先輩と旅立ちの唄
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#404 [あかり]
「えっ!?」
彼が驚く。
唐突なことを言ってしまったので、引かれただろうか。
でも、後悔はしていない。
むしろ、すっきりしている。
はっきりしない自分とは、もう決別したかった。
どうにでもなっちゃえ―
半分投げやりな思いで、目をつむった。
:08/11/10 01:24
:SH705i
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#405 [あかり]
「俺、めっちゃ嬉しいっす!
木村先輩が、俺のことそんな風に思っててくれてたなんて。」
「えっ?」
予想外の彼の言葉と嬉しそうな表情に、私はふいをつかれた。
「俺、こう見えても、女の人とはどう接していいかわかんないんすよ?
でも、そんなこと言ってたら、いつまでも木村先輩と距離縮まんないじゃんって。
最近はホント頑張ってましたよ(笑)」
:08/11/10 01:31
:SH705i
:Fbl.ErEw
#406 [あかり]
竜樹くんが話すことを、隣で心臓をバクバクにしながら聞いていた。
相変わらず彼は、私をドキドキさせるのが上手い―
「俺、本当はもっと時間が経ってから言おうと思ってたんですけど…
先輩のこと、ずっといいなと思ってて…
よかったら、俺と付き合ってくれませんか?」
:08/11/10 01:44
:SH705i
:Fbl.ErEw
#407 [あかり]
「あかり、さっきから顔が赤いわよ。
熱でもあるんじゃない?」
晩御飯を食べながら、私の額に、母が手を当ててきた。
「熱はないみたいね。」
家に帰ってからも、ずっと竜樹くんから言われた告白の言葉が、頭の中で反復していた。
:08/11/10 01:54
:SH705i
:Fbl.ErEw
#408 [あかり]
帰りの船の中で、翔馬と怜香には、今日の出来事を話さなかった。
付き合ってください―
彼のその気持ちに、まだ返事は出していない。
どちらに転ぶにしても、中途半端な思いが、一番傷つけると思ったからだ。
したがって、翔馬たちにも、まだ報告するべきではないと考えた。
自慢めいたものにしたくないし、竜樹くんのことは大切にしたいからこそ、より。
:08/11/10 02:02
:SH705i
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#409 [あかり]
お風呂に入っている時も、部屋にいる時も、布団の中で眠りに就こうとした時も、竜樹くんのことばかり考えていた。
私にとって、彼の存在とは…?
ただのよく話す、後輩の一人…?
ちょっと前までは、そうであったかも知れない。
でも、この頃は…
一人の、男性…―
:08/11/10 02:12
:SH705i
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#410 [あかり]
次の日―
休み時間のことだった。
「ンフフ。
私、克次先輩と付き合うことになったから〜!」
藍美からの、突然の発表。
「えぇぇ〜!!
それははおめでとう!よかったね、藍美!」
私は感極まった声で、彼女を祝福した。
:08/11/10 06:50
:SH705i
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#411 [あかり]
「告白したのは、克次先輩からだよ。」
そう言って、藍美は口を開けたお菓子の袋を、私に差し出した。
「本当に!?藍美は、すごいね。好きな人を振り向かせるなんて。」
お菓子をつまみながら、私は彼女に感心した。
もしも私が、藍美だったら、タクロウ先輩ともっと仲良くなれたのだろうか―?
:08/11/10 07:00
:SH705i
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#412 [あかり]
「メールの内容は大事だね〜。顔文字とか、めっちゃかわいいの使いまくるの。」
「アハハ。」
「あかりはどう、最近?
例の一年の男子とは。」
「えっ!」
:08/11/10 07:05
:SH705i
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#413 [あかり]
「昨日、告白…されたよ…。」
藍美にだけは、今後のことを相談してみようと思った。
「あれま!それは急展開!
返事したの?」
藍美がふいに、お菓子の袋を床に落とす。
ゆっくりとした体勢で、それを拾い上げる。
「あ、まだ…。
どうしたらいいんだろって。」
ふと、翔馬がクラスの男子と輪になっているのに視線をやった。
彼は笑っていた。
:08/11/10 07:17
:SH705i
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