先輩と旅立ちの唄
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#250 [あかり]
それからして―
時計を見てみると、夕方の16時に差し迫ろうとした。

私は彼の前まで手を延ばし、
そろそろ出る?と、声に出さずに言った。
彼も出るか、といいながら、勉強道具をかばんの中にしまい始めた。

近くにいた初老の男性はいつ席を立ったのか、もう居なかった。

私は消しゴムから出たかすを、机の下へ落ちるように掃った。

⏰:08/11/02 20:12 📱:SH705i 🆔:VokpdkiI


#251 [あかり]
「うーん。今日はすごく課題がはかどったよ〜。」
図書館の近くのカフェの中で、
私は冷たいカフェラテを飲みながら、彼に言った。

「…俺も。数学はもう終わりそう。」
コーヒーの中に入れた砂糖をスプーンで掻き混ぜながら、
視線はそれを見るようにして、彼は言った。

図書館から出て、この店に入ろうと言い出したのは私だが、
落ち着いた店内は、お客は私たちが一際若いようで、二人とも少しそわそわしていた。

⏰:08/11/02 20:22 📱:SH705i 🆔:VokpdkiI


#252 [我輩は匿名である]
もしかして種子島の方ですか(^ω^)?

⏰:08/11/02 20:37 📱:D902iS 🆔:x3aj0gGQ


#253 [あかり]
>我輩は匿名であるさん

いえ、全く違いますね
あそこほど大きな島ではないですm(__)m

⏰:08/11/02 20:51 📱:SH705i 🆔:VokpdkiI


#254 [あかり]
「未央姉がね、今日はありがとうって。

そうそう、悠介くんとこの男子高って、有名進学校なんでしょ?
東大に進学してる人も、たくさんいるらしいね。

私、びっくりしちゃったー。
じゃあ、秋人さんも何気に頭いいんだね(笑)」

「…ああ、まあ。
俺はたいしたことないけど。」

「進路はもう決めてあるの?」

「学部はまだ迷ってるけど、とりあえず国公立を目指してる。」

「そうなんだ!私も見習わなきゃ!」

⏰:08/11/02 21:09 📱:SH705i 🆔:VokpdkiI


#255 [あかり]
「悠介くんが私の学校にいたら、きっとモテモテだっただろうなぁ〜!

えっ、好きな人とかはいないのー?」

「…いや、そんなのとは全然縁ないよ。男子高だし。」

「友達の紹介とかは?」

「…何それ。」

「…。」
私は敢えて説明をしなかった。

⏰:08/11/02 21:27 📱:SH705i 🆔:VokpdkiI


#256 [あかり]
「…いるの?」

「んっ?」

「…好きな人、いるの?」
初めて彼から質問をされて、私は少し驚いた。

「私?
うん!一年くらいずっと好きでいる男の先輩がいるんだ〜、
本当一方的な片思いだけどねー、アハハ。」

「…そなんだ、いるんだ。」

⏰:08/11/02 21:36 📱:SH705i 🆔:VokpdkiI


#257 [あかり]
「うんー。」

表情では笑っていたが、
改めてこの一年を振り返ると、これといったアクションをかけられず
先輩を遠くから見ているだけの日々に、少し虚しさを覚えた。

「悠介くんはどんな人がタイプなの?」
私は話の方向を少しそらした。

「…明るい人、かな…。」

丸顔を気にしている私は、彼のシャープで小顔な輪郭を、羨ましいと思いながら見ていた。

⏰:08/11/02 22:02 📱:SH705i 🆔:VokpdkiI


#258 [あかり]
彼のような顔立ちの少年は、どのような人に恋をするのだろうか―

「明るい人かあ。
うーん、どんな人かなあ。」

私は未央姉や、学校でとにかく自分が明るいと感じる女の子の名前を言ってみた。

「…な感じ…。」
その途中で、彼がぼそぼそとつぶやいた。

「んっ?何か言った?」

「…何でも。」

彼がそう返したので、私は特に気にしないことにした。

⏰:08/11/02 22:11 📱:SH705i 🆔:VokpdkiI


#259 [あかり]
カフェを出た後、私たちは店の前でアドレスを交換して、それから解散することになった。

一人、未央姉の部屋まで帰る途中、
先程話題に出たからであろうか、タクロウ先輩の顔が浮かんだ。

先輩、今頃何してるかな―

夕方の涼しい風が、そよいだ。

⏰:08/11/02 22:50 📱:SH705i 🆔:VokpdkiI


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