俺がホストじゃなかったら
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#146 [ゆう]
この日からまたレナと俺は一緒に暮らし始めた
トウヤは、やれやれって顔しながらでも応援してくれた
レナが夜の世界から足を洗ったから、俺たちの生活は真逆だった
レナが起きる頃に俺は仕事終わるし、レナが仕事終わる頃に俺は仕事に行く時間だった
けど楽しい毎日だった
:07/07/15 03:15 :D902iS :☆☆☆
#147 [ゆう]
「ユウ最近元気よな」
営業が終わって、家に帰ろうとしていた俺にトウヤが言った
「そう?俺そんな分かりやすい?」
「うん。ユウ恋愛とか下手そうだし」
アフターがない日とか通常営業で終わる日は、レナが起きる時間に帰ってレナを起こすのが日課になっていたから、早く帰りたかった
:07/07/15 04:51 :D902iS :☆☆☆
#148 [ゆう]
「俺さ、ホスト辞めるわ」
トウヤは確かにそう言った
「そうなんだ、何で?」
俺は別になにも思わなかった
トウヤは「夜の世界って怖いわ。もうこんな汚いこと続けていく自信ない」と言った
俺は、辞めれるトウヤがすごいなと思った
:07/07/15 04:57 :D902iS :☆☆☆
#149 [ゆう]
確かに夜の世界は怖い
会いたくなったら金がいる
好きになったら金がいる
好きな人の一番になりたいならもっともっと金がいる
俺も夜の世界は怖いと思う
だけど俺にはこの仕事しかない
だから、
辞めて別の道を選べたトウヤがすごく羨ましかった
:07/07/15 05:01 :D902iS :☆☆☆
#150 [ゆう]
「また俺の家ふつーに遊びに来いよ」
俺がそう言うとトウヤは
「やだよ、使用済みゴムとか普通に落ちてそうだし笑」
って冗談っぽく言った
「あ、俺、レナとやったことないよ」
俺の言葉にトウヤは少しびっくりした後、笑ってこう言った
「あはは、マジで?すげぇ、ユウが?ユウは本当にレナちゃんが好きなんだなー。がんばれよ、応援してる」
まぁこれからトウヤに会うことはなかったけど。
:07/07/15 15:13 :D902iS :☆☆☆
#151 [ゆう]
「もしもし?リエ?今仕事終わったー、またメールするね」
「もしもーし、アヤカ?ごめん仕事だったー。昨日はありがとね」
「あ、ユカ?さっきありがとう楽しかった。また来てね」
「ナツミ〜最近会えないじゃんー。また飯でも行こうよ」
「キョウコ?忙しくて電話でれなかったーごめんね。またメールするね」
俺がこんな電話を立て続けにしていると、横からレナが
「あんた彼女何人いんのよ」
と言って来た
この日俺は早く店を上がって帰って来た日だった
:07/07/17 03:19 :D902iS :☆☆☆
#152 [ゆう]
「うっせ、仕事なんだよ。つかれたーめんどくせー」
俺はそう言うと携帯を放り出した
「売れっ子は大変だね、色カノの世話とかしなきゃいけないから」
レナひ皮肉たっぷりに言った
前までは自分もこういう営業してたくせに
と思ったけど言わなかった
:07/07/17 03:22 :D902iS :☆☆☆
#153 [ゆう]
「ねぇ、ユウにとってあたしってどんな存在?」
俺はびっくりして思いっきり振り向いた
「どんなって‥あれだよ、レナって感じ」
「なにそれー意味わかんない笑」
「悪いけど俺‥大切とか特別と思った人にしか本名教えないよ」
俺は勇気を出して言った
こんなこと言うのにいちいち緊張してたらホスト失格だなと思う程緊張した
部屋が静かになった
「‥ナオキ」
レナが呟いた
:07/07/17 03:29 :D902iS :☆☆☆
#154 [ゆう]
「‥はい」
俺は返事してみた
レナは少し笑って
「あたしユウが好き」
確かにそう言った
「俺も、好き」
俺はそう言った
多分この日から俺らは付き合い始めた
俺はしばらく浮かれてたっけ
:07/07/17 03:34 :D902iS :☆☆☆
#155 [ゆう]
その日からレナは俺のこと『ナオキ』って呼ぶようになった
それから、あんまり会えないからと言って、店に顔出すようになった
俺は金かかるからやめろって言ったけど、レナは
「最低チェックで帰るから」って言って聞かなかった
俺はそれならいいかと思った
それがいけなかった
:07/07/17 03:39 :D902iS :☆☆☆
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