俺がホストじゃなかったら
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#255 [ゆう]
少し経ってレナから返信が来た
『テレビ見てるよ〜もう眠いから寝そうだけど』
部屋にレナはいないしテレビもついてない
『どこでテレビ見てんの?』
そう送った
レナからの返信は
『家だよ』
:07/08/09 15:25 :D902iS :☆☆☆
#256 [ゆう]
『だよね、おやすみ』
そう送った後俺は店に戻った
何も知らなきゃ良かった
いつも、知って傷つくことばっかりだよ
:07/08/09 15:27 :D902iS :☆☆☆
#257 [ゆう]
店に戻ると、二部の時間帯なのに何でか一部の従業員がスタッフルームにいた
「あ、ユウさん!」
俺に用があったらしく、俺を見るなり駆け寄ってきた
「今日レナさん見たんです」
そいつは気まずそうな顔で俺に教えてくれた
セイヤが働いている店から、セイヤの送りで店から出て来るレナの姿を見たってことを
:07/08/10 00:23 :D902iS :☆☆☆
#258 [ゆう]
「お前それ教えてくれるためにここまで来てくれたの?」
俺は平然を装って言った
さっきの今っていう状況で、レナを信じられるわけない俺はかなりのショックを受けていた
そいつに軽く礼を言っていつものように仕事に戻った
:07/08/10 00:26 :D902iS :☆☆☆
#259 [ゆう]
俺はその朝、営業時間が終わってからトウヤに電話をかけてみた
トウヤが夜の世界から足を洗ってから、一切連絡の取り合いはなかった
だけどなんとなく、俺の中ではこいつが一番の友達だった
:07/08/10 00:29 :D902iS :☆☆☆
#260 [ゆう]
「もしもし」
何回か呼び出し音が鳴った後、眠そうな声で電話に出たトウヤ
声を聞くのはすごく久しぶりだった
「もしもし?ユウだけど分かる?」
「うわー久しぶり、どしたん?」
「ごめん起こした?」
「いいよ、もう起きる時間だし。ユウ仕事終わったんだ」
:07/08/10 00:32 :D902iS :☆☆☆
#261 [ゆう]
そんな会話をした後俺はトウヤに今の状況を話し始めた
レナと付き合ってから、二回隠れて風俗で働かれたこと
セイヤの紹介だったこと
セイヤに金を渡してたこと
子供ができて結婚すること
今日レナがセイヤの店に行っていたってこと
:07/08/10 00:35 :D902iS :☆☆☆
#262 [ゆう]
一通り話し終わったところでトウヤは
「お前、バカ?」
とだけ言った
俺も十分わかってる
何度も目を瞑っては裏切られて、それでも大好きなんだから
「昔からレナって子、いい噂ないじゃん。やめときな、ユウを大切にしないような女、ユウが大切にする必要ない」
トウヤはそう言った
:07/08/10 00:38 :D902iS :☆☆☆
#263 [ゆう]
トウヤの言葉に少し目頭が熱くなった
なんで俺はこんなにもレナのこと好きなんだろう?
「そうだよな‥俺おかしいわ。でもやっぱ子供も産まれるしさ」
俺はそう力なく言った
「あぁそっか、そうだったな。んーまぁもう深入りはすんなよ!じゃあ俺もうすぐ仕事だから行くわ。何かあったら連絡して」
トウヤはそう言って電話を切った
:07/08/10 10:34 :D902iS :☆☆☆
#264 [ゆう]
俺はレナに話す覚悟で家に帰った
でも別れることだけはしたくなかった
俺はなぜか、どうしようもなくレナが好きだったし、産まれてくる子供の顔だって見たい
俺はあの子の父親だから
多分この時の俺は、レナの口から直接
「セイヤとは何もない」
って言葉が聞きたかったんだろう
:07/08/11 00:18 :D902iS :☆☆☆
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