$ 貢ぎちゃん「ユリサ」 $
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#1 [りぃ]


――ユリサ19歳、夏――

大好きなあの人が望むなら
どれだけでも貢ごう

そう決めたのは

誰にも負けたくなかったから。

彼にとって1番の女になって
優越感に浸りたかったの。

⏰:09/07/10 12:27 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#2 [りぃ]


送信者:じゅんくん
件名:無題
本文:
お金があるときに連絡ちょーだい。

―END―



…またか。

このお決まりのメールが
くるようになったのは
いつ頃からだっけ。

彼が変わってしまったのか。
それとも私が彼を
変えてしまったのか。

⏰:09/07/10 12:38 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#3 [りぃ]


始まりは18歳の冬。

中学の時からの親友・萌に
無理矢理誘われて、
よく知らないバンドの
ライブに行くことになった。

⏰:09/07/10 12:44 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#4 [りぃ]


「はい、これユリサのチケ。」

ライブハウスの前で
萌から渡されたチケットに
目を落とすと、出演の欄には
複数のバンドの名前が
連なっていた。

「今日はイベントライブだから
本命の出番まで暇だな〜」
そう呟きながら萌は
ライブハウスがある地下への
階段を降りていく。

⏰:09/07/10 12:52 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#5 [りぃ]


よくわからないまま
萌の後をついていくと、
地下にはライブハウスの
入り口があり、そのドアに
張ってあるフライヤーが
ふと目についた。

「萌、今日のライブって
 もしかしてこれ…?」

フライヤーを指差しながら
萌に尋ねると、当然のように
萌は笑顔で頷いた。

「うん!楽しいよ〜」

⏰:09/07/10 12:58 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#6 [りぃ]


そのフライヤーに載っていた人達は
目を疑うような派手な髪型で、
よくわからない化粧をして
着てるのは奇抜な衣装…


「…ヴィジュアル系っ?!」

⏰:09/07/10 13:03 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#7 [りぃ]
「うん、そうだけど?
 もう始まってるから
 とりあえず入るよ!」

萌がわたしの腕を掴んで
ドアを開けるのと同時に
中から爆音が響いてきた。

「なにこれっ!!」

私は状況をひとつも飲み込めないまま
萌に引っ張られて
フロア真ん中辺りに入り込んだ。

⏰:09/07/10 13:09 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#8 [りぃ]


ステージには、さっきの
フライヤーで見たような
奇抜な人達がいて、
動き回って飛び跳ねたり
頭を振り回したり、
奇妙な光景が広がっていた。

初めて見るヴィジュアル系の
ライブに衝撃を受けて
ぽかーんとしてるうちに
演奏が終わり、メンバーが
ステージ脇へ捌けていく。

⏰:09/07/10 13:20 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#9 [りぃ]


「あ、最前空いた!行こう」

バンドが変わるたびに
お客さんも移動するらしく、
最前列にいたお客さんが
抜けていくのを萌が見つけ
とっさに私の腕をつかみ
またぐいぐいと引っ張っていく。

⏰:09/07/10 13:30 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#10 [りぃ]


「やっぱりライブは最前で見ないとね〜♪

バンド転換の10分の間、
ご機嫌な萌と喋ってると
次のバンドの出番になった。

メンバーの最初の1人が
ステージに出てきた瞬間、

「きた!これが本命なのっ」

萌が嬉しそうに私に言った。

⏰:09/07/10 13:43 📱:P905i 🆔:2CS068IU


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