$ 貢ぎちゃん「ユリサ」 $
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#372 [りぃ]

「電話もメールもできなくてごめんね」

すぐに部屋へやってきたじゅん君は
真っ先に私にそう告げた。

「あ…うん、忙しかった?
 こっちこそ何度もごめんね」

そんなじゅん君に対し、
事情を知りながらも
なんとなく必要以上に
気を遣ってしまう自分が居る。

⏰:09/09/23 00:41 📱:P905i 🆔:OCvz9NHI


#373 [りぃ]

「いや、昨日財布無くしちゃってさ
 どうしようもないから
 とりあえず助けてもらいにね」

じゅん君は誤魔化すように
笑いながらそう言った。

「あ、そういえばさっき翔さんから
 その話チラッと聞いたんだよね。
 これ良かったら使って。」

じゅん君の口から他の女の子の
話はやっぱり聞きたくない。

私は遮るように口を挟み、
プレゼントの袋を掴むと
じゅん君の目の前に差し出した。

⏰:09/09/23 01:28 📱:P905i 🆔:OCvz9NHI


#374 [りぃ]

「え?!BVLGARI?!
 翔から聞いたって何を?」

じゅん君は突然差し出された
紙袋を見て心底驚いた様子で
何度も紙袋と私の顔に
視線を往復させた。

「じゅん君がお財布無くしたみたい
 って言ってたから」

私が言うが早いか、じゅん君は
リボンの掛かった箱を取り出し
待ちきれない様子で開封し始める。

⏰:09/09/23 20:51 📱:P905i 🆔:OCvz9NHI


#375 [りぃ]

箱の中の長財布と対面した
じゅん君は、一瞬の沈黙の後
財布を握りしめ私へ向き直った。

「やべぇまじ嬉しい…!
 ほんっとありがとう!」

無邪気に喜ぶじゅん君の笑顔に、
これまで感じたことのない
充実感で満たされる。

じゅん君はおもむろに
デニムのポケットから
数枚の1万円札を取り出し
長財布の中へ仕舞い始めた。

⏰:09/09/23 20:58 📱:P905i 🆔:OCvz9NHI


#376 [りぃ]

貢ぎさんにもらった1万円札の束…

気にならないといえば嘘になる。

でも私にもじゅん君のために
やってあげられることはあった。

そしてそれをこんなに喜んでくれた。

私の存在も少しは意味があるのかな。
これからもじゅん君を
支えていきたい…!

思い切って
切り出してみてもいいかな…

⏰:09/09/23 21:06 📱:P905i 🆔:OCvz9NHI


#377 [りぃ]

「ねぇ、じゅん君…?」

私が切り出した瞬間、

「…俺他の繋がり切るわ」

じゅん君も同時に口を開いた。

──繋がり切る?!

急な展開に驚きつつ、
まさかの言葉に心のどこかで
喜んでる自分も居る。

⏰:09/09/23 21:37 📱:P905i 🆔:OCvz9NHI


#378 [りぃ]

「え、いきなり何で…?」

自分で自分を落ち着かせながら
私は恐る恐る問い掛ける。

「ユリサちゃんだけでいいから。
 最近ずっと考えてたんだけど



 付き合おっか俺ら。」




⏰:09/09/23 22:18 📱:P905i 🆔:OCvz9NHI


#379 [りぃ]

「…うん。」

私は何の疑いもなく
自分でも驚くくらいあっさりと
じゅん君の言葉を受け入れた。

これは夢?

嬉しくて幸せで胸が苦しい。
自然と涙が溢れて言葉にならない私を
じゅん君は笑いながら抱き締める。

絵に書いたような幸せに
私は思う存分酔いしれていた。

⏰:09/09/23 22:28 📱:P905i 🆔:OCvz9NHI


#380 [りぃ]


─────────

この頃から
私が思っている以上に
私たちの関係は大きく
変わり始めていた。

今考えると、
なんてわかりやすいんだろう。

それすら察することのできない
自分の愚かさや浅はかさ…

ただただじゅん君を
追いかけることに必死だった私は
ホストの営業トークのような
ベッタベタな言葉にすら
気づけずに居た。

⏰:09/09/23 22:35 📱:P905i 🆔:OCvz9NHI


#381 [りぃ]

      
作者のりぃです。
海外赴任中はパソコンから更新しようと思っていたのですが、板にオーダー設定していたせいで書き込みができませんでした
楽しみに待っていてくれた皆様、本当にすみませんでした。
また書き進めていこうと思いますのでよかったら覗いてくださいね
      

⏰:10/06/10 10:39 📱:P905i 🆔:9jl/NkJI


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