先輩と旅立ちの唄
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#324 [あかり]
次の日―
文化祭二日目。
学校から少し離れたところにある、公民館で行われた。
この日は、主に二年生のステージ発表であり、それ以外はカラオケ大会や、
ゲスト出演、劇団のお芝居などが披露される。
:08/11/07 05:20
:SH705i
:Xo6TOlQk
#325 [あかり]
私たち二年三組の発表は、くじ引きで最後から二番目と決まっていた。
司会のMC、他のクラスの発表を、そわそわした様子で見る。
面白いと思ったものはありのまま笑い、凄いと思ったものには心から拍手していた。
:08/11/07 05:25
:SH705i
:Xo6TOlQk
#326 [あかり]
私は去年のこの日を思い出した。
当時の二年四組の発表の時―
種類は分からないが、足でリズムを取るダンスを、クラス全員で踊っていた。
クラスの中央で、恥ずかしがりながら踊るタクロウ先輩。
私には、彼の姿しか映っていなかった。
ふいに涙も出ていた。
心の中で頑張れ、頑張れとひたすら声援を送っていた。
あれからもう一年か―
あの頃は、先輩の名前くらいしか、知らなかった気がする。
:08/11/07 05:32
:SH705i
:Xo6TOlQk
#327 [あかり]
私たちの出番の前のクラスがステージに登場した時、
クラス一斉に席を立ち、準備室に直行していった。
「いよいよ、だね…。」
「ホントに。ドキドキするわ〜。」
いのちゃんと通路を歩きながら、高揚を抑えようとしていた。
:08/11/07 07:35
:SH705i
:Xo6TOlQk
#328 [あかり]
舞台衣装のはっぴに着替え、自分たちの出番が来るまでの時を過ごしていた。
周りからは「どうしよう〜!」という声や、
数人で固まって、踊りの最終チェックの確認をしあったりしている。
私も藍美や他の子たちと一緒になって、ギリギリまで振付の練習をしていた。
:08/11/07 08:05
:SH705i
:Xo6TOlQk
#329 [あかり]
「そろそろ時間です。」
生徒会の人からの、合図が来た。
私たちは、舞台の袖口までと静かに移動した。
会場は暗闇に包まれ、客席もシーンとしている。
遂に、その時が来た…。
:08/11/07 08:10
:SH705i
:Xo6TOlQk
#330 [あかり]
今まで、本当に頑張って来た。
土日も学校に来て、体育館や屋外の渡り廊下を使って、皆でとことん練習に励んできた。
タクロウ先輩に、いいものを見せたくて必死でいた自分がいた。
先輩、私の思いはあなたに届きますか?―
:08/11/07 08:16
:SH705i
:Xo6TOlQk
#331 [あかり]
まずは、翔馬を中心とした、男子数名で行われるダブルダッチ。
BGMは翔馬の好きなロックバンドの歌だった。
客席から「おぉ!」との歓喜の声や、パフォーマンスが行われる度に、拍手が送られていた。
舞台袖から、私たち女子が祈るように見守る。
:08/11/07 08:20
:SH705i
:Xo6TOlQk
#332 [あかり]
縄に引っ掛かってしまうというシチュエーションが、2回ほどあった。
ミスといえばそれまでだが、本当に彼らはよくやってくれたと思う。
練習より、本番の方が上手くいったということが光栄であった。
ダブルダッチの披露が終わった。
いよいよ、私たちのソーラン節の成果を見せる時がやって来た。
:08/11/07 08:29
:SH705i
:Xo6TOlQk
#333 [あかり]
主に立ち位置は、翔馬が最前列の真ん中、藍美が同じ列の右端、
いのちゃんが二番目の列の中央よりやや右より、といった具合だった。
私は三番目、最後列の中央であった。
こう決められた時、タクロウ先輩が気づいてくれないのではないかと不安があったが、
下手な踊りを前の方でやるよりマシだと自分に言い聞かせた。
:08/11/07 08:35
:SH705i
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