あたしほとんどの子知らなくて(笑」
「下は淳子です」
「淳ちゃんかぁ☆可愛いね♪」
恥ずかしそうに笑った。
萌え〜だねこりゃ。
:06/06/04 21:42 :V703SH :Ecxpdyi.
#375 [ゆり]
「高原先輩はなんで私の事助けてくれたんですか…?」
(や、助けるつもりではなかったよ。)
「ん〜…あーゆうの好きじゃないから…かなぁ」
曖昧に答える。
「いいなぁ…強くて」
彼女が呟いたと同時に教室に着いた。
もう彼女の席は綺麗だった。
「よかったね」
あたしが笑うと彼女も安心した様に笑った。
:06/06/04 21:47 :V703SH :Ecxpdyi.
#376 [ゆり]
席に着くとギャル子ちゃんグループが集まってくる。
「先輩、昨日はすいませんでした」
「あ〜いいよ〜
どーせ湿気で髪ペタんこだったし(笑」
今日は晴れてるから気分がいい。
自然にニコニコしてる自分。
「先輩って髪どーやってるんですかぁ?
まゆもそんな風にしたいです〜」
:06/06/04 21:53 :V703SH :Ecxpdyi.
#377 [ゆり]
「あーあたしはコテとカーラーを…」
いつの間にか巻き髪レッスンが開かれてた。
みんなとも仲良くなれて
満足にこのクラスでの授業を終わろうとしてた。
でも
帰りに教室を出ようとすると
呼び止められた。
:06/06/04 21:59 :V703SH :Ecxpdyi.
#378 [ゆり]
「淳ちゃん…どーしたの?」
「あの…ちょっと時間ありますか?」
「んん〜…」
隼人と帰る約束をしてる。
「今日はちょっと…」
断ろうとした瞬間、一気に罪悪感に襲われた。
「あッやっぱ大丈夫!ちょっと待ってね」
ピリリリッ
「はーい」
「あ、隼人?ごめんけど今日友達と用あるで
先帰ってて〜」
:06/06/04 22:06 :V703SH :Ecxpdyi.
#379 [我輩は匿名である]
:06/06/04 23:58 :N900iS :jupj/QHQ
#380 [ゆり]
「え〜!!…分かったよ〜」
「まじごめんね」
「帰ったらちゃんと連絡しろよ!」
「分かったぁ〜隼人も気をつけて帰ってね☆」
ピッ
携帯を閉じる。
「すいません…約束あったのに…」
淳ちゃんが俯く。
「全然大丈夫だよ☆
どこで話す?」
校舎を出るのも暑いので空いてる教室に入った。
:06/06/05 22:56 :V703SH :tPdHa1I.
#381 [ゆり]
いきなり二人きりで話すなんて
数日前から想像出来ない。
本当
些細なことで
人との繋がりって出来るものだ。
淳ちゃんは窓際の席に座った。
あたしはその隣の椅子に横向きに座った。
「先輩って…人生嫌になる事ってないですか?」
いきなりの質問に驚いた。
でも真剣な横顔だったから
真剣な質問なんだ
と思った。
:06/06/05 23:01 :V703SH :tPdHa1I.
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194