$ 貢ぎちゃん「ユリサ」 $
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#1 [りぃ]


――ユリサ19歳、夏――

大好きなあの人が望むなら
どれだけでも貢ごう

そう決めたのは

誰にも負けたくなかったから。

彼にとって1番の女になって
優越感に浸りたかったの。

⏰:09/07/10 12:27 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#2 [りぃ]


送信者:じゅんくん
件名:無題
本文:
お金があるときに連絡ちょーだい。

―END―



…またか。

このお決まりのメールが
くるようになったのは
いつ頃からだっけ。

彼が変わってしまったのか。
それとも私が彼を
変えてしまったのか。

⏰:09/07/10 12:38 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#3 [りぃ]


始まりは18歳の冬。

中学の時からの親友・萌に
無理矢理誘われて、
よく知らないバンドの
ライブに行くことになった。

⏰:09/07/10 12:44 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#4 [りぃ]


「はい、これユリサのチケ。」

ライブハウスの前で
萌から渡されたチケットに
目を落とすと、出演の欄には
複数のバンドの名前が
連なっていた。

「今日はイベントライブだから
本命の出番まで暇だな〜」
そう呟きながら萌は
ライブハウスがある地下への
階段を降りていく。

⏰:09/07/10 12:52 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#5 [りぃ]


よくわからないまま
萌の後をついていくと、
地下にはライブハウスの
入り口があり、そのドアに
張ってあるフライヤーが
ふと目についた。

「萌、今日のライブって
 もしかしてこれ…?」

フライヤーを指差しながら
萌に尋ねると、当然のように
萌は笑顔で頷いた。

「うん!楽しいよ〜」

⏰:09/07/10 12:58 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#6 [りぃ]


そのフライヤーに載っていた人達は
目を疑うような派手な髪型で、
よくわからない化粧をして
着てるのは奇抜な衣装…


「…ヴィジュアル系っ?!」

⏰:09/07/10 13:03 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#7 [りぃ]
「うん、そうだけど?
 もう始まってるから
 とりあえず入るよ!」

萌がわたしの腕を掴んで
ドアを開けるのと同時に
中から爆音が響いてきた。

「なにこれっ!!」

私は状況をひとつも飲み込めないまま
萌に引っ張られて
フロア真ん中辺りに入り込んだ。

⏰:09/07/10 13:09 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#8 [りぃ]


ステージには、さっきの
フライヤーで見たような
奇抜な人達がいて、
動き回って飛び跳ねたり
頭を振り回したり、
奇妙な光景が広がっていた。

初めて見るヴィジュアル系の
ライブに衝撃を受けて
ぽかーんとしてるうちに
演奏が終わり、メンバーが
ステージ脇へ捌けていく。

⏰:09/07/10 13:20 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#9 [りぃ]


「あ、最前空いた!行こう」

バンドが変わるたびに
お客さんも移動するらしく、
最前列にいたお客さんが
抜けていくのを萌が見つけ
とっさに私の腕をつかみ
またぐいぐいと引っ張っていく。

⏰:09/07/10 13:30 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#10 [りぃ]


「やっぱりライブは最前で見ないとね〜♪

バンド転換の10分の間、
ご機嫌な萌と喋ってると
次のバンドの出番になった。

メンバーの最初の1人が
ステージに出てきた瞬間、

「きた!これが本命なのっ」

萌が嬉しそうに私に言った。

⏰:09/07/10 13:43 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#11 [りぃ]


ちょうど私たちの目の前の立ち位置にきたボーカルの人に
萌が嬉しそうに手を振ると
ボーカルの人も萌に笑顔を返した。

そんなやり取りの後、
演奏中の曲を楽しげに
口ずさむ萌をみて、
私はほっこりした気持ちになって
視線をステージに戻した。

⏰:09/07/10 17:26 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#12 [りぃ]


それにしても
すごいライブだなあ〜

あの人の衣装すごい!

脚が綺麗〜


そんなことをあれこれ考えながらも
ステージから一瞬も目が離せず、
どんどん引き込まれていくのを感じた。


⏰:09/07/10 17:36 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#13 [りぃ]


「ユリサどうだった?」

ライブ後、会場を出るなり
萌がそう尋ねてきた。

「やー、なんてゆうかさ、
 最初は衝撃だったけど
 なんか…いいね!」

「え、ほんと?
 きもいーとか無理ーとか
 言われるかと思った。」
私の感想を聞いて萌は
意外そうな顔で答えた。


⏰:09/07/10 21:08 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#14 [りぃ]


「あ。萌、それよりさ。」

私はずっと気になってる
ことがあって萌に聞いてみた。

「ライブ中、萌の好きな
 ボーカルの人と萌って
 結構意志疎通ってゆうか
 仲良しな人みたいだったね!
 なんかすごいじゃん」



⏰:09/07/10 21:21 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#15 [りぃ]


私が興奮気味に尋ねると、
萌は得意げに答えた。

「あんなのは、このジャンルでは
 結構普通のことだよ。
 常連とかオキニの子は
 メンバーから構ってもらえるの」

常連?オキニ?構う?

よくわからないでいると
萌は説明を続けた。

「メンバーの好きなタイプの子とか
 可愛い子はオキニになれるんだよ。」

それを聞いて私はヴィジュアル系の
世界をちょっとだけ知り、
とてつもなく魅力を感じたのだ。

⏰:09/07/10 21:31 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#16 [りぃ]


「萌はあのボーカルの人の
 “オキニ”なの?」

私がそう尋ねると萌は
大爆笑しながら答えた。

「自分で自分のことオキニ
 なんて言ってたら
 痛い奴だと思われるじゃん!
 私はオキニってわけじゃないけど
 ライブに通いまくってるから
 覚えてくれてるだけだよ。」

⏰:09/07/10 21:37 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#17 [りぃ]


萌は謙遜してそう言ったけど
私は、萌はオキニなんだと
なんとなく感じた。



その日は自分の知らない世界に
入り込んだ気がして、
どきどきしてなかなか眠れなかった。

⏰:09/07/10 21:39 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#18 [りぃ]


その日から、頭の中は
ライブのことでいっぱいになり、
また萌と一緒にライブに
行きたくてたまらなかった。

萌にそれを話すと
とても喜んでくれて、
ヴィジュアル系の裏事情などを
色々教え込んでくれた。


⏰:09/07/10 21:42 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#19 [りぃ]


萌の話を聞けば聞くほど、
私はなんだか萌が
羨ましくなってきた。

あんなにお客さんが居る前で
大好きなメンバーに自分だけが
構われるってどんな気持ちなんだろう。

すごい優越感なんだろうなあ。

私もそんな風になってみたい!

⏰:09/07/10 21:45 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#20 [りぃ]

お知らせ

感想トピ作りました

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4461/

⏰:09/07/10 22:04 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#21 [りぃ]

萌と一緒にいろんなライブに
行くようになって数週間。

私にも気になるバンドができ、
気になるメンバーがいた。

そのバンドのことや
メンバーのことは全然
詳しくなかったけど、
なんとなく、これからも
見てみたい気になったのだ。

⏰:09/07/10 22:15 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#22 [りぃ]

私は萌とライブに行くまで、
勝手なイメージで、
ヴィジュアル系のお客さんって
黒っぽい服を着て、目の周りが
真っ黒な激しい人とか
お人形みたいな人とか
そうゆう人ばっかりかと思ってた。

でも実際にライブで見てみて
意外だったのは、萌や私も
そうだけど、巻き髪お姉系とか
ギャルみたいな子とか
盛り盛り姫系の子とか
全然普通の子達も結構居て
私のヴィジュアル系のイメージとは
まったく違っていた。

⏰:09/07/10 23:44 📱:P905i 🆔:2CS068IU


#23 [りぃ]


私と萌は、普段はお互い
バイトをしながらの大学生。

そんなある日。

「ユリサユリサ!!」

学校に登校するなり、
先に来ていた萌が
元気よく私に駆け寄る。

⏰:09/07/11 08:23 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#24 [りぃ]


「ユリサが気になるって
 言ってたJEWELって
 バンドね、今度渋谷で
 インストアやるんだって!」

萌は楽しげにそう言ったけど
私はよく意味がわからなかった。

⏰:09/07/11 08:58 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#25 [りぃ]


「インストアってなに?」
「だから、
 インストアイベントだよ!」

「イベント??」

やっぱりわからない。

「だからー、メンバーのトークとか
 握手会とかサイン会とか
 あるじゃん!」

⏰:09/07/11 09:00 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#26 [りぃ]


握手?サイン?

私はそれを聞いて驚いた。

「え!メンバーと握手とか
 できるってこと?!」

私がそう聞くと萌はもっと
驚いて答えた。

「ユリサそんなことも
 知らないのー?
 CD購入者が参加できる
 イベントだよ。
 新曲が出るたびにやるから
 結構頻繁にあるんだよ。」

⏰:09/07/11 09:05 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#27 [りぃ]


そうなのかー…
わりと普通のことなんだ…

萌から聞く話は私の知らないこと
だらけで驚くばかりだった。

「だからユリサも大好きなじゅん君と
 お喋りできちゃうよ〜♪
 せっかくのチャンスだし
 狙っちゃいなよ。」

萌がニヤリとけしかける。

⏰:09/07/11 09:10 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#28 [りぃ]


「え!喋れるの?!
 狙うってなに?!
 何話そう…♪」

「あははっ
 早速行く気満々じゃんユリサ。
 私も付き合うよインストア。
 一緒に行こう!
 じゅん君狙っちゃえー!」

⏰:09/07/11 09:14 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#29 [りぃ]


私がなんとなく萌に
遅れをとっていると
萌は続けて“狙う”
とゆう意味を説明してくれた。

「狙うってゆうのはね、
 好きなメンバーに電話番号とか
 渡して繋がっちゃうってことだよ。
 向こうが気に入ってくれたら
 連絡がくるの♪」

⏰:09/07/11 09:19 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#30 [りぃ]


「繋がるって付き合えるってこと?」

私がわくわくしながら萌に
そう聞くと、萌は冷静に答えた。

「繋がるのと付き合うのは
 違うんだよ。
 ファンから本カノには
 なかなかなれる人は居ないの。
 繋がってる女の子も何人か
 いるかもしれないし、
 その中の1人にしかなれないかも。
 セフとかミツカノとか…」

⏰:09/07/11 09:29 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#31 [りぃ]


それを聞いて私は
なんとなく理解した。

バンドマンってやっぱり
日頃から女の子に囲まれてるし
繋がりの子がいっぱいいるんだ。

当たり前だよね。

一緒に寝れるだけでも幸せ
ってみんな思ってるんだろうな。

本カノになれないなら
いっぱい居る女の子達の中で
1番になればいいんじゃない?
私がそうなれたらすごいよね…

⏰:09/07/11 09:37 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#32 [りぃ]
「あれ?」

私が1人であれこれ考えていると、
さっき萌が話した中の一言が
ふと引っ掛かった。

“ミツカノ”って言ったっけ。

「ねえ萌、ミツカノって何?」

⏰:09/07/11 09:41 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#33 [りぃ]


「ああ。ミツカノってゆうのは
 メンバーにお金とか物を貢ぐ
 女の子のこと。
 ちょっと虚しい気もするけど
 考え方によっては
 メンバーを支えてあげてる
 って思えるんじゃないかな。
 バンドマンってなにげに
 儲からないからね〜」

萌は笑いながらそう言った。

へえ〜
繋がりにもいろんな形が
あるんだなあ〜

⏰:09/07/11 09:46 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#34 [りぃ]


「あ、多分ミツなら1発で
 繋がれるよ。
 手紙に1万円くらい現金入れて
 ミツします。って書いて
 インストアとかで手渡しするの。」


それを聞いて衝撃だったけど
私は決めた。

「じゅん君狙ってみる!」
1番になりたい
ただそれだけの気持ちだった。

⏰:09/07/11 09:53 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#35 [りぃ]


方法は簡単だった。

萌に教わったとおり、
手紙を書いて、中に
1万円を入れた。

もちろん電話番号も書いて
あとは渡すだけ。

もし繋がれなくても
それはそれでいい。

何もなかったことにして
今まで通り普通にライブを
見に行けばいいだけだから。

ダメ元で試してみよう!

⏰:09/07/11 09:57 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#36 [りぃ]


生まれて初めての
インストアイベント。

初めてのイベントで
本命のメンバーを狙う
なんて無謀かもしれない。

でも不思議と後ろ向きな
気持ちにはならなかった。

優越感に浸れるなら…

心のどこかにそんな気持ちもあった。

⏰:09/07/11 10:02 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#37 [りぃ]


イベント当日。

会場となるCDショップの
イベントスペースの前には
参加するお客さん達の
列ができていた。

「お〜結構集まってるね〜!」

萌が楽しげに辺りを見回す。

私もどきどきしながら
萌と一緒に列に入った。

⏰:09/07/11 12:35 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#38 [りぃ]


「あ〜。ついにきたね」

つい口から出た言葉に
萌が笑いながら答える。

「ははっ。ユリサさっきから
 そればっかりじゃん。
 初インストア緊張する?」

「当たり前じゃん!
 いつもライブか雑誌で
 見てるメンバーに直接
 会えるなんて…ねぇ?」

⏰:09/07/11 12:53 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#39 [りぃ]


「そんな緊張してないで
 ちゃんと落ち着いて
 がっつり喋らないと
 もったいないよー!」

どきどきしっぱなしの
私と違って、やっぱり
こうゆうことに慣れている
萌は普段通り落ち着いていた。

⏰:09/07/11 13:00 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#40 [りぃ]


「萌は落ち着いてるね。
 もう慣れてるから?」

私が尋ねると萌は真顔で答える。

「てゆうか私は別に
 JEWELが本命じゃ
 ないからねえ〜
 だから特に緊張とかも
 しないのかも」

なるほどそうゆうことか…

⏰:09/07/11 14:43 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#41 [りぃ]


そんなふうに萌と話していると
いつの間にか開場時間になり、
列が少しずつ前に進み始めていた。

「わー!萌、進んでるよ!」

「あ、ほんとだ。
 やっと入れる〜
 この整番だとあんまり
 前の方には行けそうにないな〜」

萌はそう言いながら
私の少し前を進み始めた。

⏰:09/07/11 14:59 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#42 [りぃ]


「多分イベントはトークから
 始まるからできるだけ
 前のほうで見たいよね〜」

歩きながら萌はそう続ける。

「見る場所は自由なんだけど
 メンバーがどんな順番で
 並ぶかわからないから
 どこに行くか悩むな〜。」

「じゃあ真ん中あたりが
 無難なんじゃない?」

2人でそんなことを
話し合いながら、ついに
イベントスペースの入り口まで
列が進んできた。

⏰:09/07/11 15:10 📱:P905i 🆔:9vx8iWJQ


#43 [りぃ]


イベントスペースは、
CDショップの隣の
空きテナントを利用し、
壁で仕切られて周りからは
中が見えないようになっていた。

入り口でスタッフに整理券を渡し、
萌に続いてイベントスペースに入る。

⏰:09/07/12 19:25 📱:P905i 🆔:6MSS92kE


#44 [りぃ]


中へ入ると、会場は
横長のテーブルが1つと
5脚の椅子が並べてあり、
その向かい側にお客さんが床に体育座り、
といった形式になっていた。
既に前から4列ほど埋まっている。

⏰:09/07/12 20:12 📱:P905i 🆔:6MSS92kE


#45 [りぃ]

「この辺にしよっか」

萌に促され、5列目の
真ん中辺りに座る。

メンバーのために用意された
席を眺めながら萌が口を開いた。

「やっぱりちょっと遠いけど…
 メインは握手だからね!
 別にいいよね。」

私は萌が言うほど遠さは
気にならなかったけど、
握手の時に何を話そうか、
その事で頭がいっぱいに
なりながらメンバー登場までの
しばらくの時間を過ごした。

⏰:09/07/13 10:24 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#46 [りぃ]

私はなんだ落ち着かず、
じゅん君へ宛てて書いた
例の手紙を何度もバッグから
取り出して確認しては
またバッグへ戻す。

そんなことを繰り返しているうちに
司会のスタッフが登場し、
会場の緊張が高まる。

⏰:09/07/13 10:53 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#47 [りぃ]

司会のスタッフによる
いくつかの注意事項の後
ついにメンバーが登場する。

「それではJEWELの皆さんでーす!」

ファンの歓声と共に
会場の隅の扉が空き
メンバーが順番に出てきた。

いつもライブで見るステージ衣装とは
違い、私服姿のメンバーを
見るのは新鮮だった。

⏰:09/07/13 17:11 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#48 [りぃ]

「じゅん君私服オシャレだね!
 ユリサの好きなお兄系じゃん。」

「ほんとやばい!
 どストライクだよ〜」

メンバーのトークも聞かず
萌と盛り上がっていると、
しばらくしてトークは終了した。

⏰:09/07/13 19:53 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#49 [りぃ]

「これから握手とサインに
 うつりますので、1列に
 並んでお待ちください。」

司会の言葉で、体育座りだった
ファン達が一斉に立ち上がり、
握手の列ができ始めた。

ふと見ると、会場の後ろの方では
一生懸命化粧を直したり
髪型を整えている子達も大勢いる。

⏰:09/07/13 20:07 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#50 [りぃ]

私も一応軽く鏡で化粧や髪を
確認しつつ、萌と列に加わる。

「ユリサ、サインは何に
 書いてもらうー?
 何か持ってきた?」

萌に言われてハッと気づいた。

サイン何に書いてもらうか
考えてなかった!!
てゆうか…握手のことで
いっぱいいっぱいで忘れてた…

⏰:09/07/13 20:12 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#51 [りぃ]

「やばー…忘れてた!
 萌は何に書いてもらう?」

「私はとりあえず普段から
 使うもののほうがいいかと思ったから
 これにする〜」

そう言って萌が取り出したのは
普段から使っている
折り畳みミラーだった。

⏰:09/07/13 20:17 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#52 [りぃ]

「あ!いいねそれ!
 私も鏡にしよう〜」

私は鏡と、例の手紙を手に持って
他の子達がメンバーと話している
様子を眺めながら
自分の順番がくるのを待った。

⏰:09/07/13 20:26 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#53 [りぃ]

「見て、あの子泣いてる!
 ウケるんだけど〜」

萌は私の前で余裕で笑う。

「ねぇ萌、1人あたりの持ち時間が
 思ってたより長いよ!?
 どうしよう、じゅん君に何喋ろう…」

私が戸惑いながら萌にそう聞くと、
萌はケロッとして答えた。

「は?何言ってんのユリサ!
 落ち着きなよ。喋る内容ごときで
 困ってるようじゃ、繋がれても
 やっていけないよ!」

⏰:09/07/13 20:38 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#54 [りぃ]

「それはそうだけど〜…」

メンバーと楽しそうに話している
他の子達を見ていると、
私の自信はどんどん
無くなっていく一方だった。

⏰:09/07/13 20:40 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#55 [りぃ]

「大丈夫だって!
 場面でなんとかなるよ!
 さすがに沈黙は気まずいけど
 向こうから話振ってくれるっしょ〜」

「そうかな…」

萌が励ましてくれたけど
自分の順番が近づくにつれて
不安が大きくなってきた。

⏰:09/07/13 20:45 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#56 [りぃ]

「あと2人だねっ♪」

ついに私たちの番まで
あと2人とゆう所まできた。

すぐそこにじゅん君がいる。

「やばいやばい
 1番目がじゅん君だよぉ〜」

私が取り乱していると、
ついに萌の番がきた。

「ユリサしっかりね!」

私にそう言うと、萌は
じゅん君と握手して喋り始めた。

⏰:09/07/13 20:57 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#57 [りぃ]

じゅん君が萌の鏡にサインしている間、
萌はじゅん君に話を振った。

「この次にくるの私の友達なんですけど
 ちょー緊張しちゃってて
 カワイイんですよ〜♪
 じゅん君ファンだから
 よろしくねっ」

そう言うと萌は笑顔でじゅん君から
鏡を受け取り、次のメンバーへと
進んでいった。

⏰:09/07/13 21:05 📱:P905i 🆔:EBMNedJU


#58 [りぃ]

いよいよ私の番だ!

じゅん君の前に進み出ると、
真っ先に手紙を渡した。

「これ読んでくださいね♪」

「ありがとうー」

じゅん君は笑顔で手紙を受け取ると、
しっかり私の目を見ながら
握手してくれた。

⏰:09/07/14 10:12 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#59 [りぃ]

「いつもいちばん前で
 ライブ見てくれてる子だよね?」

私の顔を見たじゅん君は
自分からそう言ってくれた。

何を話そうか必死に考えていた私は
突然の出来事に唖然としてしまった。

「え…知ってるんですか?!」

「毎回最前で見てくれてる子くらい
 ちゃんと覚えてるよー」

「うそ!嬉しいっ…」

⏰:09/07/14 10:20 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#60 [りぃ]

「今さら緊張してるらしーね。
 さっきの友達が言ってたよ。」

じゅん君が笑いながらそう言うので
私はなんだか恥ずかしくなってしまった。

それと同時に、あまりにも
気軽に自分から話を振ってくれる
じゅん君の言葉や笑顔で、
私はさっきまでの緊張や不安が
一気に無くなっていくのを感じた。

⏰:09/07/14 10:25 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#61 [りぃ]

「だってインストア初めてだからー!」

じゅん君に冗談っぽく冷やかされるのが
恥ずかしくて必死に弁解すると
じゅん君は意外そうに答えた。

「あ、そーなの?
 他のバンドのとかも?」

「行ったことないんですよー
 でもじゅん君と喋ってたら落ち着いた。」

⏰:09/07/14 10:35 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#62 [りぃ]

私が素直な気持ちを伝えると
じゅん君は爆笑して答えた。

「あははっ!なにそれ!
 喋って落ち着いたなんて
 初めて言われたんだけど」

「いや笑うとこじゃ…」

「あ!」

大爆笑するじゅん君の前で
私が戸惑っていると、
じゅん君が何かに気づいた。

「サイン忘れるところだった
 何に書く?」

⏰:09/07/14 10:54 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#63 [りぃ]

「あ、そっか。じゃあこれに。」

私は手に持っていた鏡を渡す。

「おっけーい♪
 ついつい喋りすぎたね〜」

さらさらとサインを書いたじゅん君が
ぱっと顔をあげた。

「名前、何ちゃん?」

⏰:09/07/14 11:05 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#64 [りぃ]

「ユリサ!…です」

「ゆりさちゃんね。
 なんか珍しい名前じゃない?
 どう書くの?」

「そのままカタカナで…」

「お〜。なんかかっこいいじゃん」

そう言うとじゅん君はサインの上に
私の名前を入れて鏡を渡してくれた。

⏰:09/07/14 11:14 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#65 [りぃ]

「またライブきてね〜♪」

「はーい。行きま〜す」

最初の緊張が嘘のように
最後はゆる〜い空気だった。

私はじゅん君から鏡を受け取ると、
次のメンバーの前へと進んだ。

⏰:09/07/14 16:47 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#66 [りぃ]

想像を遥かに越えて
じゅん君と話せた気がする…!

手紙も渡せたし
そこそこ話せたし
よし!とりあえず目標達成!

解放感と達成感から、
他のメンバーの持ち時間は
ほぼ記憶にも残らないほどの物だった。

⏰:09/07/14 16:55 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#67 [りぃ]

最後のメンバーにサインをもらい終えると、
一足先に全メンバーを回り終えて
少し離れたところで私を待っていた
萌のほうへ歩み寄る。

「萌ーっ」

「お疲れ〜っ!
 いい感じだったよユリサ!」

へなへなと萌の腕を取ると、
お互いメンバーとの会話の内容を
報告し合いながら会場を出て
近くのファミレスまで歩いた。

⏰:09/07/14 17:01 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#68 [りぃ]

「あー達成感っ!!」

ファミレスの席で私はホッと
胸を撫で下ろした。

「そうだね。あとはじゅん君から
 連絡がくるのを待つだけか♪」

萌のその一言を聞いて、
私は一瞬戸惑った。

「そっか…!!
 まだこれで終わりじゃないんだ!」

⏰:09/07/14 17:06 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#69 [りぃ]

「そうだよ?
 むしろここからが本題なんだから!
 今日からしばらく携帯手放せないね♪」

萌が楽しそうにそう言った。


そうか。
連絡がくるかもしれない
ってことをすっかり忘れていた。

とりあえずイベントで満足
してしまって、繋がりたい
なんて気持ちを一瞬忘れていた。

⏰:09/07/14 17:13 📱:P905i 🆔:.Lo0kSFo


#70 [りぃ]

その後しばらく萌と
ぐだぐだ喋り続け、
終電が近づいた頃やっと
2人で帰路についた。

萌と同じ駅で降り、
同じマンションに入り
エレベーターの中で別れる。

萌とは高校卒業後、同じ大学に入り、
一緒に地元から上京後、
同じマンションで違うフロアに住んでいる。

⏰:09/07/15 10:38 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#71 [りぃ]

「じゅん君から早く連絡くるといいね!
 何かあったら教えて♪
 じゃあおやすみ〜」

5階でエレベーターを降りた私を
萌が見送りながら声をかけた。
そして萌はそのまま6階へ上がる。

⏰:09/07/15 10:42 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#72 [りぃ]


自分の部屋に入り、
ベッドの上にバッグを放り投げると
床のクッションに腰を下ろす。

テレビをつけ、バラエティ番組を
眺めながらぼんやりと
今日の事を思い返した。


じゅん君今日もかっこよかったな〜♪
しかも私がいつもライブ来てること
知っててくれた…

⏰:09/07/15 11:05 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#73 [りぃ]

手紙も渡しちゃったし…

あ。貢ぎますとは言ったけど
もしじゅん君から連絡がきたら
私いくらぐらい貢ぐんだろう?
相場とかあるのかな?
月極め?それとも会うたび?


私は勢いで手紙まで渡してしまったけど
具体的なことを何も考えて
いなかったことに気づいた。

⏰:09/07/15 11:10 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#74 [りぃ]

ま、連絡がきてから考えればいっか。


50%くらいの確率でしか
連絡はこないと思い、
深く考えるのは止めて
とりあえずお風呂に入り
その日は何事もなく1日が終わった。

⏰:09/07/15 11:20 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#75 [りぃ]

―次の朝―

起きて真っ先に携帯を見る。

表示は何もなかった。

「きてないか…」

仕方なく私は学校へ行く
支度を済ませ、携帯を持って家を出た。

⏰:09/07/15 11:26 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#76 [りぃ]

エレベーターを降りると、
ちょうど萌がいた。

「萌!おはようー」

私が声をかけると萌は驚いた
様子で振り返った。

「ユリサ珍しく早いね!
 昨日連絡きた?」

「ううん。何もきてなかった。
 もー、今日は気になって
 早起きしちゃったよ…」

⏰:09/07/15 11:43 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#77 [りぃ]

私の言葉に萌は笑いながら答えた。

「あははっ!だから今日
 こんなに早いんだ!
 ユリサほとんど1限出ないのに
 今日は珍しいと思ったー」

「ほんと、一緒に登校なんて久々だよね」

その後2人で学校へ向かい
私は珍しく萌と一緒に
1限の授業から出ることにした。

⏰:09/07/15 11:51 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#78 [りぃ]

2限目の講義中、
早速うとうとしていると
膝の上に置いていた携帯が
振動し始めた。

『あ、やば…寝てた…』

ぼんやりと携帯の画面を見ると
着信画面に知らない番号が
表示されている。

⏰:09/07/15 11:55 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#79 [りぃ]

「……?」

すっかり寝ぼけてしまい
状況を理解するまでに数秒かかった。

『…あ!!!!!!
 じゅん君??!!』

そう気づいた瞬間、
私は講義なんかそっちのけで
教室を飛び出した。

状況を察知した萌が
自分の席から満面の笑みで
こっちを見ている。

⏰:09/07/15 12:07 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#80 [りぃ]

廊下で思い切って通話ボタンを押す。

「はい…?」

『あ、ユリサちゃん?』

恐る恐る電話に出ると、
親しみを感じる声で名前を呼ばれた。

『俺じゅんだけどわかる?』

その名前を聞いて鼓動が早くなる。

⏰:09/07/15 17:34 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#81 [りぃ]

「わかりますわかります!
 嬉しい…電話きたらいいなって
 思ってたから…」

『あ、まじで?
 今なにしてんのー?』

じゅん君の問いかけに、
浮かれていた気持ちがふと我に返る。

「あ、今学校…ですけど。」

『学校?学生なんだ!』

「そう、大学生。」

『学校って都内?』

「都内ですけど…なんで?」

⏰:09/07/15 17:52 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#82 [りぃ]

『じゃあさ、今から会わない?♪
 学校って抜けれる?』

「え!今から?!」

じゅん君の言葉に喜びながらも
驚きを隠せなかった。

『…無理?』

「えーっと…無理じゃないけど…」

⏰:09/07/15 18:02 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#83 [りぃ]

まず考えたのは今日の格好。

偶然にも今日は早起きしたから
わりと化粧もしっかりできたし
髪も綺麗に巻けてる。
服も…まぁアリかな。

こんないきなり個人的に会えるなんて
思わなかったから気合い入れた
オシャレなんかしてないけど…
なんでもいい!

会いたいっ!!!

⏰:09/07/15 19:27 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#84 [りぃ]

考えた結果、私はいさぎよく答えた。
「行きます!!どこですか?」

『そうだな〜…
 とりあえず俺今渋谷向かっててさー
 昼過ぎから渋谷でスタジオ入るんだけど
 ユリサちゃん今から渋谷来れる?』

「全然行けます!」

『じゃあ俺着いたら駅前の
 スタバで待ってるね〜♪』

⏰:09/07/15 21:48 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#85 [りぃ]

渋谷へ向かう約束をして
電話を切ると、みるみる
顔がニヤけていく。


私じゅん君と繋がったの?!
今から会えるんだ!!
ファンの子が誰も知らない
プライベートのじゅん君に…。
やばーいっ!!!


嬉しすぎて叫び出したい衝動を抑え、
荷物を取るためそーっと教室へ戻る。

⏰:09/07/15 21:57 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#86 [りぃ]

私の座っていた席へ戻ると、
ちょうどいいタイミングで
講義終了のチャイムが鳴った。

「あ、終わった…」

机の上に開いたままだった
テキストやノートを急いで
まとめているところに
萌が駆け寄ってきた。

⏰:09/07/15 22:10 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#87 [りぃ]

「じゅん君?!じゅん君から?!」

萌は勢いよく私に詰め寄ってくる。

「萌聞いて!!
 今からじゅん君のとこに行くの!」

私も興奮を抑えきれず
電話のいきさつを簡単に
萌に説明する。

⏰:09/07/15 22:17 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#88 [りぃ]

「そんなわけだから
 とりあえず軽く化粧直して…
 まぁとにかく急いで行かなきゃ。
 昼過ぎからスタジオって言ってたし」

「おめでとうユリサっ!
 なんかかっこいいよ!
 頑張ってねっ。」

黙って私の話に聞き入っていた
萌は目を輝かせて私を応援してくれた。

⏰:09/07/15 22:32 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#89 [りぃ]

「じゃあ行ってくるね!
 戻れそうな時間だったら
 また学校戻ってくるから。」

「頑張ってね〜!!」

萌と別れると、ひとまず
トイレに直行し、鏡を覗き込む。

化粧は軽く直せばいいや。
髪は今日はゆる巻きだけど
じゅん君ゆる巻き好きかな…
盛り盛りのほうが好きとか?!
服は無難なワンピだしまあ大丈夫か…

よし!急がなきゃ!

⏰:09/07/15 22:50 📱:P905i 🆔:FajTl1x.


#90 [りぃ]

「じゅん君〜っ♪」

スタバの客席でじゅん君を見つけ、
今までにないゴキゲンな声で
じゅん君の名前を呼んだ。


いまだになんとなく実感は
ないけど…

今確かに私の目の前に
私のためだけにじゅん君がいるんだ…!

⏰:09/07/17 08:57 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#91 [りぃ]

「ユリサちゃん、久しぶり〜♪
 学校抜けれた?」

「はい、全然大丈夫♪」

テーブル席に向かい合って座り
一通りお互いに軽く喋った後、
じゅん君が切り出した。

「この間インストアの時に
 ユリサちゃんがくれた手紙だけどさ…」

その言葉で手紙の内容を思い出した。

あ。忘れてたけど…
私貢ぎますとか言ったんだよね。
実際そんなに貢ぐほどのお金なんか
持ってないのにどうするんだろう。
今この場でお金求められたら
普通に困るんだけど…

⏰:09/07/17 09:10 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#92 [りぃ]

そんな矛盾を感じていると
じゅん君は続けて口を開いた。

「お金なんかいらないから。」


一瞬耳を疑った。

お金なんかいらない?

⏰:09/07/17 09:13 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#93 [りぃ]

「え?なんで…」

「これも返すから。」

私が戸惑っていると
じゅん君は私に1万円を差し出した。

「これ…」

差し出された1万円札を見て、
手紙に入れたものだと直感した。

⏰:09/07/17 09:20 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#94 [りぃ]

私いらないの?

せっかく繋がれたと思ったのに
もう切られるの?

ただお金返しにきただけ?


浮かれていた気持ちが急に沈み始める。

⏰:09/07/17 09:23 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#95 [りぃ]

「いや、ちょっと待ってユリサちゃん…!」

私の様子を察したじゅん君が
とっさにフォローする。。

「…お金いらないってゆう意味
 わかってる?」

「え?」

思いがけない言葉に、
頭が混乱した。

⏰:09/07/17 09:28 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#96 [りぃ]

「ユリサちゃんにこんなこと
 させられないって意味だよ。
 ユリサちゃん自身をいらないって
 言ってる訳じゃないからね!」


…どうゆう意味だろう?

私はわけがわからず
ただじゅん君をじっと見つめるしか
できないでいた。

⏰:09/07/17 09:33 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#97 [りぃ]

「今絶対誤解してるっしょ!
 切られるとか思ってる?」

「…うん。違うの?」

私がよくわからないまま
答えると、じゅん君は
笑いながら言った。

「わざわざお金返すためだけに
 学校抜けさせてまで呼び出すと思う?
 繋がる気もない子に
 そこまでしないだろーさすがに。」

⏰:09/07/17 09:39 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#98 [りぃ]

とゆう事は…?

「俺的にはあの手紙もらった時、
 現金なんか入ってなくても
 電話かける気満々だったからね!」

じゅん君は自慢げにそう言った。

⏰:09/07/17 09:45 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#99 [りぃ]

「…………うそっ!!」

じゅん君の発言から少しの間をあけて
やっと事態を理解した。

驚く私を見てじゅん君はまた笑う。

「ユリサちゃんってさー
 見かけによらず純粋なんだね。」

⏰:09/07/17 09:49 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#100 [りぃ]

つまりこうゆうこと?


インストアで初めて喋った時も
私のことを覚えていてくれて、
そんな私にじゅん君は
電話かける気満々だったと…。
お金無いバンドマンなのに
お金はいらないと…。

⏰:09/07/17 09:52 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


#101 [りぃ]

これはもしかしてあれかな?

萌がいつか言ってた“オキニ”…

いや!でも私がまさかそんな!
しかも萌も
自分でオキニなんて思う子は
痛い子だって言ってたし…

⏰:09/07/17 09:55 📱:P905i 🆔:ay.51GUo


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