俺が一番と思った女★3★
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#70 [しゅん]
そして、速攻未来に電話する。
俺がもしもしを言う前に、未来は受話器から
『どうやった?』
そう聞いてきた。
「落ちた。」
『…うそやん』
「うっそー!受かったちゃ!!」
『はぁー???バカ!何で嘘つくん!!』
「俺が落ちるわけねぇやん」
『よかったー!!!』
「まぁ、こんなもんやな」
『ほんとよかったね。そんな強がり言いよるけど、実際見るときはドキドキしたくせに』
見透かされている自分が恥ずかしくなり、未来の言葉に
「うるせーちゃ!」
しか返せなかった。
:09/04/11 14:44
:PC
:bxuvmjbQ
#71 [しゅん]
『お祝いしよーね』
「まだ、一次受かったっち言って先生なれるわけやねぇんやけ!
二次受かったら、祝ってや」
『とりあえず、一次お祝いせな!』
「何かそれー」
『嵐に連絡した?』
「いや、お前に即効電話したけん。
今からする。」
『あたしが一番?』
「あたりめぇやん!一番に伝えたかったのはお前しかおらんやろ!」
未来の笑い声が受話器から聞こえ、未来が嬉しそうにしているのが目に浮かんだ。
『じゃあ、今週末デートしてね!』
「おう!また連絡するな!」
『わかった』
:09/04/11 14:45
:PC
:bxuvmjbQ
#72 [しゅん]
その週末は未来が俺ん家に来て飯を作ってくれて祝ってもらった。
夏休みで授業自体はねぇんに、今度は、二次試験に向けての勉強もせんないけんやったし大忙し。
家はテレビとか誘惑が多いけん学校で勉強するのが俺の日課になっていた。
夜は居酒屋のバイト。
嵐と顔を合わせるのは、ここだけやった。
それでも、試験があるけ回数を減らしてもらっていた。
何か、野球しよった時のがゆっくりしていた気がする。
最後の学生生活を思う存分楽しむ。
そんな生活とはかけ離れた生活。
あの時の俺は二次試験の為に気が狂ったように勉強していた。
:09/04/11 14:47
:PC
:bxuvmjbQ
#73 [しゅん]
未来と連絡を取る回数は減っていたが、程よく取れていたと思う。
そして追い込みの時期がやってくる。
週末、未来が俺の家に来ていた。
久しぶりに会う。
飯を食って、二人でまったりしていたとき。
未来が真剣な顔をして俺に話しかけてきた。
:09/04/11 14:47
:PC
:bxuvmjbQ
#74 [しゅん]
『しゅん』
「んー?」
『もうすぐ試験やね。』
「そーちゃー。まじ実感湧かんし」
『しゅんー。しゅんの試験が終わるまで連絡取るのやめよ?』
「は?」
『試験が終わるまでの間、連絡取らんどこ?』
「はぁ?お前何言いよん?」
:09/04/11 14:49
:PC
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#75 [しゅん]
『やっぱさ、今しゅんにとっては一番大事なときで
受かるか受からんかでこの先が180度変わると思うん。
やっぱ悔いのないようにやりきって欲しいし、それをあたしは応援したい。
その中にあたしが入る余裕なんかなくていいん。
今、目の前にあることをしゅんは一個一個クリアしていかないけんと思うんね。
やるからには一発で受かって欲しい。
就職浪人してほしくないし。
気持ちが無くなったとかやないで、しゅんに勉強に集中してほしいと。』
「いや…」
『もちろん、しゅんと連絡取りたくないわけやない。
でも、教育実習の時一ヶ月頑張れたんやけ大丈夫。
しゅんはあたしの心配せんで、しっかり勉強して?』
:09/04/11 14:50
:PC
:bxuvmjbQ
#76 [しゅん]
まさか、未来からこんなことを言われるとは思ってもねかって、かなり驚いた。
正直言うと、嬉しかったのもある。
これからの時期、連絡取を頻繁に取るのは難しいことを自分でもわかっていた。
でも、またそんなわがままを言うことは抵抗があった。
『寂しかった』と泣いていたあの未来が本当の姿やし。
今、連絡を取らんでいいと言うのは強がっている。
でも、頑張ってほしい気持ちが強いからこそ、未来の口からこんな言葉が出たんや。
そういう寂しい気持ちよりも、頑張って欲しいと言う気持ちを優先してくれたことが何よりも嬉しかった。
:09/04/11 14:51
:PC
:bxuvmjbQ
#77 [しゅん]
「いや、そこまでせんでいいよ」
『来るか来んかわからんメールを待つのも辛いもん』
「…そんなん言われたら何も言えんやん」
『大丈夫っちゃー!!寂しくなったら嵐だっておるし!!』
「嵐に言われるほうがもっと嫌やし。」
『あーまたやきもち妬いとるー』
「はぁ〜?」
『あたしは大丈夫やけん。
その代わり試験落ちたら、先生の夢諦めてもらうけー。
もう一年学生とか絶対許さん!!』
未来が俺に拍車をかけるために言っているのはわかっていた。
:09/04/11 14:51
:PC
:bxuvmjbQ
#78 [しゅん]
「落ちんし。
ぜってー先生なるし。」
『なら、精一杯頑張ってよ。
しゅんが先生になったとこ早く見たいなー』
その言葉だけで、一気に気合が入った。
「寂しくねぇ?」
『寂しいよ。でも、頑張ると!
しゅんが頑張りよるから!』
「ほんといん?」
『うん!しゅんがしんどくなってあたしの声聞きたくなったら、そん時は電話してね!
いつでも、元気わけちゃるけん!』
未来は俺のことを最優先に考えてくれた。
自分だってしんどいときがあるかもしれんのに。
もしそうなったとしても、未来は俺に連絡はしない。
それはわかりきっていた。
:09/04/11 14:52
:PC
:bxuvmjbQ
#79 [しゅん]
それから試験がある日まで未来から一切の連絡が途絶えた。
俺も、未来のことを忘れるかのように勉強に明け暮れる。
各都道府県の教員採用試験に合格して、尚且つ採用を待つという形。
県によっても違うが、特に高校の教師は採用が少なくとりあえず100倍は越える。
特に俺がいる福岡県は激戦区。
まぁ、体育の教師とかもっと狭き道やし。
自分で言うのもなんやけど、ほんまこんときは死ぬんやねぇかっちぐらい勉強した。
人生でこんなに勉強したのは始めて。
そしてコレっきり。
そうはっきりと言える。
:09/04/11 14:54
:PC
:bxuvmjbQ
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