バツイチ子持ちの君へ
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#1 [けん]
「バツイチ子持ち」ー
一度離婚歴があり子供がいる人。
つまり、面倒くさい事が嫌いで安定感を求める俺には縁の無い話だ。


そう思っていた・・・
はずなんだけど・・・


この話は一年前に別れた彼女と、その子供と付き合ってきた一年半という短い期間の物語です。
今でも忘れられない彼女達に、伝えたくても伝えられなかった俺の想いを込めて書きます。

⏰:09/06/21 21:19 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#2 [けん]
なぁ、絵美。
俺達が出会ったあの日、あの時、あの瞬間から・・・最初から、こうなるって決まってたのかな?

だとしたら、一本筋の俺には重すぎる一年半だった。

別れて一年が経つ今でも、まだ現実を受け止めれていないんだ。

⏰:09/06/21 21:27 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#3 [我輩は匿名である]
気になる

⏰:09/06/21 21:27 📱:N906imyu 🆔:tInaHhlw


#4 [けん]
俺の名前はケン。
今年の1月に28歳になった。

元カノの絵美とは2つ違いで、2007年の1月。俺の誕生日の前日に知り合った。
会社の上司からの紹介がキッカケだった。

紹介をされる前から、絵美がバツイチ子持ちである事は聞かされていた。
だから、この紹介話は自分にとって何のメリットも無い・・・と、正直に言うと思っていた。

⏰:09/06/21 21:35 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#5 [けん]
気になって頂けると嬉しいです!ありがとうございます。

⏰:09/06/21 21:37 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#6 [けん]
当時の俺はめちゃくちゃ落ち込んでいた。
初めて付き合った彼女と6年半の交際を経て、別れてしまったから。
マンネリが原因でフラれてしまったけど、別れてからその彼女の有り難みに気付かされていた。

もう一度やり直せると思っていた。


でも、別れて1ヶ月後に彼女にはもう新しい彼氏がいると聞かされて落ち込んでいたんだ。

⏰:09/06/21 21:42 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#7 [けん]
そんな時に今回の紹介ネタ。しかもバツイチ子持ち。乗り気になれない俺の気持ちをわかってもらえるかな?


そんなこんなでご対面!
第一印象は、バツイチ子持ちって本当に?!
って感じに思うくらい意外だった。

上司が盛り上げてくれて二時間程の飲み会も楽しい時間になっていた。
俺以外は・・・

イマイチ盛り上がれなかった理由に、上司のKY発言があった笑

「こいつ元カノの事を引きずってるねん。」

そこから始まり、出てくる言葉は俺のテンションを下げる一方だった。

元カノを忘れる為に来たはずなのに、逆に思い出させてどうすんだ!と心の中で思っていた。

⏰:09/06/21 21:54 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#8 [けん]
飲み会が終わりカラオケでオールする事になった。

子供は連れてきていなかった絵美。オールして大丈夫なのか?と思ったけど、上司からバツイチ子持ちというのは知らないフリをするように、と念を押されていたから敢えて心に留めた。


このカラオケで、俺の絵美に対する意識の異変が起きた。


ある曲を俺が歌い終えた後、絵美を見ると泣いていた。

こんな女性の姿に弱い俺笑

昔から「単純明快な男」と言われているだけの事はある。

⏰:09/06/21 22:04 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#9 [けん]
話しは飛んで、次の日。俺の誕生日に絵美と会う事になった。
この時点では、絵美がバツイチ子持ちである事を打ち明けてくれていた。

子供は当時3歳。
会うのは子供を寝かせてから、絵美の家の前で。と、なっていたから夜11時位だった。

絵美と二回目の対面。
化粧を落とし、女の顔から母親の顔になっていた絵美はしきりに恥ずかしがっていた。

そんな彼女は両手を後ろに隠しながらモゾモゾしていた。

そして

「はい!」

と、1つの箱を俺に差し出してきた。

⏰:09/06/21 22:14 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#10 [けん]
誕生日ケーキだった。

そのケーキにロウソクを立て始めた絵美は、突然ハッピーバースデーを歌ってくれた。

めっちゃ嬉しかった。

この時に、バツイチ子持ちである事なんて関係ないと思うようになった。

感謝の気持ちを伝えて、お礼に何かしようか?と聞くと、絵美はこう言った。

「じゃあ、しるし歌って」
しるしとは、先日のカラオケで絵美が涙したある男性グループの名曲だ。

⏰:09/06/21 22:23 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#11 [けん]
「今ここで?」

「うん。アカペラで!笑」
恥ずかしかったけど俺は感謝の気持ちを込めて歌った。


歌い終えると、またしても涙を流した絵美。

単純明快のレッテルを貼られてる俺には、もはや高ぶる気持ちを抑えれなかった。


出会って二週間位が経ったある日。

初めて子供と会った。

⏰:09/06/21 22:29 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#12 [けん]
子供の名前は蒼汰。
元気で活発な男の子だ。

バツイチ子持ちである事なんて関係ない!
そう思っていたけど、実際は子供と会う日が来る事を恐れていた。


子供と会ってしまうと、もう取り返しのつかない気がしていたんだ。

まだ付き合っていない状態だったけど、既に肉体関係を持ってしまっていた俺と絵美。


子供の為にも、そろそろハッキリさせようと意志を固めていた。

⏰:09/06/21 22:38 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#13 [けん]
蒼汰は、すぐに懐いてくれた。

俺も蒼汰を可愛く思えた。

これなら上手くやっていける!

自信がついた俺は、後日絵美にこう言った。


「正直言って、今の俺は自分自身の事で目一杯。そんな俺が、絵美と蒼汰の事に責任を持てるとは思えない。でも、2人の事は絶対に守るから!
幸せにするから。」

素直な気持ちを伝えて、俺達の交際が始まった。

⏰:09/06/21 22:49 📱:F905i 🆔:HHavnHzY


#14 [けん]
付き合い始めて1ヶ月が経つ頃。この日いつものように、自宅から車で20分の絵美宅へ車を走らせていた。


その道中、懐かしい姿を見つけた。


元カノのトモだ。


バス停でベンチに座っていた。


偶然にもトモと絵美は家が近い。
密かに鉢合わせにならないかヒヤヒヤしていた。

少し迷ったが、トモに久しぶりにメールをした。

⏰:09/06/22 07:59 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#15 [けん]
「久しぶり!今トモを見かけたで。バス停におったやろ?元気そうやって安心したわ」


何の変哲もないメールだった。

トモからすぐ返事が来た。

そして、また俺もメールを返した。


そんなやり取りが続き、自分に彼女が出来た事を告げた。

次の返事に胸が痛んだ。

⏰:09/06/22 08:03 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#16 [けん]
「彼女できたって嘘やろ?トモの事を諦めへんって言ってたやん!
結局、口だけなん!?」


自分から俺を振ったくせに、むちゃくちゃ言うな・・・と思った。


でも確かに、諦めへん!って格好良い事を言ってたな。


とりあえず「ゴメン」とメールを返した。

⏰:09/06/22 08:26 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#17 [けん]
その後、絵美と会っても心の中でトモが言ってた言葉が引っかかっていた。

「どうしたんけんちゃん?元気ないやん。」


そんな俺を心配してくれる優しい絵美。


でも、元カノの事で悩んでるなんて言えるわけなかった。


そして、何日か経ったある夜のこと・・・

⏰:09/06/22 11:01 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#18 [けん]
この日は絵美の家に泊まる事になり、静かに眠っていた。横には絵美、その向こうには蒼汰。
何か幸せを感じていた。

そんな時だった。


ブーッブーッブーッー

夜中に突然携帯が鳴りだした。
こんな時間に誰だろうと思い、画面を見ると・・

トモだ。


横には絵美が寝ている。
俺はそっと携帯を閉じた。

⏰:09/06/22 11:17 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#19 [けん]
「出ないん?」

絵美が起きてそう言った。


「うん。大丈夫!」


俺は動揺をバレないように平静を装った。


でも女の勘ってするどいね。


「元カノ?」


絵美が真剣な顔で尋ねてきた。

⏰:09/06/22 11:21 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#20 [けん]
必死に隠した。
「違う違う!友達。こんな時間に迷惑やな〜。」


でも絵美は


「絵美の事は気にしなくていいからね。6年半も付き合ってきたんやもん。そう簡単には清算できへんよね。」



絵美ってスゲーって感心していた俺。笑


この前、元カノを偶然見かけた時から今日までのやり取りを全て話した。

⏰:09/06/22 11:25 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#21 [けん]
絵美は、自分なんかより元カノとやり直した方が幸せになれるよ!とか
バツイチ子持ちやから親も認めてくれへんと思うし・・・と、元カノを選ぶ方向へと俺を誘っていった。




なぁ絵美。
この時、もし本当に元カノを選んでいたら俺は幸せになれたんだろうか?
この時、もし本当に元カノを選んでいたら俺は、・・・俺は今こんなに辛い思いをしなくても良かったんだろうか?


俺はそんな後悔はしたくない。少なくとも今でも絵美を選んで良かったと思っている。

⏰:09/06/22 12:26 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#22 [けん]
いつしか、俺達は同棲をしていた。
俺の両親にもちゃんと伝えた。

バツイチ子持ちの彼女と付き合っている事。

その彼女と同棲をする事。

そして、ゆくゆくは結婚をしたいと思っている事。

全て話した。


時間はかかったが納得してくれた両親。

いつしか、子供を連れて遊びに来なさいと言ってくれるようになった。

⏰:09/06/22 12:31 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#23 [けん]
同棲を始めて半年位経ったある夏の日ーー

事件は起きた。



絵美が妊娠した。
その事実を聞かされた時、頭の中が真っ白になった。

妊娠?
なんで?


どうする?


俺はとにかく焦った。

そんな俺を見て絵美は

「堕ろそうか?今やったらお金も高くないし、カラダにも影響は出ないと思うよ。」

自分が情けなかった。
女の子にそんな事言わせるなんて、恥ずかしい。

何より、そう言ってくれた絵美にホッとした自分が一番情けなかった。

⏰:09/06/22 12:40 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#24 [けん]
産むのか堕ろすのかー

その結論が出せないまま3ヶ月近く経ってしまっていた。

堕ろすにはギリギリのリミットだ。



蒼汰を寝かせてから、俺は絵美をリビングへと呼んだ。


その10分後には、絵美は笑顔だった。

⏰:09/06/22 13:52 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#25 [けん]
俺が出した結論は


堕ろす。
だった。


なのに、絵美は無理して笑顔で応えてくれる。


本当に俺ってダメな奴だ。


そして手術の前日ーー

夜、絵美は明らかに表情が暗かった。

⏰:09/06/22 16:04 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#26 [けん]
明日が手術の日だ。
不安なのも痛いほどわかる。
今の俺にできる事は、絵美を勇気づけて明るくさせてやる事だ。

そう思った俺はとにかく明るく振る舞った。


でも絵美は暗いまま。

「元気出せって!明日は俺がずっとそばにいてやるから!絶対不安にはさせへんよ!」


次の瞬間、絵美が声を荒げた。

⏰:09/06/22 17:02 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#27 [けん]
「けんちゃんのバカ!鈍感!!そんなんじゃないの!!」

そして、続けてこう言った。


「けんちゃんがそばにいてくれるのは嬉しい。でも、それだけじゃ満たされないの。だって、大好きな大好きな人との赤ちゃんなんだよ?産みたくないわけないやん!できる事なら、本当は・・・本当は赤ちゃんを産みたいの!!」



決断を下したあの日。
絵美は、本当は「産め」と言って欲しかったんだ。

なのに俺は・・・


俺はただ、ただ・・・ゴメンと言って謝った。

⏰:09/06/22 17:12 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#28 [けん]
そして手術は無事終わった。麻酔で眠っている絵美の手をずっと握りしめていた。


手術が終わり三時間位経って絵美が目を覚ました。


良かった・・・



このまま絵美が目を覚まさないのでは・・・

このまま絵美が遠くに行ってしまうのでは・・・

そう思っていた俺は、何も言わず絵美を抱き締めた。


ゴメンな。まだ名前も無い、この世に産まれてくるはずだった赤ちゃんに俺は心から謝った。

この日は俺にとって、一生消える事のない「罪なる1日」だった。

⏰:09/06/22 17:23 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#29 [けん]
秋ーーー
人恋しくなる季節。

今年は絵美と蒼汰に囲まれて、つくづく幸せを感じていた。


蒼汰とも問題なく仲良く暮らしていた。

運動会には父親代わりに参加した。


保育園へのお迎えにも行っていた。


先生からは
「蒼汰君、本当にけんちゃんが好きなんですね。毎日けんちゃんけんちゃんってうるさいんですよ笑。こんな楽しそうな蒼汰君は初めてみました。これからもよろしくお願いしますね!」


泣かせる話しだ。

⏰:09/06/22 18:00 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#30 [けん]
そんな蒼汰を心から愛していた。
血は繋がってない。
でも、心は繋がっている。

俺は産みの親でもない。
でも蒼汰の育ての親だ。

付き合ってきた一年半で、蒼汰は3歳から5歳にまで成長した。


オムツを卒業した日。
いつものスプーンからお箸を使えるようになった日。
転んでも泣かなくなった日。
ひらがなが読めるようになった日。



いつも横で見守っててきた。
ーーーーーーーーーーー
いつまでも横で見守っていたかった。

⏰:09/06/22 22:13 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#31 [我輩は匿名である]
バツイチ子持ちとあたしも今付き合ってるから気になる〜
色々大変だよね

更新頑張ってね(^ω^)

⏰:09/06/22 22:31 📱:N01A 🆔:☆☆☆


#32 [けん]
バツイチ子持ちって大変と思うかもしれへんけど、案外最初だけだったりしますよ!
応援ありがとうございます!

⏰:09/06/22 23:28 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#33 [けん]
絵美が、土曜も昼まで仕事という事もあって、俺は毎週土曜は蒼汰のお守りをしていた。


天気が良い日には外でキャッチボールをした。

元気で活発な子だったから、運動神経も抜群に良かった。

俺自身高校まで野球をやっていて、甲子園出場・プロ野球選手・・・なんて夢を持っていたから、密かに蒼汰をプロ野球選手に育てようと企んでいた笑

気が早いのはわかってたんだけど。


そしてある日・・・蒼汰と2人で夜の高速をドライブしていた時だった。

⏰:09/06/22 23:37 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#34 [けん]
本当なら後部座席でチャイルドシートに乗せるけど、この日は特別に助手席に乗せてあげた。


ジッーと窓の外を見入る蒼汰。
いつもなら携帯のゲームに夢中になっているけど、この日は窓から顔を離さなかった。


ドライブが好きな蒼汰。

俺はそう勘違いしていた。

本当はドライブではなく、窓から見える景色が好きだったんだ。


「蒼汰は景色が好きやねんなぁ・・・じゃあこれからもいっぱい綺麗な景色を見せたるからな!」

「うん!」
と言って蒼汰と指切りゲンマンをした。

⏰:09/06/22 23:45 📱:F905i 🆔:gzc.ziZ.


#35 [けん]
俺と蒼汰のこんな約束なんて知るはずもない絵美。


なぁ絵美。

ドライブをしている時、寝ている蒼汰をわざわざ起こしていたのは、意地悪なんかじゃないんだ。

蒼汰と約束していたから少しでも多くの景色を見せたかっただけなんだ。

何も知らない絵美はいつも「蒼汰をイジメて何が楽しいん?!」って、冷めた目で言ってたよな。


今更遅いけど・・・
それは誤解なんだよ。

⏰:09/06/23 11:24 📱:F905i 🆔:8Qssq5mI


#36 [けん]
話しは少し遡るけど
夏休みに三人でキャンプをした。


絵美は虫が嫌いだから、最初は反対していた。


でも、1番はしゃいでいたのは絵美だった。


俺がキャンプをしたかった理由・・・

それは


絵美に「男として格好良い所」を見せるため。


蒼汰に「頼れるパパ」として見てもらうため。


その為に
一生懸命テントを張った。
一生懸命火をおこした。
一生懸命汗をかいた。

⏰:09/06/23 11:32 📱:F905i 🆔:8Qssq5mI


#37 [けん]
夜、眠っている絵美が突然呻きだした。


熱がある・・・


慣れない外での暮らしで体調を崩したんだろう。


俺は一晩中、絵美の横で看病した。



この時思った。



「やっぱこいつには俺しかおらんわ。」


普段は強気な絵美が見せた、弱い部分に俺は愛おしく思えた。

⏰:09/06/23 17:00 📱:F905i 🆔:8Qssq5mI


#38 [けん]
次の日、蒼汰と一緒に近くの川で泳いだ。

もちろん蒼汰は浮き輪。

絵美はそんな仲むつまじい風景を、岸辺でカメラに残していた。


すると


「けんちゃん!!蒼汰が・・・!」


その声につられて、ふと後ろを振り向くと・・・蒼汰の姿がなく、浮き輪だけ浮かんでいた。


「蒼汰っ!!」


俺は慌てて潜った。


間一髪だった。


泣きわめく蒼汰。
ゴメンな。俺が目を離したばっかりに怖い思いをさせてしまって・・・


この時、蒼汰を失う事は自分にとっても悲しい出来事だと実感した。


蒼汰は他人の子ではない。

紛れもなく俺の子だ。

⏰:09/06/23 17:08 📱:F905i 🆔:8Qssq5mI


#39 [けん]
楽しかった思い出ばかりが鮮明に蘇ってくる・・・
こういうのを美化っていうんだろう笑


でも、悪い意味で俺にとって「一生忘れる事はない日」がやって来た。


季節は冬。


仕事中に、突然絵美から電話が掛かってきた。



なんだろう?

⏰:09/06/23 21:38 📱:F905i 🆔:8Qssq5mI


#40 [けん]
絵美の次の言葉に絶句した。




「また妊娠したみたい」



呆れるといった感じに、笑って絵美は話した。



中絶をしてから、まだ3ヶ月しか経っていない。

それなのに、俺は・・・


絵美には返す言葉が見つからなかった。


「帰ってゆっくり話そう」

そう言って電話を切った。

⏰:09/06/24 14:22 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#41 [けん]
家に帰って俺達は話し合った。


絵美の表情は前回と違って何故か明るい。



「私達、ほんまバカやな〜産めるわけないのにまた同じ過ちを繰り返して・・・すぐ手術の予約入れとくね!」



絵美は俺の返事を聞く前に、堕ろす覚悟をしていた。


正直、心の中で(助かった)と思う自分がいた。

⏰:09/06/24 14:27 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#42 [けん]
この時、強がってしまった。


「まだ堕ろすとは言ってないやん。もう少し考えよう。二回目やし、俺も男としての責任があるからさ・・・」


この言葉は絵美に、過大な期待をさせるものになっていた。


そして・・・決断を下せないまま1ヶ月が経とうとしていた。

⏰:09/06/24 15:31 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#43 [けん]
産んでいいの?




絵美がそう言った。




俺は首を横に振った。



落胆する絵美。



当時を思い出して、今ここに書き綴っているが、やっぱりどうしようもない男だと改めて思う。

⏰:09/06/24 22:48 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#44 [けん]
なぁ絵美。


俺は今頃になって、あの時産ませてあげれば良かったと後悔しているんだ。

俺達の愛の結晶が、この世にカタチとして残っていれば、2人は離れる事は無かったんじゃないか・・・
いや、離れられなかったんじゃないか・・・


そんなセコい事を思ってしまうんだ。

⏰:09/06/24 22:54 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#45 [けん]
2度目の手術の前日ー


俺は仕事の付き合いで飲みに行っていた。

いわゆる忘年会だ。


絵美には電話で
「信じられへん」
と言われた。


それでも飲みに行った俺。


もちろん、傍にいてやりたいと思っていたけど、断るに断れなかった。


自分が幹事だったから。

所詮、言い訳にしかならないよな・・・

⏰:09/06/24 23:00 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#46 [けん]
あの時、絵美は


どれだけ寂しかったんだろう。


どれだけ辛かったんだろう。


どれだけ泣きたくなったんだろう。




家に帰ると
「もう終わりやね」
と言われた。

⏰:09/06/24 23:04 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#47 [けん]
初めて絵美の前で涙を流した。


別れる事に対してじゃない。


何もしてやれなかった
自分に情けなくて泣いた。


あの時流した涙は一生忘れる事はない。

⏰:09/06/24 23:07 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#48 [我輩は匿名である]
最低

そうやって自分慰めてるだけじゃん

⏰:09/06/24 23:29 📱:N906imyu 🆔:CPfZoCO6


#49 [けん]
そうですよね。
俺は最低だと思います。こうやって後悔しかできない男やし・・・

⏰:09/06/24 23:49 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#50 [けん]
こんな俺でも絵美は
必要としてくれた。


結局この時は別れる事は無かった。




手術の日。


前回とは違った緊張感があった。

絵美はやっぱり落ち込んでいた。


手術が終わって
絵美が寝ている間
自ら先生の元に行った。

いっぱい叱ってもらった。

⏰:09/06/24 23:55 📱:F905i 🆔:90qVDZ0c


#51 [けん]
絵美が目を覚まして一緒に車で帰っている時、笑いながら絵美は言った。

「手術の直前に赤ちゃんの写真を見せてもらってん。顔もハッキリ映ってたよ!」

そして

「そんな写真見せられたら涙止まらんかって、思わず大泣きしちゃった・・・笑」


笑って話す絵美に
胸が傷んだ。

でも・・・もっと傷ついているのは絵美以外誰でもない。



せめてもの償いに、俺ができる事はないかと考えた。

⏰:09/06/25 00:02 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#52 [けん]
そして1つ思いついた。

師走も近づいてきたある日。
俺も絵美も仕事は休みだった。

俺は絵美に
パチンコに行くと言って家を出た。


当然、せっかくの休みなのに・・・とか文句を言われた。


でも、そんな嘘しか思いつかなかった。

⏰:09/06/25 00:06 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#53 [けん]
嘘をついて向かった先は

水子の供養を行っている神社。

絵美を連れて来なかったのは、また辛い記憶が蘇ってしまうと思ったから。
俺は1人で罪を償った。(こんな事で償えたとは思っていないけど。)


そして、お坊さんに供養の式をしてもらい有り難いお言葉をもらった。


「あの子は今もあなた達の心の中で生き続けています。どうかあの子を忘れないで下さい。そしてあの子の分まであなた達お二人が幸せになる事。それが一番の供養になるんですよ。」

⏰:09/06/25 00:13 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#54 [けん]
ボロボロ涙が流れてきた。
すっかり涙もろくなってしまった俺は祭壇に、赤ちゃん用に買った物を祭った。


帰りにキティちゃんの御守りをを2つ買った。

1つは俺。
もう1つは絵美。


いつか、絵美が落ち着いてきた時に今日の事を打ち明けて、渡そうと思っていた。

⏰:09/06/25 00:18 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#55 [けん]
年が明けた。

初めて過ごす正月。

三人一緒に俺の実家でご飯を食べた。


俺の両親は蒼汰を見て、すっかり目尻の下がったおじいちゃんおばあちゃんになっていた。



色々あったけど
幸せに過ごせていた。


絵美もこんな俺に
付いてきてくれてた。


「けんちゃん大好き」
「早くけんちゃんに逢いたい」
「けんちゃんが仕事から帰ってきた時、未だにドキドキする」


こんなに愛されていると実感するのは生まれて初めてだった。

⏰:09/06/25 00:26 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#56 [けん]
絵美から愛されるのは
もちろん嬉しい。

でも、俺が一番愛されたいのは蒼汰だった。


付き合い始めた頃

最初は蒼汰に嫌われていたから。

「けんちゃんイヤ!」
って言われてた。


それが悔しくて・・・
悔しくて俺は一生懸命
蒼汰に好かれる努力をしてきた。

そんな想いが実った出来事がある。

⏰:09/06/25 00:31 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#57 [けん]
蒼汰と2人でお風呂に入っていた時だった。


いつものように
蒼汰の頭を洗っていた時だ。

「けんちゃん、蒼汰のお父さんになってくれるん?」



思わず聞き直した。


嬉しくて嬉しくて
何度も聞き直した。


しまいに
「何回言わせんの!」
って蒼汰に怒られた。笑


本当に嬉しかった。

⏰:09/06/25 00:35 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#58 [ゆか]
続きが気になる
頑張って下さい

⏰:09/06/25 02:03 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#59 [我輩は匿名である]
大変なのは最初だけ?
そんな軽い考えぢゃこの彼女とも続かなかったんだろうね

⏰:09/06/25 07:53 📱:N01A 🆔:☆☆☆


#60 [けん]
ゆかさんありがとうございます!

匿名さん
最初は大変に感じたけど、本当に好きな人の為なら何でもできるって、絵美と付き合って気付きました。
だから大変な事も大変に感じなくなれたんです。

⏰:09/06/25 08:02 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#61 [けん]
ずっと
ずっと
ずっと蒼汰に認めてもらいたかった。


最初は嫌われてたから余計に認めてもらいたかった。


いつしか
蒼汰の横には
絵美ではなく
いつも俺がいるようになった。


絵美が言ってた。

「彼氏ができても蒼汰がなつかない。今まで、彼氏と仲良くなる事なんてなかった。」

⏰:09/06/25 08:09 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#62 [sage]
最低…

⏰:09/06/25 08:32 📱:P02A 🆔:☆☆☆


#63 [けん]
そんな蒼汰が
お風呂の時は
「けんちゃんと入る!」


ご飯の時は
「けんちゃんの横で食べたい!」


寝るときも
「けんちゃんに絵本読んでもらって、けんちゃんと一緒に寝たい!」

何をするにも絵美と一緒じゃなきゃイヤだった蒼汰が、俺と共に歩んできた一年半。


絵美は
「こんな事は初めて。」
と喜んでくれた。
むしろあまりのけんちゃんちぷりに、絵美がヤキモチを妬くほどだった。

⏰:09/06/25 08:33 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#64 [我輩は匿名である]
2回もおろさせるなんてひどすぎる。
しかも3ヵ月でとか…
彼女がかわいそすぎる…
なんで他人との子は愛せるのになんで自分との子はおろさせるの?

⏰:09/06/25 08:37 📱:F01A 🆔:vBpiE2ww


#65 [我輩は匿名である]
>>64同感

堕胎させて、またすぐ次の赤ちゃんも堕胎させるなんて無神経すぎる。蒼太くんを可愛がれたのは自分の子供じゃないから、本当の意味での責任を背負わなくて済むからとしか思えない。
懐いてくれた事で優越感に浸ってるだけに思えるし。
後悔してるだの自分は最低だの言ってるけど、結局はただの言い訳だし、そう言う事で自分を正当化して自分を守ってるだけにしか見えない。
一番質が悪い、最低最悪な男だね

⏰:09/06/25 08:56 📱:SH905i 🆔:wWfgIMgA


#66 [ヒロミ]
A回もおろさせた理由って何なんですか??

⏰:09/06/25 09:42 📱:PC 🆔:awOo/Fdw


#67 [けん]
皆さんの言葉は真摯に受け止めています。言われて当然ですよね。

二回も堕ろさせた理由は、ここには書いてませんが経済的な問題が大きかったんです。
絵美も、蒼汰がいるし
今は生活面でも精神面でも余裕がないと言って、納得してたんです。

でも最後には、やっぱり女性として産みたい!と気持ちが変わったんだと思います。

⏰:09/06/25 09:54 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#68 []
女の気持ち考えなよ。男なんかよりずっと辛いのは女なんだよ。そう簡単におろさせて2回とも産む気ないならちゃんと避妊でもしろよ。もぅお腹の中にいなくても女はおろしたことで一生その負い目をせおって生きていかないけんのにそうやって簡単に考えるなんて神経疑う。男はなんとも思わんかもしれんけど女は身体も心も傷つくんだよ。それが大好きな人との子なら尚更。おろさせて後悔するんならもっとちゃんと考えて対処すべき。主にどんな理由があったかは分からないが少なくともこの小説を見てる人はいいふうには思わない

⏰:09/06/25 10:17 📱:N08A3 🆔:TX4M4.bg


#69 [我輩は匿名である]
好きな人の為ぢゃなくて子供の為ぢゃないの?
それって子供の為にって考えてとはまた違うよね

それに好きな人を大事にできない人に他人の子供を大事にできるわけないぢゃん

⏰:09/06/25 10:32 📱:N01A 🆔:☆☆☆


#70 [けん]
読んでもらって悪く思われるのは承知のうえで、こうやって大衆の前で
打ち明けています。


ただ、その後の僕と絵美の人生も含めて、この話しの続きを読んでもらいたいです。

続きを書きます。

⏰:09/06/25 10:37 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#71 [けん]
二度目の中絶から
3ヶ月が経った。


すっかり春の陽気に包まれて、花見の季節。


去年も三人で花見をした。


今年も張り切ってお弁当を作ってくれた絵美。


蒼汰もよほど楽しみだったのか、一足先に玄関を出て「早く〜!」と
俺達を急かしていた。


さぁ、いざ出発!

⏰:09/06/25 10:45 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#72 [けん]
すると
ブシューッ!!
と大きな音が
外から聞こえてきた。


と、同時にピンク色の
煙が辺り一面を覆った。


何これ?


一瞬、俺も絵美も
目が点になった。



しばらくして状況がつかめた。

⏰:09/06/25 11:00 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#73 [けん]
消火器が噴出したようだ。


消火器の粉ってピンク色なんだ・・・と初めて知った。


って、思ってる場合じゃない!


気付けば、家の中はもちろんお向かいさんの玄関まで粉だらけになっていた。


どうやら蒼汰が消火器の栓を抜いてしまったみたいだ。


絶叫にも近い叫び声で
蒼汰を怒鳴り散らす絵美。

⏰:09/06/25 11:04 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#74 [我輩は匿名である]
彼女が産みたがってたのに自分でおろさせといて、傷付いてます…、後悔してます…、って言ったって、こっちからしたら嘘にしか聞こえないよ。
経済的にって言ったって、産みたがってたのにおろさせたのは自分でしょ。
経済的にキツいのに妊娠させたのも自分。
たった3ヵ月でまた妊娠させるとか1人目おろさせた時、何も感じなかったの?
反省しなかったの?
そんなんで神社で供養したとか、ただの気休めじゃないの?
命ってそんな軽いもんじゃないよ。
子供、女を馬鹿にしてるとしか思えない。

⏰:09/06/25 11:05 📱:F01A 🆔:vBpiE2ww


#75 [けん]
匿名さん
ありがとうございます。
確かに産みたがってたと書きましたが、絵美がお母さんと話しをして「やっぱり無理だ」と感じたようなんです。

絵美自身バツイチで
お母さんもバツイチ。

お母さんは再婚をしたけど、絵美はその新しい父親と上手くやれずに早くから別居をしてました。

だから、どんな時も
お母さんしか頼れず
困った時はお母さんの
意見に助けられてきたようです。

今回もお母さんと話し合って
今の状況で2人目を産んでも、子供が辛い思いをする・・・と結論を出したんです。
もちろん僕はお母さんに直接会って謝罪をしました。一回目も二回目も。
お母さんにとって大事な大事な1人娘である絵美。その可愛い我が子の、心も身体も傷つけてしまった事を謝罪しました。

⏰:09/06/25 11:26 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#76 [けん]
叩かれた蒼汰は泣きわめいていた。


それに対して絵美は
「こっちが泣きたい!」
と言って、涙を流していた。


絵美が朝早くから作ったお弁当も、中身が粉だらけになってしまい、楽しみにしていた年に一度のお花見も台無し。


それが悔しくて絵美は涙を流していた。


丸1日かかって掃除をした。お昼ご飯には、絵美がせっかく作ったお弁当。
もったいないと思って
食べれる部分だけ食べた。

⏰:09/06/25 11:32 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#77 [けん]
絵美は言った。
「せっかくのお弁当も家で食べるんじゃ、味がないよね?ゴメンね。」

それに対して俺は
「何言ってんの?絵美が作ったお弁当は、どこで食べても美味しいよ!
ほら、こんな粉がかかってても絵美の味付けがあれば、ちょうどいいスパイスやん!笑」

そして次の言葉に
絵美はまた涙を流した。

「てか、お弁当ってドコで食べるんかが重要じゃなくて、誰と食べるのか・・・やと思うよ。俺は!」


この時、格好つけたのではなくて本当にそう思っていた。

⏰:09/06/25 11:40 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#78 [けん]
掃除が終わって夜。
花見をするなら今日しか無かった。

それもあって
「やっぱり花見行きたかったなぁ。年に一度やし・・・あんたのせいやで蒼汰!」
と、しつこく蒼汰を責めていた絵美。


蒼汰も子供ながら反省した態度で元気が無かった。



「ちょっと外行こうか!」

⏰:09/06/25 11:44 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#79 [けん]
俺は絵美と蒼汰を連れて車を走らせた。

時刻は夜の8時。


「どこ行くん?」

「まぁ、見てのお楽しみ」
そう流した。



しばらく走った。

そして

「はい、着いたよ。」

⏰:09/06/25 11:47 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#80 [けん]
外の風景を見た絵美と蒼汰は大喜び!

「めっちゃキレイ!!」


連れて来たのは
ネオンを浴びて妖しく
光る「夜桜」だった。


「よく知ってたね!」

「いや、知らんかったけど絵美と蒼汰が仲直りして欲しかったから、慌てて調べてん。」


「ありがとう!
けんちゃん大好き!!」
と言って抱きついてくる絵美。


それをマネして、反対側からは蒼汰も抱きついてきた。笑


素直に幸せと感じた。

⏰:09/06/25 11:54 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#81 [けん]
絵美も蒼汰も気付けば
手を繋いで仲直りをしていた。


よかった・・・



それからは毎日、普通の幸せな日々が続いていた。



夏が来るまでは・・・

⏰:09/06/25 13:34 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#82 [我輩は匿名である]
謝罪したら済む事なんですね。
謝罪して3ヶ月後にはまたって…
あなたは本当に最低だと思います。
本当にばかにしてる様にしか思えない

あなたにとって、命とは何ですか?

⏰:09/06/25 14:07 📱:P02A 🆔:☆☆☆


#83 [我輩は匿名である]
それと彼女と彼女の母が〜とか、彼女達に擦り付けている様にしか思えないですよ。
だから自分は悪くないと言いたいのかなと思いました。


何度もすみません

⏰:09/06/25 14:15 📱:P02A 🆔:☆☆☆


#84 [我輩は匿名である]
あたしも、彼女はかわいそうやと思うし、逃げとるだけやん!って思うけど、ここに書けるだけましやん?
子供を殺した事を忘れよる人なんか、本間たくさんおると思う。実際、うちが前つき合っとった奴も、前の女との子供、殺しとっても、なんも思ってないらしいしな。

うちは、最後までみたいわ。頑張ってな!

⏰:09/06/25 14:32 📱:F02A 🆔:.qJiujpk


#85 [けん]
匿名さん

ここに書いてある事は全て過去の事です。
その過去をどれだけ皆さんに言われても当たり前だと思っています。
でも、過去は変える事ができないので今苦しんでます。


僕にとっての命とは
何物にも変えられない
生きる事でしかカタチが存在しない証明できない、大切なものだと思っています。


だったら何で?って感じですよね・・・すいません。

⏰:09/06/25 14:33 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#86 [けん]
子供を殺しても何も思わない・・・僕はさすがにそれは無いですね。

絵美と別れて一年経ちますが、部屋には今も赤ちゃんの位牌を立てています。


それに、女性を抱く資格は自分にはないと思っているので、別れて以来女性とは関わりを持っていません。1人でせめてもの償いをしているつもりです。


こんな最低な小説ですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

⏰:09/06/25 14:41 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#87 [我輩は匿名である]
なぜ別れる事になったんか、気になります

⏰:09/06/25 14:45 📱:N906imyu 🆔:W/AV6dRQ


#88 [我輩は匿名である]
それでいいんちゃう?
あなたが忘れない事が、せめてもの償いやん?それ以外の償い方なんか、あらへんし。
でも、あなたも幸せになる権利わあるんやで!
過去の過ちを二度と繰り返しさへんかったらいーねんよ!

めっちゃ上から目線でごめんなさい
頑張ってな☆

⏰:09/06/25 14:55 📱:F02A 🆔:.qJiujpk


#89 [けん]
皆さんありがとうございます。

続きを少し書きます。

⏰:09/06/25 15:01 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#90 [けん]
季節は夏。
この時季は色んなイベントがある。


父の日

花火大会

お祭り


どれも、
絵美・蒼汰・俺・・・の三人で去年も過ごしてきたイベントだ。



まず、父の日に蒼汰が
手紙つきでポーチをプレゼントしてくれた。

ポーチの表面には俺の似顔絵が書いてあった。
そして、
「けんちゃん、いつもありがとう」の言葉も。

⏰:09/06/25 15:06 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#91 [けん]
このポーチ。
今も大事に残してある。
いつも蒼汰が乗っていた俺の車のギアにひっかけてある。
もちろん手紙もだ。

五歳の子供が書いた手紙だから、暗号に近いけど。笑

でも俺にはちゃんと読めるよ。


ありがとう蒼汰!


嬉しい父の日だったけどこの辺りから絵美の様子がおかしく感じていた。

⏰:09/06/25 15:16 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#92 [けん]
付き合い始めて一年半の7月。


絵美が突然
「けんちゃん、実家に帰ってくれへん?」
と言ってきた。
当然俺は
「何で」
って聞いた。


すると
「けんちゃん毎日仕事の帰りが遅くて、洗濯とかご飯とか子育てしながらじゃ体力持たへんから。」

仕事の帰りは確かに遅い。だから俺は、洗い物とか洗濯とか自分でできる事は自分でしていた。
絵美に負担をかけないようにしていた。


納得はできなかったが
絵美が望むなら・・・と思って、翌週家を出た。

⏰:09/06/25 15:23 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#93 [けん]
こうなる少し前から
絵美の異変には気付いていた。


絵美は設備会社で事務をしている。正社員で。
子持ちの女性を正社員で採用してくれたこの会社は、とても良心的だった。
普通なら小さい子供がいると、熱が出るとすぐ休むとか色々問題があるので採用を嫌がる。


この会社に入る前は
派遣会社で事務をしていた絵美。
色々わけあって辞めた。

すぐに次の仕事が見つかると思って安易に辞めたが、現実はやはり厳しかった。

⏰:09/06/25 16:42 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#94 [けん]
辞めてから毎日就職活動に励む絵美。
でも、子供が理由で不採用ばかりだった。


ただでさえ、難易度が高いのに絵美は、正社員で働ける事務の仕事で、土日祝が休み!という理想を抱いていた。


そんなのあるわけないと思っていた。


仕事がない間、俺の収入のみで暮らしていて、絵美はそんな俺に負担をかけたくない・・・と焦っていた。


俺は
「焦らなくていい。絵美が望むようにしたらいいやん。」
と言っていたが、絵美は毎日焦っていた。


そんな日々が続き
イライラから蒼汰にあたるようになった。
情緒不安定だった。

⏰:09/06/25 16:49 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#95 [けん]
そんな姿を見てられなくて、俺は内緒でハローワークに相談に行っていた。仕事をサボって・・・笑


絵美が望む仕事が無いか相談していたが、やはり難しかった。



そんな時、ある会社の求人広告を見つけて絵美は応募した。

結果的に採用になったものの、この会社が最悪だった。


セクハラがひどい。
全部絵美から聞いた話しだが、あまりにもひどくて、入社して間もなく絵美は仕事に行くのが辛いと毎朝泣いていた。


俺は絵美に辞めろとだけ告げた。


そして俺は、絵美の働いていない時間にこの会社に行って、セクハラ男をぶちのめしてやろうと思った。


でも会えなかった。

⏰:09/06/25 16:57 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#96 [けん]
そして
今の会社を見つけ
見事に採用された。


採用通知が出た時
2人して一緒に喜んだ。

この時は本当に良かったと思っていた。


でも
今、俺が思う事は


もし絵美が
この会社に入らなければこの会社の求人を見つけなければ・・・


今でも
俺の横にいたのかも


そう思うと
やっぱり悔しい。

⏰:09/06/25 21:52 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#97 [けん]
話しが飛んでしまったけど、絵美の様子がおかしくなったのは、この会社に入社して一年が経つ頃。

家でしきりに
取引先の営業マンの話しをしてくるようになった。

でも、その時は
別に気にしなかった。


家を出て三週間が過ぎた頃。
車で遠方までドライブに出かけた。
夜からドライブを始めたので元々、この日は車で寝ようと話していた。


窮屈な車内で、ぐっすり眠れているのは蒼汰だけ・・・

そんな状況だからか
絵美がラブホに行こう
と言ってきた。

⏰:09/06/25 22:28 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#98 [けん]
確かに、このままではろくに寝れない。
かといって、今から宿を探すなんて無理だ。


でも蒼汰に悪影響だろ?と思ったが、絵美は
「寝てるから大丈夫!」
そう言って乗り気だった。

後日談では
この日の事を蒼汰は
保育園の先生にこう話していたようだ。

「昨日、お城に泊まった」

わかりやすい表現やな。笑



行き当たりばったりの
ドライブだったが、
これが最後のデートになった。

⏰:09/06/25 22:33 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#99 [けん]
この一週間後。
絵美のおばあちゃんと一緒に買い物に出掛けた。

おばあちゃんは腰が悪く、歩くのが辛いみたいで車で近くの商業施設に連れて行ってあげた。


そんなおばあちゃんに
絵美が、腰に優しい
リクライニングチェアをプレゼントしていた。


こんな優しい絵美が
俺は好きだった。


おばあちゃんと別れて
家に帰ると
「疲れた」と言って、絵美は横になってしまった。

ヒマを持て余す蒼汰と一緒に、近所の公園でキャッチボールをした。

⏰:09/06/25 22:41 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#100 [けん]
「けんちゃん!今度は
もっと大きい所で野球をしよう!」
目を輝かせて話す蒼汰。

「そうやな。じゃあ今度はお母さんにお弁当を作ってもらって、もっと大きい公園に行こう!」

何度目かわからない指切りゲンマンをした。



この何時間後かに
俺は突然、絵美から
別れを告げられた・・・

蒼汰との約束は
守れない物になった。


蒼汰・・・けんちゃんは針千本飲まなアカンな。

⏰:09/06/25 22:46 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#101 [けん]
「けんちゃん・・・
色々疲れたから絵美を1人にさせてほしい。
・・・別れよう」


あまりに突然で
予想などできない事だった。



納得できるわけない。
今さっき蒼汰とも
指切りゲンマンをした。

でも
この時、俺は
「駆け引き」をしようと
企んでしまった。

⏰:09/06/25 23:24 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#102 [けん]
強がって
別れを受け入れてしまった。


絵美も冷静になれば
きっと戻って来る・・・

そんな自信もあった。


色々な苦難を乗り越えて今日まで、歩幅合わせて歩いてきた。

別れるなんて有り得ない。

今ここで別れたら
この一年半は何だったのか?
絵美を傷つけた償いは
どうやってしていけばいいのか?

そう心では思っていた。

⏰:09/06/25 23:30 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#103 [けん]
俺の自信は
所詮、自意識過剰だった。


別れを受け入れた後も
連絡をとってしまっていた俺に、絵美が放った言葉。



「しつこい!!
絵美には他に好きな人ができたの!その人から
告られたし、もうその人と付き合う事に決めたの!だから連絡せんとって!」


絶対ウソだろうと思った。
だって、まだ別れて一週間しか経ってないし。

⏰:09/06/25 23:36 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#104 [けん]
とりあえず俺は
最後に会って話しを
させてほしいと言った。それで最後にするという約束で、渋々了承した絵美。


それにしても
ついこないだまで
「大好き」とか
「ずっと一緒にいて」とか言っていたのに・・・


何で急に変わったのか
俺には全くわからなかった。

あと一週間後から始まる夏休みには、旅行に行く計画を立てていた。
旅館も予約していた。


この出来事は
何かの間違いであってほしいと心から願った。

⏰:09/06/25 23:44 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#105 [けん]
待ち合わせの日の前日。今日から夏休みだったので、俺はこの最後のチャンスの為にできる事を・・・悔いのないようにしよう・・・と思っていた。


まず最初に思いついたのが、2人の思い出の曲
「しるし」をカタチに残すこと。


俺は楽器店を走り回った。
しるしのオルゴールを
最後にプレゼントするために・・・

でも
何件行っても無かった。

⏰:09/06/25 23:50 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#106 [けん]
インターネットで取り寄せするにも、俺には時間が残されていなかったので・・・諦めた。


そして
何件目かのお店で
「ここには在庫がないけど、もしかしたら他のお店には残っているかも」と言われた。

迷っているヒマが無かった俺は、そのお店に車を走らせた。


行き先は名古屋。
ここは大阪。


この時は
本当に夢中で
距離なんか関係無かった。

⏰:09/06/25 23:58 📱:F905i 🆔:XW0cAZVU


#107 [愛]
この小説書いて悔い改めますってやつ?
でも自分は絵美を守る為に必死だった、、結局自分を正当化してんじゃん。

⏰:09/06/26 08:46 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#108 [我輩は匿名である]
申し訳ないんですが、最後まで2人はどうなっていったのか知りたいので批判は控えてもらえませんか?

⏰:09/06/26 09:26 📱:N905i 🆔:0KCW6ipc


#109 [我輩は匿名である]
>>108同感

⏰:09/06/26 10:06 📱:SH01A 🆔:QaE2FWtM


#110 [愛]
1年半の短い期間の物語って書いてあるから結末はわかるよね?
まいーや、悪かったね。
頑張れ!

⏰:09/06/26 11:35 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#111 [けん]
愛さん
おっしゃってる通りだと思います。この小説を書いて悔いを改める。
だけど、自分は絵美を愛していた。
全て自分を正当化してますよね。
否定はしません。

でも、本当に自分を正当化しようとするなら、
この小説の中に自分が
中傷されるような事は書きません。
絵美を愛していた事だけを書くはずです。


他の皆さん、結末を楽しみにしていただいてありがとうございます。
愛さんが言うとおり、結末は既にわかってしまっていますが、自分の中ではまだ終わっていません。こんな作品ですが、よろしくお願いします。

⏰:09/06/26 12:15 📱:F905i 🆔:nHiWNk5M


#112 [けん]
名古屋までの道中、今までの事が脳裏に浮かんできた。


絵美と出会った日

蒼汰と出会った日

俺が罪を犯した日

父親と認められた日




こんな波瀾万丈で
充実した日々は
初めてだったなぁ。


考えれば考えるほどに
終わらせたくない!
そう思えてきた。

⏰:09/06/26 12:20 📱:F905i 🆔:nHiWNk5M


#113 [けん]
三時間ほどかけて名古屋に着いた。

そして、すぐオルゴールを探した。



しかし


「ウチにも無いですね〜」


無情な一言だ。


追い討ちをかけるようにお店の人から言われた。

「来る前に電話で確認はされなかったのですか?」

⏰:09/06/26 12:32 📱:F905i 🆔:nHiWNk5M


#114 [けん]
致命的な一言だった。


電話で確認すれば良かったんや・・・


気が動転していて
まったく頭が回らなかった。



ただのバカだな・・・
そう思い、肩を落として大阪へ帰る事にした。


移動時間・・・三時間
滞在時間・・・10分


笑える。

⏰:09/06/26 12:36 📱:F905i 🆔:nHiWNk5M


#115 [けん]
しかし俺は前向きだった。

次のプランへと切り替えた。



絵美も蒼汰も夜景が好きだ。
今までも何度もドライブがてら夜景を見に行ってた。



俺は最後に飛びきりの夜景を見せようと思って、計画していた。

⏰:09/06/26 12:39 📱:F905i 🆔:nHiWNk5M


#116 [けん]
でも一つ問題が・・・




俺は、めっちゃ方向音痴なんだ。自慢ではないけど、商業施設の駐車場で迷子になった事もある。笑



そんな俺に絵美は
「頼りない!」
とか、よく怒ってた。


だから明日の夜景くらい、迷わずに決めたい。


そう思っていたから
名古屋からの足で
そのまま、明日行く予定の夜景を下見に行った。

⏰:09/06/26 12:44 📱:F905i 🆔:nHiWNk5M


#117 [我輩は匿名である]
矛盾してますよね。

何も思わない事はないならどうしてですか?
何を思っていたのですか?

彼女と別れて他の女性と関係を持たないのは正解だと思います。


偉そうに何度もレスしてすみません。

⏰:09/06/26 15:06 📱:P02A 🆔:☆☆☆


#118 [我輩は匿名である]
>>117

だから批判や意見は最後まで読んでからにして。

⏰:09/06/26 15:10 📱:F04A 🆔:L2SrLYBU


#119 [匿名]
読ませていただいてます。主さん最後まで頑張って下さい。


私も母親で女だから、読んでて腹立ちます。
でも罪を犯したらこーゆう場所に書いたら駄目なの?反省してるかなんてわからないけど、主達にしかわからない事あるんだし、完結してないのにいちいちうるさい。
完結して最後まで読んで納得いかなきゃ質問したらいいじゃん。
読みずらいですし…



主さん、思わず書いてしまいすみませんでした。

⏰:09/06/26 15:18 📱:SH905i 🆔:uIV9PX9w


#120 [けん]
みなさん本当にありがとうございます!

こうやって色んな人の意見を聞く事によって、自分がどれだけ愚かだったか・・・身に染みてわかります。


仕事の都合で更新も遅くなりますが、最後まで読んで下さい。


夜遅くですが、更新します。

⏰:09/06/26 19:17 📱:F905i 🆔:nHiWNk5M


#121 [我輩は匿名である]
コメントで読みにくい。
批判とか最後にしてー

主さんすんません

⏰:09/06/26 22:42 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#122 [けん]
夜景スポットは奈良。


絵美は奈良のほのぼのさが好きで、よくドライブにも行ってた。



名古屋から奈良へ車を走らせている際中、辺りはもう真っ暗になっていた。


さすがに長旅からか、疲れが溜まっていた。



でも、これに全てを賭けているので疲れなど気にしている場合ではなかった。




ようやく到着し、道を覚えた俺は家に帰る事にした。



しかし
そんな俺の姿は知らない絵美から、冷酷なメールがきた。

⏰:09/06/27 05:58 📱:F905i 🆔:q.Bx3lI6


#123 [けん]
(けんちゃん、ゴメン。やっぱり明日は会えない。今の彼氏に悪いから。本当にゴメンね・・・)



そりゃないだろ・・・

何の為に、今日ここまでしたんだ。


絵美と明日会えるのが前提で、俺の今日1日の行動はあったんだ。


すぐ絵美に電話をした。



「お客様のお掛けになった電話番号は電波の届かない場所にあるか・・・」


この時、手が震えたのを今でも覚えている。

⏰:09/06/27 06:34 📱:F905i 🆔:q.Bx3lI6


#124 [けん]
電源が切られた状況になって、一気に喪失感が湧いてきた。



いてもたってもいられなかった俺は、家に帰らず絵美の家へと向かった。


家に着いたのが夜の10時。
まだ起きているはず・・・


何としてでも
絵美に会いたかった。

⏰:09/06/27 06:40 📱:F905i 🆔:q.Bx3lI6


#125 [我輩は匿名である]
気になるー
頑張って下さぃ☆

⏰:09/06/27 21:02 📱:F02A 🆔:w1mkxsCE


#126 [恵美]
頑張って書いてくださぃねずっと見てます

⏰:09/06/27 22:15 📱:SH906i 🆔:xBrZ.LxU


#127 [けん]
匿名さん、恵美さん

楽しみにしてもらえるなんてめっちゃ嬉しいし、励みになります!


更新します!

⏰:09/06/28 01:42 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#128 [けん]
家に着いて中の様子を見るが、電気が消えている。

家にいるのかいないのか判断するには、窓から見える電気の灯りしかない。

念のため、もう一度電話を掛けてみたが・・・やっぱり電源は入っていない。


絵美の家の前で
呆然と立ち尽くしていた。


とりあえず少しだけ
このまま待つ事にした。

⏰:09/06/28 01:53 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#129 [けん]
玄関の前で
体育座りをしながら
絵美が帰って来るのを
ひたすら待っていた。


待ちながら、ふとこんな事を考えていた。


窓の灯りで判断する事しかできない今の状況。
ほんの少し前までは、この家の中で三人仲良く暮らしていた。


今、俺が背もたれにしている玄関のドア・・・
ほんの少し前なら簡単に開けられた。


なんでこんな事になっちゃったんだろう・・・?

今は、この玄関のドアがとてつもなく高い壁に見えるな・・・


その時・・・

ガチャ・・・

⏰:09/06/28 02:06 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#130 [けん]
うつむいていた俺だが
玄関が開く音には敏感に反応した。


絵美・・・?


俺の期待は虚しく
開いたドアはお向かいさんのものだった。



「こんばんは。あれ?どうしたんですか?最近、見かけないと思ってたんですよ・・・」
と、お向かいさんが話しかけてきた。


お向かいさんとは例の消火器噴出事件の時、仲良くなった。

⏰:09/06/28 02:24 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#131 [けん]
「ハハッ・・・見かけなくなったのは、フラれちゃったからなんですよ・・・
今日は会いに来たんですけど、連絡がとれなくて・・・。迷惑かもしれませんが、ここで待たせてもらってます。」


「そうなんですか・・・てっきり出張かな・・・と思ってました。それに、結婚されてるのかと・・・あんなに仲が良かったのに・・・何かお力になれる事があれば何でも言って下さいね。」


涙が出る思いで
お向かいさんの言葉に
うなずいた。

⏰:09/06/28 02:57 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#132 [けん]
お向かいさんの言葉を聞いてから、更に今の状況を信じられない自分がいた。


時計を見ると
もう夜中の12時を
過ぎていた。



今日は本当に疲れたな・・・
こんな必死になったのは生まれて初めてかも・・・


いや、前にも同じ事があったよな?

⏰:09/06/28 03:09 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#133 [けん]
実は・・・
付き合い初めて3ヶ月の頃、こんな事があった。


明日は俺の会社の社員旅行の日。
絵美の家には泊まらず
実家に帰っていた。



その夜、突然電話が掛かってきた。

内容は別れたいという事。
この時も一方的だった。
「明日は旅行やし、明後日帰って来てからゆっくり話そう。」

⏰:09/06/28 03:17 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#134 [けん]
絵美は話す事など何も無いと言って、拒絶していた。



旅行の日。
昨日は全然寝れなかった。
移動中のバスの中でも
ずっと絵美の事を考えていた。


メールを入れても返事がない。


俺は一刻も早く帰りたかった。

夜になって電話を掛けると、珍しく絵美が出た。

「明日の夕方には帰るから必ず会ってくれ」と、だけ伝えたが・・・

⏰:09/06/28 03:25 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#135 [けん]
「明日は友達と甲子園に阪神戦を見に行くから無理!」


いつのまにそんな予定を入れてん!と思ったが、言わないでおいた。



次の日
旅行のコース通りに
予定が過ぎて、大阪に無事帰って来れた。

すぐ俺は絵美の家に向かった。
お土産に買ってきた生エビを持って、車を走らせた。

絵美は生エビが大好物!きっと喜ぶと思っていた。

⏰:09/06/28 03:32 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#136 [けん]
この時も名古屋に行った時と同じで、後先の事を考えずに夢中だった。


生エビはナマモノ。
当然、腐らないように
氷で冷やしていた。


でも、一時間もすれば
氷は全て溶けてしまった。


その度に、ここから20分の自宅へと帰り、氷を持ってきていた。


あとから気付いた事


コンビニで氷を買えば良かったんや・・・

⏰:09/06/28 14:25 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#137 [けん]
自宅と絵美の家を
5往復ぐらいした。


車内で阪神戦のラジオを聞き、今か・・・今か・・・と絵美の帰りを待った。


試合は9時に終わった。今から普通に移動すれば、10時半には帰って来るはず・・・だった。


あと少しの辛抱
あと少しの・・・
・・・
・・・
・・・
遅いっ!

⏰:09/06/28 14:34 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#138 [けん]
気づけば夜中の12時を回っていた。


蒼汰もいるし、明日も仕事。
こんなに遅いはずがなかった。


心配になり、絵美が利用する駅と家を往復して、愛する人の姿を探した。


旅行から帰ってきて
そのまま来たから、さすがに疲れてきた・・・
俺も明日は仕事だ。


時計を見ると、時刻は1時を過ぎていた。


何かあったのかな・・・

事故だったらどうしよう・・・


そんな不安が脳裏をよぎっている、その時・・・

⏰:09/06/28 14:40 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#139 [けん]
ずっと待ち望んでいた姿を見つけた。


蒼汰を後ろに乗せて
ママチャリを漕ぐ。


絵美・・・



俺は、絵美の元へ走った。
絵美は
「けんちゃんの事やから、きっと待ってると思ってた。」と言った。


「はいお土産!生エビ!絵美好きやろ?」
俺は、そう返した。

⏰:09/06/28 14:53 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#140 [けん]
この時は
別れを阻止できた。


でも、絵美は浮気をしていた。

前夜、職場の人と関係を持ったと打ち明けた。


今日も、その人と甲子園に行ったと打ち明けた。


許せなかったけど
結局、許してしまった。

この時は、絵美にとって過ちだった。

⏰:09/06/28 14:57 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#141 [けん]
今、こうやって絵美の帰りを待っていると・・・
あの時とダブって・・・

これも過ちであってほしい・・・
そう心から願った。



色んな事を考えながら
時間は過ぎていき・・・


朝になってしまった。



結局帰って来なかった。

いや、もしかしたら最初から家の中で寝ていたのかも・・・それを確かめる為、ベランダのシャッターが開くまで待った。

⏰:09/06/28 15:02 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#142 [我輩は匿名である]
主さん・・・・・
絵美最悪やん

⏰:09/06/28 15:46 📱:N906imyu 🆔:Tzx1DPNY


#143 [けん]
匿名さん

確かに浮気というのは
僕の中で最も許し難い事だし、裏切りだと思います。

でも、そうさせたのは自分です。
絵美が俺に何の不満もなければ、浮気などしなかったはず・・・
自分にも問題があったと思います。

⏰:09/06/28 16:16 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#144 [けん]
お昼過ぎまで待ったが
シャッターが開く事は無かった。
物音さえしない。


やっぱり昨日は家にいなかったのか・・・

やっぱり例の新しい彼氏と一緒に過ごしたのか・・・

やっぱり・・・
これは現実なのか・・・



それにしても暑い・・・
季節は夏真っ只中だ。


そういや、昨日は花火大会だったな・・・
順調に行けば、今年も去年同様に三人で行くはずだったのにな・・・

⏰:09/06/28 17:41 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#145 [けん]
悔やんでも悔やみきれない・・・もう戻って来ない・・・あの幸せな時間を思い出すと涙が止まらなくなった。




足跡を残さず
俺は自宅へと帰った。


食事も喉を通らない。
一睡もできない。

昨日も寝てないのに
何故か眠れない・・・


両親に心配された。
俺は、絵美にフラれた事を話した。


両親も蒼汰を孫のように可愛がっていたから、ショックを受けていた。

⏰:09/06/28 17:57 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#146 [けん]
絵美が一度目の妊娠を
した時。
実は婚姻届を絵美に渡していた。

子供は産みたいが、結婚はしたくない!
それが絵美の答えだった。

一度、結婚で失敗をしているから・・・そんな理由で結婚を、今は嫌がっていた。


絵美と別れた今・・・生まれて初めて自分の両親に頭を下げた。

⏰:09/06/28 18:02 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#147 [けん]
「絵美と蒼汰は、必ず連れ戻すから。このままじゃ終われない・・・でも・・・絵美は結婚をしたくないって言ってるねん。だからもし、戻って来ても・・・絵美とは結婚をしない。
結婚しなくても、幸せな家庭を今まで築けてたし。・・・どうか理解してほしい。」

結婚を今まで急かしてきていた両親。


俺の言葉に耳を疑っていた。

⏰:09/06/28 18:08 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#148 [けん]
でも
あんたが決める人生・・・と、了承してくれた。



絵美と連絡が途絶えて
2日後・・・


俺は、ある場所へ向かっていた。



向かった先は
絵美の職場だった。

⏰:09/06/28 18:12 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#149 [けん]
毎週土曜日、ここまで送り迎えしていたから
慣れた道のりだった。


職場の人も
「けんちゃん迎えに来たよ〜」と、俺の存在を知っていた。


今日、俺は絵美の前に
突然現れる予定だ。


ずっと仕事が終わるまで待っていた。

⏰:09/06/28 18:18 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#150 [けん]
夕方の5時。
一台の自転車が出てきた。
俺はそれに向かって走った。

でも、人違いだった。笑

そうこうしてる間に
絵美が反対方向へと
自転車を漕いでいる。


俺は、全力で走った。


200メートル位走った。

こんな全力で走ったのは久しぶりだ。

⏰:09/06/28 18:21 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#151 [けん]
「絵美っ!!!」


後ろから自転車に向けて叫んだ!


「けんちゃん・・・」


驚きで戸惑っている絵美。


俺は、息を整えるためにしばらく無言になった。

⏰:09/06/28 18:24 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#152 [けん]
「ハァッ・・・ハァッ・・・絵美・・・こんな終わり方ないやろ。俺がお前に何かしたか?これじゃ、逃げてるのと一緒やん・・・最後に、少しだけ時間ちょうだいや。このままじゃ俺、前に進めへんわ・・・」


勢いに圧倒されたのか
絵美は無言で
ただ、コクリと頷いた。


今日なら時間がある
という事で、このまま
2日前に行くはずだった奈良の夜景を見に行く事になった。

⏰:09/06/28 18:43 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#153 [けん]
先に保育園に蒼汰を迎えに行かなければならないのと、絵美の自転車を家に置いて行くために、俺は一足先に絵美の家へ向かった。


いつもと同じ60番の
駐車場に停めて、絵美の戻りを待った。


この駐車場に車を停めた目線の先には、絵美の家のベランダが見える。

そこで、俺の目に飛び込んできたもの・・・

⏰:09/06/28 18:54 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#154 [けん]
数々の洗濯物に紛れて
男物の甚平が干してあった。

・・・・・・・・・


・・・・・・・・・


考えたくはないが
甚平って花火大会とかで着るやつ・・・やんな?


しかも、ここに干してあるって事は・・・・・・


泊まってるって事・・・?

⏰:09/06/28 19:00 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#155 [けん]
1人でショックを受けていた時、絵美が蒼汰を乗せて帰ってきた。


俺は車を降りて
絵美達の元へ歩いた。


蒼汰が、俺を見つけて


「けんちゃ〜ん!」
って言いながら笑顔で
両手を広げて走ってくる。

たまらない・・・

⏰:09/06/28 19:03 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#156 [けん]
俺は思わず蒼汰の前で
泣いてしまった・・・
しかも号泣。


蒼汰は何も知らないもんなぁ・・・

蒼汰は何も悪くないもんなぁ・・・



色々考えると
悔しくて悔しくて
涙が止まらなくなった。

⏰:09/06/28 19:06 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#157 [けん]
「どうしたん?」

蒼汰が心配そうに見る。

「ゴメンな、蒼汰。けんちゃん久しぶりに蒼汰を見たら・・・嬉しくて嬉しくて泣いちゃったわ。男の子やのになぁ!笑」




なぁ、絵美。
この時、蒼汰を見て涙が出たのも・・・
痛いくらい蒼汰を強く抱きしめたのも・・・


すべて俺の本能だった。

こんな俺を見て
格好悪いと思ったかな?

今となっては
どうでも良い事だな・・・

⏰:09/06/28 19:12 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#158 [けん]
絵美と蒼汰を乗せて
奈良の生駒へ向かった。


道中の車内は
蒼汰以外無言・・・



・・・何か気まずい。



会話が見つからないってのも、付き合ってる時は有り得なかった。


そんな時、絵美が口を開いた。

⏰:09/06/28 19:55 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#159 [けん]
「新しい彼氏な・・・めっちゃ大手の会社で働いてて、車はBMWやねん。年下やねんけど、すごいしっかりしてる・・・」



俺は、すごいな!
としか言えなかった。


やっぱり
お金なんや・・・


そう心の中で思っていた。

⏰:09/06/28 19:59 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#160 [けん]
続けて絵美は言う。


彼氏の親は社長。


彼氏とは趣味が合う。


彼氏は、会社の取引先の営業マン。


彼氏と花火大会に行った。



笑って話す絵美が
すごく憎かった。

⏰:09/06/28 20:02 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#161 [けん]
しかも花火大会・・・


一緒に行く予定やったのに、そんな事よくこの場で言えるな。



絵美は、昔からこういう性格だった。




でも、そんな所も
俺は好きだった・・・


ドMやな俺・・・笑

⏰:09/06/28 20:04 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#162 [けん]
洗濯物で干してた甚平は彼氏の物で間違いなさそうだ。

あとは泊まったのかどうか・・・
聞きたいけど聞けなかった。



生駒に着いた。




夜景を見て思った事。

⏰:09/06/28 20:59 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#163 [けん]
これだけ星はたくさんあるけど、俺にとって・・・星は星でも・・・光り輝く星は1つだけ。

代わりの星なんて
存在しないんだ。


携帯のカメラで
夜景の写真を撮ってから帰る事にした。



帰りの車の中で
俺はこの後の事を考えていた。

⏰:09/06/28 21:05 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#164 [けん]
今日この日の目的。

絵美と蒼汰に会う事。

夜景に連れて行く事。

この日の為に書いた
手紙を渡す事。
(伝えたい事が伝えられなかった時の為に、念のため書いておいた)


そして・・・
今までずっと渡せずにいた・・・


あの日の御守りを渡す。

⏰:09/06/28 21:52 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#165 [けん]
いつ、どうやって渡すか考えていた・・・


その時

蒼汰が
「お腹空いた〜肉食べたい!!」って言い出した。

絵美はどう反応するんだろう?
新しい彼氏がいるなら
きっと・・・ダメって言うはず・・・。

⏰:09/06/28 21:57 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#166 [けん]
「じゃあ、焼き肉行こうか♪」


意外な絵美の言葉。


マジ嬉しかった。


もしかしたら
あの時と同じで
別れを阻止できるのかも・・・


そんな期待が膨らんだ。

⏰:09/06/28 22:00 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#167 [けん]
向かった焼肉店は
いつも利用していた
チェーン店。


絵美と蒼汰を前にしても食欲がまったく湧かなかった。


そんな俺を絵美は
心配してくれていた。


食事が終わりかけた時
蒼汰がオシッコ!
と言い出した。

⏰:09/06/28 22:05 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#168 [けん]
慣れた手付きで
蒼汰をトイレへと
連れて行った。



蒼汰がオシッコをしている後ろで、見守るこの光景。


最初は抵抗を感じていたのは事実。


それが今では
蒼汰のお尻を拭く事にも慣れる事ができた。

⏰:09/06/28 22:09 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#169 [けん]
いつものように用を足したあと、手を洗わせながらある事を聞いてみた。

「蒼汰・・・けんちゃんの事好き??」


聞かなくてもわかっている事・・・
それだけの自信はあった。
だけど、何故か聞いてみたくなった。



このあとすぐに
聞かなければ良かった・・・と、後悔する事になったんだ。

⏰:09/06/28 22:15 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#170 [けん]
「お母さんがけんちゃんの事を嫌いになったから、蒼汰もけんちゃんの事好きじゃないねん!」



無邪気に答える蒼汰。


悪気はないんだろう。


それはわかってる。


わかってるんだけど
あまりにキツい答えだ。

⏰:09/06/28 22:18 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#171 [けん]
おおかた絵美が
蒼汰に言い聞かせたんだろう・・・



ほんま・・・
俺が何かしたんか?


何で・・・
一年半も一緒に暮らしてきた仲なのに・・・


こんな汚い終わり方をしようとするんや?

⏰:09/06/28 22:22 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#172 [けん]
何も無かったかのように俺は蒼汰を連れて席へ戻った。



一気に落胆した俺は
会計を済ませて車へ乗り込んだ。




そして
絵美の家へ着いた。
駐車場に車を停めて
御守りと手紙を渡そうと思った。


しかし・・・

⏰:09/06/28 22:27 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#173 [けん]
直前に絵美の携帯が鳴った。
「いとこのおじちゃんや」
そう言って電話に出た。


おじさんと話しをしながら車を降りて、そそくさと家へ入って行こうとする絵美。


俺は慌てて追いかけた。

玄関まで行って
ドアを閉めようとする絵美と目が合った。

⏰:09/06/28 22:31 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#174 [けん]
「あのさ・・・実はな・・・」


「今日はありがとう!」


バタンッ−



話しの途中でドアを閉められてしまった。


右手に握った御守りを
強く握りしめ、ドアの前で立ち尽くす俺。

ほんま格好悪い・・・

⏰:09/06/28 22:34 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#175 [けん]
ポストに置いていくべきか迷ったけど、大事な御守りだから・・・やっぱり直接渡したい。



また、いつか渡そう。


そう思ってトボトボと
家路へ着いた。

⏰:09/06/28 22:37 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#176 [けん]
次の日
絵美から昨日の事でメールが来た。


絵美からメールが来る事自体久しぶりだったから・・・嬉しかった。


でも、俺が返したメールには返事が無かった。



本当に終わってしまったんだな俺達・・・

⏰:09/06/28 22:39 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#177 [けん]
でも、諦めの悪い俺はまだ奇跡を信じていた。



3日後・・・



絵美に電話をした。


用件は
同棲していた時に
駅まで使用していた自転車を取りに行く・・・
というのを建て前にして御守りを渡そうと思った。

⏰:09/06/28 22:43 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#178 [けん]
絵美は「勝手に取っていったらいいやん!」って言ってたけど・・・
何とか5分だけでも時間をもらえた。


玄関から絵美が出てきた。
すごく疲れた顔をしていた。

自転車の鍵を受け取り
ドアを閉めようとする絵美に、ダメ元で
「良かったら飯でもどう?絵美が好きな、鳥料理の専門店を見つけてん」

⏰:09/06/28 22:48 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#179 [けん]
彼氏がいるし、まだ付き合い始めたばっかりだからきっとラブラブ。
絶対に来ないと思ってたから、本当にダメ元だった。



悩んだ末に
絵美が出した答えは・・・


「蒼汰がお昼寝してるから起こしてくる。
ちょっと待ってて!」


ええっ!?

⏰:09/06/28 22:52 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#180 [けん]
自分から誘っておいて
何だけど・・・

ほんまに良いの?
って思った。



あとから思ってみれば
もしかしたら、この時は彼氏なんかいなかったんじゃないかな・・・



この時は
まだチャンスがあったんじゃないかな・・・

⏰:09/06/28 22:55 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#181 [けん]
読んでくれてる方いてますか?

⏰:09/06/28 22:56 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#182 [我輩は匿名である]
絵美むかつく

⏰:09/06/28 22:58 📱:N906imyu 🆔:Tzx1DPNY


#183 []
最初からずっと読んでますけんサンのペースで頑張って下さい

⏰:09/06/28 22:59 📱:SO905i 🆔:LLTTUoos


#184 [E]
読んでますよ
1年付き合ってる彼氏がいますが私はバツイチ子持ちです

主さん頑張ってください

⏰:09/06/28 23:01 📱:N906imyu 🆔:HORPAbv6


#185 [けん]
皆さんありがとうございます!こうやって思い出して書いてると、時々無性に悲しくなるんですよね。笑

匿名さん
絵美がムカつくみたいですが、絵美は僕にとって今でも好きな人なんです。絵美の事を批判してもらう為に書いてるわけじゃないので、心の中に留めてもらえませんか?

絵美は最高の女なんです
すいません。生意気で

⏰:09/06/28 23:17 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#186 [二児ママン]
立て続けに二回中絶させたのは男として情けないよね。
でも絵美って人は辞めた方がいいと思うよ。
私の友達にもいる。
簡単に作っちゃって中絶して新しい彼氏見つけてから別れて…
(ちなみにその子もバツイチ子持ち)
治らないよ!
そーゆーの。

ってか離婚の原因は何なの?

⏰:09/06/28 23:22 📱:W64SA 🆔:cb0kXT9E


#187 [けん]
二児ママンさん


男として情けないですよね。それは否定できません。
周りの人にも辞めた方がいいと言われてきましたが、こんな絵美を更生できるのは自分しかいないと思ってるんです。
少なくとも絵美にとって一番長く付き合ったのが僕なんです。逆に言うと絵美のダメな所を補えてきたから、一年半続いたと思ってます・・・
旦那と別れた理由は
「ただ嫌いになったから」と言ってました

⏰:09/06/28 23:45 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#188 [けん]
今更ですが感想板を立てましたので、こっちによろしくお願いします!

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4451/

⏰:09/06/28 23:53 📱:F905i 🆔:J/xgc.Nk


#189 [けん]
蒼汰が眠たそうに
目を擦りながら
表にでてきた。


絵美は
ピンクのワンピース姿。

明らかに最近買ったものだ・・・
このワンピースは初めて見る。


前回とは違って
涙は流さず、笑顔の俺。

今日は何があっても1日笑顔でいよう!
そう決めていた。

⏰:09/06/29 10:36 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#190 [けん]
車に乗り込んだあとも
前回とは全然違った。


絵美も笑顔だ。
何より車内が、歌の大合唱でうるさいくらいだった。


絵美も・・・

蒼汰も・・・

俺め・・・


これでもか!ってくらい大声で歌った。

⏰:09/06/29 12:28 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#191 [けん]
何てことのない・・・
普通の事だけど・・・



今は、この「普通」の事がとても嬉しい。



あまりの大声に
隣の車の人達が
驚いた顔で、覗いてくる。


きっと、この人達の目には・・・楽しくて幸せな家族に映ったのかな・・・。

⏰:09/06/29 12:32 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#192 [けん]
そうこうしているうちに、最近オープンしたばかりの鳥料理専門店に着いた。


また一緒に
外食できる事を信じて
調べておいた店だ。



絵美はお酒が飲めない。

それなのに
今日は生ビールを飲んでいる・・・。

⏰:09/06/29 12:36 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#193 [けん]
絵美と付き合った一年半でわかった事・・・。


飲めないお酒を飲む時は・・・

機嫌が良い時・・・。



今日は機嫌が良いみたいで良かった・・・と、俺は思った。


絵美の表情を見ながら
微笑んでいる俺に
絵美は言った。

⏰:09/06/29 12:39 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#194 [けん]
「昨日なぁ、彼氏の実家が姫路で・・・一緒に連れて行ってもらったんやけど、姫路城と動物園にも行ってん!その後、彼氏の友達も呼んでバーベキューしてん。
なぁ!蒼汰?♪」



一気にテンション下がった・・・。


しかも姫路城って・・・
去年俺と一緒に行った
思い出の場所やん・・・


どういうつもりで
絵美は話してんだ・・・?

⏰:09/06/29 12:45 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#195 [けん]
そして蒼汰も言う。


「お肉焼いて楽しかったな〜。王子が面白かった!」


王子とは
新しい彼氏のあだ名だ。

絵美の働いている会社に営業に来ているうちに、王子と名付けられた・・・らしい。


なぜ、王子なのか?
考えたくないが・・・


王子に相応しい
容姿なのだろう・・・
そう思っていた。

⏰:09/06/29 12:48 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#196 [けん]
蒼汰が楽しかった思い出を話している途中で
絵美が言った。




「蒼汰!あんまり言うとけんちゃん怒るから、もう止めときぃ!」






お前が言い出しっぺだろ・・・

このセリフは心の中に
しまい込んだ。

⏰:09/06/29 12:51 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#197 [けん]
俺って、こういう所がダメなんだろな・・・


昔からみんなに言われてた。


「お前は優しすぎる。時には怒る事も必要やぞ」って・・・。



でも、争い事が好きじゃない俺には無理だった。

⏰:09/06/29 12:53 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#198 [けん]
食事が済み
お店を出ようとした時
店員さんが言った言葉。


会計のお釣りを、蒼汰が受け取ろうとした時だった。



「はい、僕。ちゃんとお父さんに渡してね!」



複雑な思いで
その言葉を聞いていた。

⏰:09/06/29 12:56 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


#199 [我輩は匿名である]
切ない…

⏰:09/06/29 13:28 📱:F02A 🆔:H28dOCok


#200 [けん]
匿名さん

切ないですよね・・・
こんな切ない思いをするなんて初めてです。


このあと、もっと切なくなります・・・

⏰:09/06/29 14:12 📱:F905i 🆔:XMHDlM62


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