先輩と旅立ちの唄
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#552 [あかり]
ある日の休み時間―

「見て見てーいのちゃん。
日本に帰る前の空港で、こんなへんてこなの見つけた。」
私はあの時買ったキーホルダーを、いのちゃんに見せた。

「これ、カモノハシじゃない?
癖になるかわいさやね。」

「カモノ…ハシ?
タクロウ先輩へのお土産にしようかなって思ってるよ!」

⏰:08/11/22 02:02 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


#553 [あかり]
「このカモノハシのアホな感じが、塩見先輩のイメージにぴったりやね(笑)。」

私はこの日一日、キーホルダーをクラスの子に見せて回ったり、
いのちゃんと遊んだりしてた。

タクロウ先輩にどうやって渡すかは、あまり考えてなかった。
しばらく、かばんの中に入れておく日々が続いた。

⏰:08/11/22 02:07 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


#554 [あかり]
二学期も、終盤に差し迫った頃―
夜、翔馬の家に、借りてた漫画を返しに行った。

翔馬の家は、私の家と近所だ。
彼の部屋で、二人でお喋りをしていた。

「なあ、お前、学校の掲示板見てる?」
翔馬が私に尋ねてきた。

⏰:08/11/22 02:11 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


#555 [あかり]
「ネットの掲示板?
あるのは知ってるけど、見たことはないなあ。」

「じゃあ、これちょっと見てみろよ。」
翔馬が自分の携帯を、私に差し出してきた。

画面は、話に出ているサイトに、接続されてある。

⏰:08/11/22 02:14 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


#556 [あかり]
『しおみんとエドコハちゃん、別れたらしいな!』

『まじで?仲良さそうやったのにー。』

『今度は俺が、小春を頂くゼ!(笑)』

『何で別れたんやろ。』

『エドコハの周りに対して無頓着な所が、
ねちっこいタクローと合わなかったんやない?』

掲示板には、匿名同士でこんなやり取りが、交わされていた。

⏰:08/11/22 02:22 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


#557 [あかり]
「う、嘘…。本当に…?」
私は目を見開いて、ひどく動揺した。

携帯を持つ手も、震えてきた。

私の頭の中で、初めて先輩を見た時の光景が映った。

⏰:08/11/22 02:26 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


#558 [あかり]
「先輩には幸せになって欲しかったのに、残念だ。

今、どんな気持ちでいるんだろ。」

「さあ…。
まあ、学校での様子で分かるんじゃね。」

「タクロウ先輩…。」

⏰:08/11/22 02:34 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


#559 [あかり]
家に帰ってからも―
さっき知った事実が、頭から離れられなかった。

もし、竜樹くんと出会っていなかったら、
私は今頃、どうなっていたのだろうか…―?

布団の中、ついこんなことを考えてしまった。

⏰:08/11/22 02:38 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


#560 [あかり]
それからの学校で見かける先輩は、いつもと変わらないようにも見えたし、空元気な風にも見えた。

翔馬から掲示板のURLを送ってもらって、時々サイトをチェックするようになったが、
あれ以来、それ関連の書き込みは見受けられなかった。

そして、終業式の日となった―
私は結局、タクロウ先輩にお土産を渡せないままでいた。

⏰:08/11/22 02:44 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


#561 [あかり]
25日のクリスマスの日―

私と竜樹くんは、朝早くに特急列車で、未央姉の住む街へと向かった。


これから宿泊するホテルの手配などは、全て竜樹くんがやってくれていた。

私たちは列車の中で、旅行パンフレットを見ながら、お互い行きたい店などを言い合ったりしていた。

⏰:08/11/22 02:52 📱:SH705i 🆔:e9leUYT.


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