言葉
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#171 [あい]
「「3人で暮らす事はできないの?」」
あたしはしゅうに聞いた。
「「できねぇよ。加藤さんは、俺の事嫌ってるしよ。俺も嫌だし。」」
でも…1人は寂しいよ。
「「それに俺もう高2だし、1人慣れてるし。」」
1人は寂しいよ…
しゅう、無理に笑わないでよ。
:09/03/02 00:50 :F706i :☆☆☆
#172 [あい]
「「もう高2って…。まだ高2だよ!!慣れてるって、嘘つかないでよ。」」
「「嘘なんかついてねぇよ。」」
「「じゃあ何で悲しい顔するの?無理して笑うの?1人は寂しいに決まってるよ。」」
するとしゅうは、あたしをその場で倒してきた。
手を動かさないよう、力強く抑えるしゅう。
「何も言うな。」
しゅうがそう言った。
わかるよう、ゆっくり喋るしゅう。
:09/03/02 00:55 :F706i :☆☆☆
#173 [あい]
「どうしようもない事だってあんだよ。お前に何がわかんだよ。」
手が痛い。
初めてかもしれない。
こんなしゅうを見たのは。
口は悪いけど、優しいしゅう。
今のしゅうは…恐いよ。
「お前んちと俺んちは違うんだよ。無理して笑ってなきゃなんねぇんだよ。」
そう言うと、突然キスしてきたしゅう。
いつもとは違う。
苦しいよ…。
:09/03/02 01:05 :F706i :☆☆☆
#174 [あい]
服に手が入り、あたしは抵抗した。
嫌だっ。
いつものしゅうじゃない。
あたしは泣き出してしまった。
しゅうは手を止め、あたしを起こした。
優しく抱きしめてきた。
涙が止まらず、泣き続けた。
手話をしていない。
聞こえない。
でも、ごめんってしゅうが言ってる気がした。
:09/03/02 01:11 :F706i :☆☆☆
#175 [あい]
しゅうが泣いたり、あたしが泣いたり、忙しい2人だよね。
あたしが泣き止み、しゅうが手話を始めた。
「「嫌だったよな?」」
あたしは下を向いた。
「「ちょっと恐かったよ。」」
しゅうはごめんって…。
「「俺、最低だな。あいが嫌がる事して。しかも恐がるような事。家族の事でムシャクシャしてるからって…本当ごめん。」」
あたしは首を振る。
:09/03/02 01:20 :F706i :☆☆☆
#176 [あい]
「「こうなったからには、本当もう仕方ないんだ。正直、やっぱ1人はきついし寂しいよ。でも、仕方ないんだって。だから、わかって?」」
しゅうはそう言った。
お母さんに自分の気持ち言わないで、暮らすって覚悟してるんだ。
あたしは、わからなかった。
離婚…再婚…
そんな事家にはなかったから。
しゅうがお母さんに気持ち言えば、一緒に暮らせるんじゃないか。
そう思ってた。
でも違うんだね。
:09/03/02 01:35 :F706i :☆☆☆
#177 [あい]
しゅうのお母さんは、一緒に暮らす事を望んでない。
一緒に暮らしたいと望んでるのは、再婚相手。
しゅうがいくら言っても、わかってくれないかもしれない。
そうしゅうは、思ってたんだよね。
だから、苦しい想いして悩んで悩んで出した結果なんだよね。
離れて暮らすって。
:09/03/02 01:39 :F706i :☆☆☆
#178 [あい]
またクリスマスが近づいてきた。
その日、仕事が終わり、しゅうと会う約束をしていたから、急いで待ち合わせ場所に向かおうとしていた。
施設を出て、歩いている時だった。
あたしは足を止めた。
前にいたのは、しゅうのお母さんだった。
「どうも。しゅうから、あなたの事いろいろ聞いて、会いに来ました。言ってる事わかる?」
あたしは頷いた。
なんだろう…
まさか会いにくるなんて。
思ってもなかった。
:09/03/02 01:50 :F706i :☆☆☆
#179 [あい]
ポケットに入ってる携帯がブーッブーッと鳴っている。
あたしは携帯を見た。
【仕事終わった?】
しゅうからのメールだった。
あたしはお母さんを見る。
すると「しゅう?」って聞いてきた。
あたしから携帯を取り、電源を切る。
「しゅうが来たら、うるさいから。」
そう言い、あたしに携帯を返してきた。
:09/03/02 01:54 :F706i :☆☆☆
#180 [あい]
「話したいの。」
しゅうのとこ行かなきゃ。
でも話って…何?
ベンチに座り、煙草に火を付けるしゅうのお母さん。
【あの、しゅうにメールしていいですか?一緒にいる事は言わないんで。今日会う約束してるんです。】
あたしはノートを見せる。
「どうぞ。」
あたしは携帯を開いた。
:09/03/02 11:50 :F706i :☆☆☆
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