・・・・幸せになれよ・・・・
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#151 [柊]
ホントは「うん」なんて言いたくなかった。


「ずっと好きでいろ」

って言いたかった。

俺は自分から美紅を手放したくせに、美紅に嫌われたくなかった。ずっと好きでいてほしかった…

「…これからは友達だよね?加奈と篤と4人で昔みたいにいっぱい遊ぼ?」
そういう美紅の顔が少し辛そうに見えた気がした…

⏰:08/02/28 10:11 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#152 [柊]
それから2人で和也んちに戻った。
その間一言も言葉を交わさなかった。


部屋に戻るとみんな起きていた。

俺と篤、加奈と美紅もそれぞれ帰ることにした。
「じゃあお先に帰るね〜」
加奈が車の窓を開けて言う。

俺と篤はそれを見送った。

⏰:08/02/28 23:58 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#153 [柊]
助手席に乗った美紅はこっちを見ようとしない。
加奈と美紅の乗った車が見えなくなるまで見送りながら、俺はもう二度と美紅には会えないようなそんな気がしていた…


「俺らも行くか〜てかどっかで昼飯でも食って帰る?」

加奈達の車が見えなくなると篤が言った。

⏰:08/02/29 00:05 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#154 [柊]
「篤…ちょい話たいことあるんだけど…」

俺は篤に全部話そうって決めた。

きっと篤は昨日の夜美紅と何があったのか心配してくれてると思う。

でもあえて何も聞いてこないのは、俺のためだと思う…

俺がみんなに言えないような何かを抱えてるって篤はきっと分かってる。
篤は俺から言うのを何も言わずに待っててくれてるんだ。

俺はその篤の気持ちを裏切りたくない。

⏰:08/02/29 10:53 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#155 [柊]
篤はしばらく車を走らせると近くのファミレスに車を止めた。


中に入ってしばらく沈黙…


そして俺は少しずつ全部を話した。

病気のこと

それが理由で美紅と別れたこと

美紅は俺の病気を知らないこと

昨日の夜のこと

今朝のこと…

⏰:08/02/29 10:57 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#156 [柊]
篤は黙って俺の話を聞いていた。

最後に今まで篤に黙っていたことを謝った。

「エイズだなんて篤が知ったら…離れてくって思ったんだ…ごめんな」

でも篤は

「俺はどんなことがあったってお前のこと一番の親友だって思ってるよ」
って言った。

篤が少し涙目になっているような気がした…

⏰:08/02/29 11:08 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#157 [柊]
「柊…美紅に言えよ…」

「え…」

俺は篤の言葉に止まってしまった。

「お前ずりぃよ…お前は美紅の事考えて別れたかもしんねぇよ?でもそれって美紅が決める事じゃねぇの?大事なのは柊の病気知った上で美紅がどうしたいかだろ?」

俺は何も言えなかった。
「お前馬鹿だよ…なんで誰にも何もいわずに一人で抱え込んで決めちまうんだよ?俺も加奈も美紅もお前にとっちゃそんな頼りない存在だったんかよ?」

⏰:08/02/29 11:20 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#158 [長野]
楽しみにしてるので更新待ってますね

⏰:08/03/02 02:21 📱:SO902i 🆔:☆☆☆


#159 [里奈]
更新頑張ツてね(・∀・)

応援してます

⏰:08/03/02 21:42 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#160 [柊]
篤にそう言われて、俺は泣いた。


男なのに泣くなんてかっこわりぃけど、この時は本当に涙が止まらなかった。

今まで一人で抱えてきた大きな不安が、一気に溢れだしてしまった。

平気なフリしてたけど、何ともないフリしてたけど、心の中ではすっげぇ辛かった。

⏰:08/03/02 22:02 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#161 [柊]
感染を告げられてから3ヶ月、明日死ぬんじゃないかっていつも思ってた。

不安で押しつぶされそうだった。


篤に話して、その不安な気持ちが全部溢れだしてしまったんだ。


もっと早く篤に話していたら何か変わっていたのかもしれない。篤を信じで相談すればよかった。

⏰:08/03/02 22:06 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#162 [柊]
篤と話した後、家に帰って俺は篤の言葉を思いだしていた。


“美紅に言えよ”


美紅のためにも、自分のためにも美紅に言うべきなのかもしれない…
美紅が俺の病気を知って離れていくならそれはしょうがない。むしろそれだったら俺もきっとあきらめがつく…

もし…もし俺の病気を知っても俺の側にいてくれるというなら、俺はできる限りの力で美紅を幸せにしてやろう。病気を告げられた3ヶ月前は、病気の俺が美紅を幸せになんか出来るわけないって思った。でも美紅を失って改めて美紅への気持ちの大きさを再確認できた。

⏰:08/03/02 22:16 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#163 [柊]
美紅を手放したくない。
美紅を幸せにしてやりたい。
その気持ちは誰にも負けない自信がある。


もう今更かもしれない。

こんな都合のいい俺に美紅は怒るかもしんねぇ。

だけど美紅に全てを伝えなきゃいけないんだ。




こうして俺はこの日から一週間毎日悩んでいた。

⏰:08/03/02 22:24 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#164 [柊]
今思えば…この時俺がすぐに美紅に電話していれば、一週間も悩んでないですぐに決断していればよかった。

この一週間がなかったら、俺と美紅はきっとこんなにすれ違うことはなかったのに…








一週間悩んだ俺は、ついに美紅に話をする決心をした。

⏰:08/03/02 22:31 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#165 [ケ]
頑張って下さいmフ

⏰:08/03/02 23:53 📱:W41T 🆔:☆☆☆


#166 [柊]
その日俺はいつものように朝学校に行った。
美紅には夜電話をしようと思っていた。

昼休み電話がなった。
篤からだった。


「もしもし篤?」

「柊?美紅に…今日言うって言ってたよな?」

「おぅ、言うつもりだけど…どした?なんだよ」



なんとなく篤の様子がおかしい気がした。


「さっき加奈から聞いたんだけど…美紅彼氏できたらしいわ…」

⏰:08/03/03 00:47 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#167 [柊]
俺は言葉を失った。



美紅に彼氏…!?



「あ…そーなんだ…わかった。教えてくれてサンキュー、篤…」

そう言って一方的に電話を切った。


電話の向こうで俺を呼ぶ篤の声が聞こえたけど、構わずに切ってしまった。





ショックだった。

⏰:08/03/03 00:52 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#168 [柊]
俺が呆然としているとまた携帯が鳴った。


届いたのは…美紅からのアド変だった。





新しい美紅のアドには…



“yuuta”の文字が


…ユウタ―…



美紅の新しい男…

⏰:08/03/03 01:06 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#169 [柊]
そのアドは、美紅に男が出来たという事実をリアルに物語っていた…





なんでだよ…?




美紅と友達に戻ろうって言ったのは確かに俺だ。



だけど…



だけど…っ

⏰:08/03/03 01:11 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#170 [柊]
一週間前はまだ俺の事を好きだと言ってくれたのに


他の奴は好きになれないって言ったのは嘘だったのかよ…





美紅を責めるのは間違ってるのはよくわかってた。だけど認めたくなかったんだ、美紅に男が出来たという事実を…

⏰:08/03/03 01:15 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#171 [柊]
放課後、また篤から電話がきた。

「もしもし柊?これから加奈と会うんだけどさ、お前も来いよ」

「悪いけど遠慮しとく、帰るわ」

今は誰にも会いたくなかった。

「いーから!とりあえず来いよ!強制だぞ!」

「…わかった」



そして俺は篤たちとの待ち合わせの公園に向かった。

⏰:08/03/03 14:01 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#172 [柊]
公園にはもう篤と加奈がいた。


「柊…あたし…柊がまだ美紅の事好きってさっき篤に聞いて……」


加奈が泣きそうな顔で言ってきた。

篤は病気の事は言ってなくても俺が美紅を好きってことを加奈には言ったらしい…


ここまできたらもう病気の事も加奈に言おうと思った。


ここには詳しく書いてこなかったけど、俺と加奈は知り合った時からお互い一番の相談相手だった。

⏰:08/03/03 14:09 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#173 [柊]
俺もこんななんでも話せる女友達は初めてだった。

お互い付き合う前は篤の相談や美紅の相談をそれぞれしあっていたし、お互い相手が出来てからも異性の一番の理解者はお互いだったと思う。


俺は加奈に病気の事を話した。


加奈はすげぇ驚いてた。


俺の話を泣きながら聞いていた。


「柊…っアンタばかじゃん…自業自得だよ…」
加奈はそう言った。

⏰:08/03/03 14:18 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#174 [ゆかり]
            今日最初から一気に読みました。

読んでて涙がでました゚。(p>∧<q)。゚゚

私も応援してます!
頑張ってください。

⏰:08/03/03 16:13 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#175 [柊]
そして加奈は続けた。

「あたし…美紅が柊にふられたって聞いたとき、すっごいショックだった…柊の事最悪だって思った…だけど…っこんな…柊がこんなことになってるなんて…」

「加奈…」

篤がそう言って加奈の肩を抱いた。


「美紅…男出来たんだろ?」

俺は聞いた。


「同じ学校の人みたい…少し前に告られたって…」

⏰:08/03/03 21:36 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#176 [柊]
「もう俺美紅の事あきらめるわ…てか男出来たんならあきらめるしかねぇよな…」


もうなんかどーでもよかった。


篤も美紅も何も言わなかった。
何も言えなかったんだと思う。

⏰:08/03/03 22:03 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#177 [柊]
「篤も美紅も」


ではなく


「篤も加奈も」


です。

⏰:08/03/03 22:12 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#178 [愛]
あげ

⏰:08/03/05 20:31 📱:F703i 🆔:☆☆☆


#179 [我輩は匿名である]
はよかいて

⏰:08/03/09 00:18 📱:W51SA 🆔:☆☆☆


#180 [柊]
その日







俺は美紅をあきらめる決心をした。





もうあきらめざるを得なかった。




美紅は他の男を選んだ。




いつ死ぬかわからない俺が「戻ってこい」なんてもう言えなかった。

⏰:08/03/10 16:59 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#181 []
頑張ってください

⏰:08/03/10 22:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#182 [匿名]
書いて

⏰:08/03/10 23:42 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#183 []
主さん
応援してます
主のペースで、書いてくださいU
楽しみにしてます

⏰:08/03/13 00:58 📱:822SH 🆔:☆☆☆


#184 [ゆき]
初めから読ませて
いただきました。
涙がとまりません(*>m<*)
応援してます☆

⏰:08/03/13 02:19 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#185 [我輩は匿名である]
柊さん

がんばれ

⏰:08/03/13 15:13 📱:L704i 🆔:☆☆☆


#186 [りーちゃん]
最初から読んでます
あたしは美紅ちゃんと
似た経験して、なんだか
他人事に思えません
最後まで読むので
柊さんのペースで
頑張って下さい

⏰:08/03/14 16:04 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#187 [えぇ(]
最初ヵラ読みましたo
応援してマス(p'v`q◆)
ガンバって下さぃ(・∀・)ゝ゛

⏰:08/03/15 13:20 📱:PC 🆔:☆☆☆


#188 [我輩は匿名である]
>>100-200

⏰:08/03/15 23:49 📱:W53CA 🆔:☆☆☆


#189 [我輩は匿名である]
>>150-200

⏰:08/03/15 23:51 📱:W53CA 🆔:☆☆☆


#190 [柊]
待たせてすみません。今日からまた書きます。みなさん待っててくださりありがとうございました。

⏰:08/03/16 22:20 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#191 [柊]
美紅と最後に会ったゴールデンウィークから半年が経った。


美紅に男が出来たとわかったあの日以来、俺は美紅への想いを封印して毎日を過ごしてきた。

篤と加奈とは付き合いは続いてるけど、美紅とはあの日以来会っていない。

加奈だけは美紅と会ったりしてるみたいだった。

でも加奈も俺に気を使ってか、美紅の事を話題に出すようなことはしない。

⏰:08/03/16 22:25 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#192 []
柊さん
さっき最初からここまで
読みました
これからつらいこと
くるしいこと
いろいろあると
おもいますが、
頑張ってください

なんか…ありきたりで
ごめんなさい

悔いのない人生を。

⏰:08/03/17 02:38 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#193 [柊]
美紅のアドと番号はずっと俺の携帯の中に残っていた。

この半年の間それを見るたび、美紅に連絡してみようと何度も思ったけど、結局最後の発信ボタンが押せなかった。


俺の体調は相変わらずで、病院には毎日通っていたが発症はまぬがれていた。

⏰:08/03/17 14:40 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#194 [柊]
専門学校1年の12月…

俺は授業で偶然隣の席になったのをきっかけに、同じクラスの栞(しおり)とよく話すようになった。

栞は静かで大人しい女の子らしい子で、優しく笑った笑顔がなんとなく美紅に似ていた。


栞といると俺はすげぇ穏やかな気持ちになれた。
栞が隣にいる時間が心地良くて、俺と栞はいつも一緒にいた。

⏰:08/03/17 14:55 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#195 [柊]
「柊ーっ、次移動だよぉ!和田先生の授業だよ!」

栞が俺を呼ぶ。


「和田かぁι俺アイツに目つけられてっからな〜遅刻できねぇ(笑)」

「柊は和田先生の授業寝すぎだからだよ〜。むしろ起きてたことある?」

「…ないな(笑)」


学校ではもちろん、学校の行きも帰りも栞と一緒だった。

⏰:08/03/17 23:28 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#196 [◆hB/ij5xC9Y]
>>140-300

⏰:08/03/20 15:02 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#197 [柊]
同じ学校の奴らの間では、俺と栞は付き合ってるって噂が立つくらい俺らはいつも一緒だった。


俺は少しずつ美紅の事を忘れていったんだ…

⏰:08/03/20 23:53 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#198 [柊]
12月31日、大晦日。

夜、俺は篤と地元の神社に行く約束をした。

大晦日の夜はここの神社で篤と年を越すのが、毎年の習慣になっている。
篤を迎えに行く車の中で、去年は美紅と加奈と4人で行ったなぁなんてぼんやりと考えていた。


その時携帯が鳴った。

⏰:08/03/21 00:00 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#199 [柊]
電話の相手は栞だ。

「もしもし柊?今日○○神社初詣行く?」

「行くよ」

「あたしも友達と行くの!会えるといーね♪」

「見かけたら声かけてよ。俺もかけるし。」

「はいよぉー。じゃまたあとでー」


そんな事でわざわざ電話してきたんかよ(笑)

電話を切りながら俺は一人で笑った。

⏰:08/03/21 00:05 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#200 [柊]
篤んちに着いて篤を拾って神社に向かった。

「今日加奈は?連れてくりゃよかったじゃん」

俺はふと気になって篤に聞いた。

「それがさぁ!今日昼間ケンカしたんだよ!」

「マジで(笑)」

「ぜってぇまだキレてっから今夜はとりあえずほっとく!」

篤と加奈はくだらない事でよくケンカするけど、なんだかんだで仲がいい。

⏰:08/03/21 00:10 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#201 [柊]
なにげにもう1年以上続いてる。

あの遊び人だった篤が加奈とこんなに長続きするとは俺も正直思ってなかったし。


そんな話をしながら神社に着いた。


時間は夜11時半。

神社はもうすでに人でいっぱいだった。

⏰:08/03/21 00:15 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#202 [我輩は匿名である]
今日初めて読みました

すごく切なくて
苦しくて泣きながら
読ませてもらいました。

無理せず頑張って下さい
(ノ><)ノ

応援してます

⏰:08/03/21 00:24 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#203 [柊]
「やっべ〜女の子いっぱいいんじゃん♪昔の血が騒ぐな、柊♪」

篤が言った。

「…加奈にチクろ♪」

そう俺がボソっと言うと

「柊〜(泣)」

と篤が泣きマネをした。


高校の時は、大晦日の夜は毎年この神社でナンパしてた。
今じゃもうそんな事も懐かしく感じる。

⏰:08/03/21 00:25 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#204 [柊]
ふと見るとギャルが二人こっちに向かって手を降りながら歩いてきた。

「篤と柊じゃん!かなり久しぶりじゃない!?」

昔ナンパした女達だった。名前は京子(キョウコ)と咲(サキ)。

京子と咲とはナンパした後何度か4人で遊んだりした。

⏰:08/03/21 00:33 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#205 [柊]
「京子と咲じゃん〜!めちゃくちゃ久しぶりじゃん!」

篤が二人に言う。

「てか相変わらず篤と柊はつるんでるんだ〜!てか男二人で初詣とか超ウケるんだけどっ!」

京子が笑いながら言った。

「うるせぇよ(笑)ほっとけ」

俺も返す。

⏰:08/03/21 00:37 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#206 [柊]
「そういえば2人彼女できたって噂あるけどマジ!?」

咲が言った。

「マジでぇ!?そういわれて見れば、あれだけヤリチンって言われてたくせに最近2人のそういう話聞かないかも!」

京子が驚いた顔で俺らを見た。

⏰:08/03/21 00:41 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#207 [柊]
咲と京子がその話題で盛り上がりだして、
「彼女どこの子!?」
「名前は!?」
「いくつ!?」

としつこく聞いてきた。
すると篤が
「彼女〜?いっぱいいるからわかんねぇ♪」

と言った。
たぶん美紅の話題が出ないように篤なりに気使ってくれたんだと思う。

⏰:08/03/22 21:35 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#208 [柊]
「てか俺ら早く帰んなきゃいけねぇからもう行くわ!」
篤がそう言うと

京子と咲は
「え〜!?逃げる気ぃ!?」
と言って笑った。

俺と篤は2人にヒラヒラと手を降りながらその場を後にした。



「サンキュな、篤」

2人になってから俺は篤に言った。

⏰:08/03/22 23:21 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#209 [柊]
「全然いいって!気にすんな!」

つくづく篤はいいヤツだと思う。


「お前最近ちょっと変わってきたよな。美紅の事ふっきれてきたっつうかさ。いい方に変わってきてる」

篤が言った。

「まぁな…美紅の事はもういい。あいつが新しい男と幸せにしてんなら俺は身を引いてよかったって思える」


最近はホントにそう思うんだ。俺は美紅を幸せに出来ないと思ったから美紅と別れたわけで…それで美紅が別の男と幸せになったなら俺は充分だ。

⏰:08/03/23 01:23 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#210 [柊]
あの時美紅と別れてよかったんだって、きっとそのうち思えるはず。


美紅と別れてからも、毎日身につけていたおそろいのネックレスも、最近やっと外すことが出来た。

それは「美紅」から前に進もうと思えるようになった証拠だ。


「…まだ続いてるらしいわ美紅。加奈から聞いたところによると仲良くやってるみたいだし」

篤が言った。

⏰:08/03/23 01:30 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#211 [柊]
美紅には俺を忘れて欲しい…

そして幸せになって欲しい…

俺の願いはただただそれだけだった。



時間を見るともう年明け10分前だった。

「篤〜!今年もおみくじ引こうや!」

「おみくじって年明けてから引いた方がいいんじゃね?笑」

⏰:08/03/23 01:35 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#212 [柊]
「そんなの関係ねえよ!俺は今引きたい気分!笑」

俺はそう言って篤と一緒におみくじの列にならんだ。

「柊〜おみくじの結果勝負な♪」

「おう!負けねぇよ〜」


そして俺達は2人同時におみくじを引いた。

⏰:08/03/23 01:39 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#213 [柊]
俺は見事大吉だった。



…が篤も大吉だった(笑)

「2人で大吉とか今年はなんかいいことありそうじゃね!?」
篤が言う。

たかがおみくじって思うだろうけど、俺はこの時本当に今年は何か起こりそうなそんな気が無性にした。



その時、年越しのカウントダウンが始まった。

神社にいる全員が声をそろえてカウントダウンをし始めた。

⏰:08/03/23 09:12 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#214 [スパイキー]
最初から
読みました
更新まってます

⏰:08/03/23 14:39 📱:N702iD 🆔:☆☆☆


#215 [柊]
…10!


…9!


…8!


…7!


…6!


1月1日になった瞬間にお賽銭を投げたい俺らは、人の波をかき分けて賽銭箱の方へ進んでいく。

⏰:08/03/24 07:50 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#216 [柊]
「柊〜いくら投げる!?」
人混みの中篤がそう言った。

「とりあえずある小銭全部(笑)」

俺は財布の中から小銭を全部握りしめ賽銭箱を見た。






と、その時―………

⏰:08/03/24 22:43 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#217 [柊]
俺は言葉を失った。





美紅がいたから。





俺の視線の先に美紅がいたから。

⏰:08/03/24 22:44 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#218 [柊]
…5!



…4!



…3!



…2!



…1!



年明けと同時に響きわたる歓声。

⏰:08/03/24 22:46 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#219 [柊]
だけど俺の耳にその歓声は届いていなかった。



美紅は俺に気付いていない。



美紅は俺が好きだったあの優しい笑顔で隣の男に笑いかけている。

男は人混みから美紅を守るように肩を抱いている。

⏰:08/03/24 22:53 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#220 [柊]
美紅たちから視線がそらせなくて俺はその場に立ち尽くした。


「柊??どした?」

隣で篤が俺を呼んでいる。

その声が聞こえたのか美紅がこっちを見て俺と美紅の視線が合った。



お賽銭を投げた人達がどんどん賽銭箱から離れていく。

⏰:08/03/25 15:21 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#221 [柊]
「あ?あそこにいんの美紅じゃん」


篤も美紅を見つけたらしく言った。


美紅と…美紅の彼氏…。
美紅が他の男といるのを改めて見て俺はショックを受けていた。

同時に封印しようとしていた美紅への想いが、また一気に溢れだした。

⏰:08/03/25 15:28 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#222 [ゆき]
応援してます☆

⏰:08/03/27 01:51 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#223 [しずか]
頑張ってください、、(´;ω;`)

⏰:08/03/28 00:19 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#224 [柊]
篤の声が聞こえたのか美紅が気付いてこっちを見た。






その時




俺は見てしまったんだ。

美紅の首に光るあのネックレスを。

⏰:08/03/29 20:39 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#225 [柊]
見間違いなんかじゃない。



美紅の首に…あのネックレスがあった。



俺も持っているあのネックレス…

クリスマスに買ったお揃いの…


なんで…

⏰:08/03/29 21:00 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#226 [柊]
なんで美紅がまだあのネックレスを…?




いろんな思いが頭の中をグルグルと回った。



美紅は俺と篤にペコっと軽く頭を下げると、彼氏らしき男とあっちへ行ってしまった。

⏰:08/03/29 22:25 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#227 [柊]
「あれ…きっと美紅の男だよな…」


篤が言った。


篤も実際に美紅が他の男といるのをみて少し驚いてるみたいだった。


「…美紅の横にお前以外の男がいるのって…なんか合わない…俺の中では美紅と柊はセットみたいなもんだからさ…」

少し寂しそうに篤が笑った。

⏰:08/03/29 22:58 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#228 [ス]
 
最初カラ今まで全部
読みましたあ!!

柊サンのペースで更新
がんばッて下さい☆
応援してます*゚
 

⏰:08/03/29 23:27 📱:W51T 🆔:☆☆☆


#229 [イ]
あげますo(^-^)o

⏰:08/03/30 20:09 📱:auKC3D 🆔:☆☆☆


#230 [..]
あげっ

⏰:08/04/02 17:49 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#231 [◆hB/ij5xC9Y]
>>192-400

⏰:08/04/06 20:37 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#232 [25]
あげ(・ω・`)

⏰:08/04/14 21:40 📱:F904i 🆔:☆☆☆


#233 [芽依◆buuUun.OEE]
あげ(^ω^)☆

⏰:08/04/14 22:16 📱:PC 🆔:☆☆☆


#234 [ま〜]
久々に見たら更新なくて
病気悪くなってるんですか

頑張ってると思いますが
無理せず頑張って下さい

⏰:08/05/01 01:22 📱:SH905iTV 🆔:☆☆☆


#235 [..]
あげ

⏰:08/05/08 01:32 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#236 [ゆぃ]
頑張って

⏰:08/05/08 17:33 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#237 [あ]
頑張って

⏰:08/05/09 12:23 📱:W52CA 🆔:☆☆☆


#238 [は]
あげます
書いて下さい

⏰:08/05/10 16:53 📱:W52SH 🆔:☆☆☆


#239 [ゆぃ]
病気でかけないのかな

⏰:08/05/10 17:40 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#240 [りなピョン]
柊サン頑張ってー

⏰:08/05/11 20:21 📱:D903i 🆔:☆☆☆


#241 [つ-ちん]
続きみたぃ

⏰:08/05/11 21:03 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#242 []
頑張ってください

⏰:08/05/16 23:46 📱:N905i 🆔:☆☆☆


#243 [我輩は匿名である]
あげ(´;ω;`)x

一気に読みました
本当に感動です…
辛さが伝わって来ます…

頑張って下さい

⏰:08/05/17 08:36 📱:W53CA 🆔:☆☆☆


#244 [柊]
みなさんすいませんでした。風邪こじらせて肺炎になって入院してました。昨日退院しました。
今日から書きます。今更ですが読んで頂けたら嬉しいです。

⏰:08/05/24 22:19 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#245 [柊]
それから俺達2人は神社を後にして帰った。

篤を送ってから、俺も自分ん家に向かった。でもなんとなく帰る気になれずに、コンビニの駐車場に車を止めて1人考え込んでいた。



…美紅はどうしてまだあのネックレスをしてたんだ…?

見間違いじゃない。

俺とお揃いのあのネックレス。

⏰:08/05/24 22:28 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#246 [柊]
期待しちゃいけないって分かってるけど…期待してしまう自分がいる。

もしかしたら美紅はまだ俺の事…


いや、そんなわけないよな…好きじゃなきゃ彼氏と一年も続かねぇ…

ただデザインが気に入ってるだけかもしれない。


美紅…前会ったときよりまただいぶ綺麗になってたな…

⏰:08/05/24 22:34 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#247 [柊]
あー…俺やっぱり美紅大好きだ…




その時

“コンコン”

車の窓が叩かれた。

そこに立ってたのは栞。

「栞!なにしてんだよ?」

俺は車から下りた。

「柊!偶然!今友達と別れたとこ!柊の車が見えたから」

⏰:08/05/24 22:42 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#248 [柊]
「そっか。神社で会えなかったな(笑)」

「ね、残念〜。てか何してんの?」

「ん?あー、タバコ買いに来た」

とりあえず適当なウソをついた。


それから栞と話しが盛り上がってファミレスに入ることになった。

⏰:08/05/25 11:51 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#249 [柊]
時間は1月1日新年になったばかりの2時。


店員に席に案内されながら栞が言った。

「てかあけましておめでと♪今年もよろしくね♪」

「お〜そーじゃん(笑)忘れてたわ。栞、今年も世話してやるから安心しろ(笑)」

「なにそれぇ〜超えらそうなんだけどっ!(笑)」


そんな話をしながら席に着いた。

⏰:08/05/25 21:33 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#250 []
あげ

⏰:08/05/26 01:58 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#251 [柊]
飲み物を注文してしばらく栞と盛り上がっていた。


30分くらいたっただろうか。


俺たちの隣の席に別の客が座った。


俺はふと隣を見る。


「…え、美紅…」

なんと隣に美紅が座っていた。

⏰:08/05/26 06:57 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#252 [柊]
「柊っ!」

美紅も俺に気付き言った。

美紅は彼氏らしき男と、俺は栞と…なんだか4人の間に微妙な空気が流れた。


「柊…彼女?」

美紅が栞を見て言った。
「あ、まぁな」

俺はなぜだかその時そう言ってしまった。

⏰:08/05/26 07:03 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#253 [柊]
「そっかぁ」

その時なんとなく…なんとなくだけど美紅が少し悲しそうな顔をした気がしたんだ…


そして美紅と一言二言言葉を交わして、俺はその場にいづらくなって栞に「帰るか」と言った。


美紅に「じゃーな」と一言言って栞と店を出た。

⏰:08/05/26 07:08 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#254 [A]
頑張って もっと見たいです

⏰:08/05/26 11:52 📱:W52SA 🆔:☆☆☆


#255 [柊]
「…柊?」

店を出ると、さすがに俺の行動を不振に思ったのか栞が心配そうに聞いてきた。


「ん…あぁ…悪りぃ。お前の事彼女だとか言って」

「そんなの別にいいけど…もしかして元カノとか?」

「んー…まぁそんなとこ」

「そっか…」

⏰:08/05/26 21:04 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#256 [柊]
美紅と会ったせいで新年早々俺のテンションはがた落ちだった。

美紅の男は、まさか俺が元カレだなんて思ってないんだろうな。

背高くて頭良さそうで優しそうで、女の子らしい美紅の隣によく似合う男だった…

美紅はアイツと幸せにやってるんだ…


俺は美紅と別れてから涙もろくなった。

美紅の事を考えると泣きそうになる。男のくせにマジでかっこわりぃ…

⏰:08/05/26 21:18 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#257 [柊]
「…柊泣いてるの?」

泣いてる姿なんかカッコ悪くて栞には見せたくなかった。

だけど涙止まんねぇ…


「まだ…好きなんだね…あの人の事…」

栞が泣きそうな顔で言う。

なんでお前がそんな顔するんだよ…お前までそんな悲しそうな顔するんじゃねぇよ…余計泣けてくる…

⏰:08/05/26 22:49 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#258 [柊]
俺は泣き顔を栞に見られたくなくて栞に背を向けた。


が次の瞬間…


ぎゅっと後ろから栞に抱きつかれた。


「柊泣かないで…っ」


びっくりした…
そして

「あたしがいるよ…あたしが柊の側にずっといるから…だから泣かないで…あたしがあの人の代わりになるから…」

⏰:08/05/26 23:41 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#259 [柊]
…嬉しかった。



救われたような気がした。



このとき俺は



美紅ではない、ただただ違う誰かに逃げたくて



このやり場のない気持ちを誰かに受け止めてほしかったんだ…

⏰:08/05/26 23:44 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#260 [柊]
美紅は俺を忘れて、前に進んでいる。


俺も前に進みたかった。




今はただ、美紅の事は考えたくなかった。




こうして専門1年の冬、俺は栞と付き合う事になった。

美紅と別れて11ヶ月が経とうとしていた。

⏰:08/05/26 23:48 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#261 [柊]
栞とは付き合ったからといって、今までと何か関係が変わるというわけではなかった。

まぁ今までも十分仲が良かったから。


栞はあの日以来、美紅の事には触れてこない。


篤と加奈に付き合った事を言うと「頑張れ」って喜んでくれた。

だけど「もう柊と美紅はそれぞれ相手がいるんだね…前は4人でいつも一緒だったけど…もうあの頃みたいにはいかないんだね…」って加奈は寂しそうにそう言った。

⏰:08/05/28 19:30 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#262 [まゆ]
あげます

⏰:08/05/31 09:20 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#263 [彩]
ずっと前から
読んでます★〃
完結迄
読むんで
頑張って下さいッ!!
お邪魔しました(′`*)


⏰:08/06/01 00:35 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#264 [みLl]
ずっと呼んでますイ
更新頑張って
くださLl(^^)メ

⏰:08/06/02 19:05 📱:W53H 🆔:☆☆☆


#265 [YxR]
最初から
読ませて
頂きましたス
スゴく
気に入りましたx
これからも
頑張って下さい~

⏰:08/06/02 22:21 📱:W41SA 🆔:☆☆☆


#266 [おめめ]
感動しました。

続き必ず読みます

⏰:08/06/02 23:19 📱:F904i 🆔:☆☆☆


#267 [我輩は匿名である]
スゴく感動しました(>_<)頑張ってください!!

⏰:08/06/02 23:24 📱:P905i 🆔:☆☆☆


#268 [我輩は匿名である]
あげます

体調大丈夫でしょうか?
更新楽しみにしています

⏰:08/06/15 12:51 📱:N905i 🆔:☆☆☆


#269 [柊]
栞と付き合って2ヶ月がたった。


恋人同士だったらキスのひとつでもしてもいい時期だと思う。


でも俺らの間には何もなかった。


栞を嫌いなわけじゃない…でも美紅への気持ちを引きずっている俺は栞に対して申し訳なくて、そんな事出来なかった。


そして何よりも病気が怖かった。

⏰:08/06/15 14:22 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#270 [柊]
キスなんかじゃエイズはうつらないって医者から言われてたけれど、やっぱりどうしても怖かった。


それでも俺なりに栞を大切にしていたつもりだった。



だけどやっぱり栞は不安になっていた。


栞と付き合って2ヶ月で俺は栞にフラれた。

⏰:08/06/15 14:25 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#271 [柊]
「ちゃんと元カノに好きっていいなよ?」



別れ際栞はそう言った。

栞は笑ってたつもりだろうけど、ホントは今にも泣きそうな顔してた…


この時俺は、俺の中途半端な気持ちがどれだけ栞を傷付けていたのかやっと理解した。

⏰:08/06/15 18:32 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#272 [柊]
2年生になって栞とはクラスが変わって、俺たちはそれっきりだった。


栞を傷つけた俺がこんなこと言うのは変かもしれないけど、栞には幸せになってもらいたいって心から思う。


栞…短い間だったけどありがとう。

⏰:08/06/15 21:08 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#273 [柊]
 
 
 

栞と別れて数日後、篤に誘われて居酒屋で飲んだ。


「そっかぁ〜、別れたんか」

別れた事を話すと篤はさほど驚かない様子でそう言った。

「もっと驚けよ(笑)」

俺は篤に言った。

「だってさ正直どーせ別れると思ってたし」

「なんでだよ」

⏰:08/06/15 22:52 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#274 [瞳]
主さん
自分のペースで体調の良いときに更新頑張ってくださいね

⏰:08/06/16 00:22 📱:F904i 🆔:☆☆☆


#275 [我輩は匿名である]
病気だからって人を傷つけていい訳じゃないよ。忘れる為と前に進むのは=ではないから。栞サンにとっての2ヶ月は苦しかっただろうね。
切ないけど、まだ高校生だった、美紅さんと柊さんに病気の現実を受け入れながら付き合っていくのは、相当な精神力が必要なはずだから、柊サンがとった行動は間違いではないと思う。ただ柊サンを大切に思う人の為に曖昧な行動は取らないで。完結まで頑張って下さい長文失礼しました

⏰:08/06/16 02:32 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#276 [柊]
みなさんいつも応援アリガトウございます。この話の結末はこの時俺自身想像出来なかった結末を迎えます。
最後まで読んで頂けたら嬉しいです。

⏰:08/06/16 07:02 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#277 [まぃ姫]
ずっとよんでます
頑張ってな
応援してます

更新まってます

⏰:08/06/16 08:06 📱:P905i 🆔:☆☆☆


#278 [柊]
俺は篤にそう言われたのがなんとなく悔しかった。

「だってお前…栞ちゃんの事ちゃんと好きだった?」

篤がビールを一口飲んで言った。

「はぁ?好きじゃなきゃ付き合わねぇし」

「うそつき柊クン〜(笑)」

「なにがうそつきだよ!ι」

「柊は結局美紅じゃなきゃダメなんじゃねぇの?」

⏰:08/06/16 21:07 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#279 [柊]
「……」

美紅の名前を出されて俺は言葉に詰まってしまった。

そういや…正月のあの日以来美紅と会ってねぇな…
もう美紅と別れて1年か…
時間が経つのって早い…

「お前も加奈と付き合ってもう一年以上経ったんだな―…」

俺はしみじみと篤に言った。

⏰:08/06/16 21:21 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#280 [柊]
「あ〜…それが俺ら別れたんだよね〜…」


「…は!?」


「一週間ぐらい前。加奈浮気しやがったんだわ」


「は!?加奈が浮気!?」


「まじでアイツあり得ねぇから。浮気とか最悪じゃね?」



加奈が浮気…!?

⏰:08/06/16 21:46 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#281 [柊]
有り得ないと思った。

浮気した加奈がじゃない。

あの加奈が浮気するなんて有り得ないと思ったんだ。



「浮気って…なんで加奈が?信じられねぇ…」

「加奈が自分で言ったんだよ。浮気してるって。で浮気相手と付き合いたいから別れて欲しいって言われた」

⏰:08/06/16 22:07 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#282 [柊]
そんな事を言う加奈なんか想像出来なかった。


俺の知ってる加奈は、篤に一途で真っ直ぐで曲がったことが大っ嫌いな女。


ましてや浮気なんか、加奈が一番嫌がりそうな裏切りだ…



それから酒も入った篤はひたすら加奈のグチを言い続けた。

「最悪」「ムカツク」「うぜー」とか言いたい放題だったけど、俺にはまだ加奈を好きなようにも聞こえた。

⏰:08/06/16 22:17 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#283 [柊]
夜中の0時をまわった頃、篤が酔いつぶれた。


俺は飲んでなかったから、篤を家まで車で送ってやった。


別れ際篤がポツリとこう言った。


「もう一回加奈に会いてぇよ…」




俺は篤と5年の付き合いになるけど、篤のこんな弱気な姿見たことない。

⏰:08/06/17 19:54 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#284 [柊]
助けてやりたいと思った。


俺が美紅の事で辛かった時、病気を知って苦しかったとき支えてくれたのは篤だった。

今度は俺が篤の力になろう。




家に着いてから、俺は加奈に電話をしてみた。

⏰:08/06/17 20:16 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#285 [柊]
呼び出し音が鳴るだけで加奈が出る気配はない。

まぁこんな夜中だし寝てるか…また明日かけてみっか…


そう思いその日は寝た。




次の日の昼、加奈の仕事の昼休みを狙って加奈に電話をした。

⏰:08/06/17 20:19 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#286 [柊]
やっぱり加奈は出なかった。


俺はメールだけでも入れておこうと思い

「時間あいたら連絡して」

とメールを作った。




…が



送ろうとした瞬間エラーになった。

⏰:08/06/17 21:48 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#287 [柊]
加奈のヤツ…篤と別れたからって、俺とも切るつもりかよ。

でも俺はどうしても加奈が浮気するなんて信じられなかった。

篤をふったのには何か理由があるはずだ。


加奈と連絡が取りたかった。






……美紅!!

⏰:08/06/18 22:47 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#288 [柊]
美紅だったら加奈と連絡がとれるはずだ。


あいつらは親友だし、美紅が何か知っているかもしれない。


美紅に電話をかけてみた。

なんとなく気まずかったけど、今はそんな事も気にしてられねぇ。



「もしもし?柊?」

⏰:08/06/18 22:49 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#289 [柊]
久々に聞く美紅の声を懐かしく感じた。

「あ、美紅?俺…柊だけど。久々、元気してたか?」

「うん!柊も元気そうだね!どうしたの?」


「お前、最近加奈と連絡とってる?」


「えっ?…実はあたしも加奈の事で柊に電話しようと思ってたんだぁ」

⏰:08/06/18 22:53 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#290 [柊]
美紅の話によると、一週間前くらいから加奈と連絡がつかなくなったらしい。家に行っても会いたくないと言われて帰ってきたと言っていた。


「…なぁ美紅、篤と加奈別れたの知ってる?」


「えっ!!?」


美紅は知らなかったらしく驚いていた。


俺は加奈が浮気した事を話した。


美紅も加奈が浮気なんて信じられないって言った。

⏰:08/06/18 23:42 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#291 [なつw]
柊さん・・・読んでいて涙が止まらなく溢れ出ました

続きが気になります
無理しなぃで更新頑張って身体も大事にね

これからの展開を楽しみにしています
読んでいるので
頑張ってくださぃね

⏰:08/06/19 17:55 📱:SH705i 🆔:☆☆☆


#292 [柊]
それから美紅としばらく話をして、ゴールデンウイークに美紅と篤と俺の3人で会うことになった。








会う日当日…

篤は仕事先から直接来るらしく、俺が車で美紅を迎えに行った。

⏰:08/06/21 00:24 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#293 [柊]
久しぶりに会った美紅はまた少し綺麗になったような気がした。

黄色いフワフワしたスカートがよく似合ってる。


大晦日に会った時にしていたネックレスは美紅の首にはなかった。

やっぱり見間違いだったんだろうか…


美紅もなんとなくきまずいのか車の中ではほとんど話さなかった。

⏰:08/06/21 00:29 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#294 [柊]
待ち合わせ場所の公園にはもう篤がいた。

篤は今日の集まりに乗り気ではない。

「てかどーせ加奈の事だろ?終わったことなんだしもうどーでもいいよ」

篤はもう諦めたように言う。

「お前だってホントは加奈が浮気するような女じゃねぇってわかってんだろ?きっとなんか事情があったんだと思う。そうじゃなきゃ親友の美紅を避ける意味がわかんねぇじゃん」

俺は篤に言った。

⏰:08/06/21 00:39 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#295 [柊]
篤にそんな簡単に諦めてほしくなかった。

加奈と篤にこんな簡単に終わってほしくない。


「あたしね…実は気になることがあって…」

突然美紅がそう言いながら一枚の写真を俺たちに見せてきた。


そこには俺が知っている加奈より少し幼い加奈と1人の男が写っていた。

⏰:08/06/21 00:43 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#296 [柊]
写真の中の2人は肩を寄せ合ってピースをしている。


「これ加奈の元カレなんだけど…篤と付き合う半年前くらいまで付き合ってた人なの」

「こいつが何?」

俺は美紅に聞いた。


「加奈と連絡がとれなくなる一週間前に加奈から電話が来てね、この元カレに呼び出されたから会ってくるって言ってたんだぁ。その後から連絡が取れなくなったの」

⏰:08/06/21 19:11 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#297 [柊]
「コイツ…俺なんか見たことあんな〜…」

今まで黙ってた篤が写真を見て言った。

「竜也君っていうの。○○高校の長谷川竜也(ハセガワ リュウヤ)。篤知ってるの?」

美紅が篤に聞いた。


長谷川…竜也?


なんか俺もどっかで聞いたことがある名前だと思った。

⏰:08/06/21 19:22 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#298 [柊]
そして俺は思い出した。

高校時代噂で聞いたことがあった。

「○○高校の長谷川ってヤツはヤバイ。」って。

裏でヤクザと繋がってるとか、クスリやってるとか。気に入らない奴は端から仲間使って潰すとか。



まさかその長谷川が加奈の元カレだったなんて。

⏰:08/06/21 21:38 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#299 [柊]
長谷川と加奈の間に何かあったんだろうか…

「…篤どうする?」

そう言って篤を見ると、篤は黙ってなんか考えてるみたいだった。


そして…




「俺長谷川に会ってくるわ」


篤はそう言った。

⏰:08/06/22 21:30 📱:W51P 🆔:☆☆☆


#300 [柊]
「俺も行くよ」

そんなヤバイ奴のとこになんか篤を1人でなんか行かせられない。


「…柊っ…」

美紅が不安げに俺の袖を引っ張った。

きっと美紅も加奈の事ですげぇ悩んでたんだろう。

今にも泣きそうになっている美紅を抱きしめて安心させてやりたかった。
「心配すんな。大丈夫だよ。絶対加奈もきっとまた俺らんとこ戻ってくるから」

⏰:08/06/22 23:40 📱:W51P 🆔:☆☆☆


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