言葉
最新 最初 全
#376 [あい]
「今ね、切りたくてたまんないの。自分じゃ止められないの。頭がおかしくなっちゃうの…。」
また泣き出しそうな感じ。手首を押さえ、必死で我慢している。
「しゅう…好きなんだよ、本当に。」
彼女の目からは涙が流れる。
いつもいつも泣いてるからか、彼女の目は腫れて痛々しい。
ジッとしゅうを見つめる目は、本当凄かった。
彼女の気持ちが伝わってくると言うか…
本当に胸が痛かった。
:09/04/03 02:39 :F706i :☆☆☆
#377 [あい]
「あたしといて、幸せじゃないなら意味ないよ。しゅう、もういいから。」
本当にごめんと言い、しゅうは頭を下ろす。
あたしも一緒に下ろした。
彼女を家まで送り、彼女が家に入ろうとした時だった。
「今までごめんね。」
謝ってきた彼女。
「それと、ありがとう。」
あたしの顔を見て言う彼女の表情は寂しそうに笑ってた。
:09/04/03 02:43 :F706i :☆☆☆
#378 [あい]
彼女はすぐに、精神科に通う事になった。
時々、あたしとしゅうも付いて行った。
少しずつだけど、彼女は自然に笑うようになり、自分を傷つける事も少なくなった。
自分を傷つけそうになった時は、あたしを呼んできた。
家族も必死で止めている。
ただ、彼女は絶対にしゅうを呼ばなかった。
あたしを呼んでも、しゅうは連れてこないでと。
自分を見て、しゅうに嫌な事を思い出させたくないからと。
そう彼女は言っていた。
:09/04/03 02:49 :F706i :☆☆☆
#379 []
:09/04/03 14:54 :SH905i :cf7Qg59E
#380 [ぷーた]
続き気になる〜
:09/04/03 20:04 :SH906iTV :2VHxfz1k
#381 [あい]
:09/04/03 23:02 :F706i :☆☆☆
#382 [あい]
「ごめんね。あたしのせいで。でも言っとくけど、あんたはあたしからしゅうを奪ったんだよ。あたし、一応彼女だったんだから。」
笑いながら文句を言ってきた彼女。
「でも、あたしといるより全然いいのかもね。あたしはしゅうを悲しませるだけだし。」
手首を見つめ、話す彼女。
「やり方間違ってた。傍にいてほしいなら、違う事でだよね?」
あたしは頷く。
:09/04/03 23:08 :F706i :☆☆☆
#383 [あい]
「あたし頑張る。このいかれた頭もちゃんと治す。…あんたも、しゅうと頑張ってよね。」
「さやか大丈夫だった?」
あたしは頷き、しゅうと腕を組む。
しゅうは、家の前で待っててくれたんだ。
あたし達はやり直した。
いろいろあったけど。
もうしゅうを離さない。
:09/04/03 23:12 :F706i :☆☆☆
#384 [あい]
しゅうは専門生活で忙しい日々を送っていた。
でも、あたし達はうまくいっていた。
あたしは家族から物凄く反対されたけど、一人暮らしを始めた。
施設から近い、家からも近いとこという条件。
だからしょっちゅう、ママが来たりたくみが来たり。
しゅうには合い鍵を渡してあり、しゅうはよく学校帰りに寄って、あたしの帰りを待っていてくれた。
こんなあたしの幸せな日々。
:09/04/03 23:18 :F706i :☆☆☆
#385 [あい]
「お」
「…お」
「じゃあ、最初から言ってみ?」
「あ…いうえお…」
あたしは喋る練習を始めた。
しゅうが教えてやるって言ってくれて。
しゅうがご飯を食べに、遊びに、泊まりにって。
家に来た時には絶対練習していた。
「いいじゃーん。」
しゅうは褒めたあと、必ず頭を撫でてくれる。
それがすごい嬉しかった。
:09/04/04 01:19 :F706i :☆☆☆
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194