$ 貢ぎちゃん「ユリサ」 $
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#1 [りぃ]
――ユリサ19歳、夏――
大好きなあの人が望むなら
どれだけでも貢ごう
そう決めたのは
誰にも負けたくなかったから。
彼にとって1番の女になって
優越感に浸りたかったの。
:09/07/10 12:27
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#2 [りぃ]
送信者:じゅんくん
件名:無題
本文:
お金があるときに連絡ちょーだい。
―END―
…またか。
このお決まりのメールが
くるようになったのは
いつ頃からだっけ。
彼が変わってしまったのか。
それとも私が彼を
変えてしまったのか。
:09/07/10 12:38
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#3 [りぃ]
始まりは18歳の冬。
中学の時からの親友・萌に
無理矢理誘われて、
よく知らないバンドの
ライブに行くことになった。
:09/07/10 12:44
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#4 [りぃ]
「はい、これユリサのチケ。」
ライブハウスの前で
萌から渡されたチケットに
目を落とすと、出演の欄には
複数のバンドの名前が
連なっていた。
「今日はイベントライブだから
本命の出番まで暇だな〜」
そう呟きながら萌は
ライブハウスがある地下への
階段を降りていく。
:09/07/10 12:52
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#5 [りぃ]
よくわからないまま
萌の後をついていくと、
地下にはライブハウスの
入り口があり、そのドアに
張ってあるフライヤーが
ふと目についた。
「萌、今日のライブって
もしかしてこれ…?」
フライヤーを指差しながら
萌に尋ねると、当然のように
萌は笑顔で頷いた。
「うん!楽しいよ〜」
:09/07/10 12:58
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#6 [りぃ]
そのフライヤーに載っていた人達は
目を疑うような派手な髪型で、
よくわからない化粧をして
着てるのは奇抜な衣装…
「…ヴィジュアル系っ?!」
:09/07/10 13:03
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#7 [りぃ]
「うん、そうだけど?
もう始まってるから
とりあえず入るよ!」
萌がわたしの腕を掴んで
ドアを開けるのと同時に
中から爆音が響いてきた。
「なにこれっ!!」
私は状況をひとつも飲み込めないまま
萌に引っ張られて
フロア真ん中辺りに入り込んだ。
:09/07/10 13:09
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#8 [りぃ]
ステージには、さっきの
フライヤーで見たような
奇抜な人達がいて、
動き回って飛び跳ねたり
頭を振り回したり、
奇妙な光景が広がっていた。
初めて見るヴィジュアル系の
ライブに衝撃を受けて
ぽかーんとしてるうちに
演奏が終わり、メンバーが
ステージ脇へ捌けていく。
:09/07/10 13:20
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#9 [りぃ]
「あ、最前空いた!行こう」
バンドが変わるたびに
お客さんも移動するらしく、
最前列にいたお客さんが
抜けていくのを萌が見つけ
とっさに私の腕をつかみ
またぐいぐいと引っ張っていく。
:09/07/10 13:30
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#10 [りぃ]
「やっぱりライブは最前で見ないとね〜♪
バンド転換の10分の間、
ご機嫌な萌と喋ってると
次のバンドの出番になった。
メンバーの最初の1人が
ステージに出てきた瞬間、
「きた!これが本命なのっ」
萌が嬉しそうに私に言った。
:09/07/10 13:43
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