$ 貢ぎちゃん「ユリサ」 $
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#80 [りぃ]
廊下で思い切って通話ボタンを押す。
「はい…?」
『あ、ユリサちゃん?』
恐る恐る電話に出ると、
親しみを感じる声で名前を呼ばれた。
『俺じゅんだけどわかる?』
その名前を聞いて鼓動が早くなる。
:09/07/15 17:34
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#81 [りぃ]
「わかりますわかります!
嬉しい…電話きたらいいなって
思ってたから…」
『あ、まじで?
今なにしてんのー?』
じゅん君の問いかけに、
浮かれていた気持ちがふと我に返る。
「あ、今学校…ですけど。」
『学校?学生なんだ!』
「そう、大学生。」
『学校って都内?』
「都内ですけど…なんで?」
:09/07/15 17:52
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#82 [りぃ]
『じゃあさ、今から会わない?♪
学校って抜けれる?』
「え!今から?!」
じゅん君の言葉に喜びながらも
驚きを隠せなかった。
『…無理?』
「えーっと…無理じゃないけど…」
:09/07/15 18:02
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#83 [りぃ]
まず考えたのは今日の格好。
偶然にも今日は早起きしたから
わりと化粧もしっかりできたし
髪も綺麗に巻けてる。
服も…まぁアリかな。
こんないきなり個人的に会えるなんて
思わなかったから気合い入れた
オシャレなんかしてないけど…
なんでもいい!
会いたいっ!!!
:09/07/15 19:27
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#84 [りぃ]
考えた結果、私はいさぎよく答えた。
「行きます!!どこですか?」
『そうだな〜…
とりあえず俺今渋谷向かっててさー
昼過ぎから渋谷でスタジオ入るんだけど
ユリサちゃん今から渋谷来れる?』
「全然行けます!」
『じゃあ俺着いたら駅前の
スタバで待ってるね〜♪』
:09/07/15 21:48
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#85 [りぃ]
渋谷へ向かう約束をして
電話を切ると、みるみる
顔がニヤけていく。
私じゅん君と繋がったの?!
今から会えるんだ!!
ファンの子が誰も知らない
プライベートのじゅん君に…。
やばーいっ!!!
嬉しすぎて叫び出したい衝動を抑え、
荷物を取るためそーっと教室へ戻る。
:09/07/15 21:57
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#86 [りぃ]
私の座っていた席へ戻ると、
ちょうどいいタイミングで
講義終了のチャイムが鳴った。
「あ、終わった…」
机の上に開いたままだった
テキストやノートを急いで
まとめているところに
萌が駆け寄ってきた。
:09/07/15 22:10
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#87 [りぃ]
「じゅん君?!じゅん君から?!」
萌は勢いよく私に詰め寄ってくる。
「萌聞いて!!
今からじゅん君のとこに行くの!」
私も興奮を抑えきれず
電話のいきさつを簡単に
萌に説明する。
:09/07/15 22:17
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#88 [りぃ]
「そんなわけだから
とりあえず軽く化粧直して…
まぁとにかく急いで行かなきゃ。
昼過ぎからスタジオって言ってたし」
「おめでとうユリサっ!
なんかかっこいいよ!
頑張ってねっ。」
黙って私の話に聞き入っていた
萌は目を輝かせて私を応援してくれた。
:09/07/15 22:32
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#89 [りぃ]
「じゃあ行ってくるね!
戻れそうな時間だったら
また学校戻ってくるから。」
「頑張ってね〜!!」
萌と別れると、ひとまず
トイレに直行し、鏡を覗き込む。
化粧は軽く直せばいいや。
髪は今日はゆる巻きだけど
じゅん君ゆる巻き好きかな…
盛り盛りのほうが好きとか?!
服は無難なワンピだしまあ大丈夫か…
よし!急がなきゃ!
:09/07/15 22:50
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#90 [りぃ]
「じゅん君〜っ♪」
スタバの客席でじゅん君を見つけ、
今までにないゴキゲンな声で
じゅん君の名前を呼んだ。
いまだになんとなく実感は
ないけど…
今確かに私の目の前に
私のためだけにじゅん君がいるんだ…!
:09/07/17 08:57
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#91 [りぃ]
「ユリサちゃん、久しぶり〜♪
学校抜けれた?」
「はい、全然大丈夫♪」
テーブル席に向かい合って座り
一通りお互いに軽く喋った後、
じゅん君が切り出した。
「この間インストアの時に
ユリサちゃんがくれた手紙だけどさ…」
その言葉で手紙の内容を思い出した。
あ。忘れてたけど…
私貢ぎますとか言ったんだよね。
実際そんなに貢ぐほどのお金なんか
持ってないのにどうするんだろう。
今この場でお金求められたら
普通に困るんだけど…
:09/07/17 09:10
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#92 [りぃ]
そんな矛盾を感じていると
じゅん君は続けて口を開いた。
「お金なんかいらないから。」
一瞬耳を疑った。
お金なんかいらない?
:09/07/17 09:13
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#93 [りぃ]
「え?なんで…」
「これも返すから。」
私が戸惑っていると
じゅん君は私に1万円を差し出した。
「これ…」
差し出された1万円札を見て、
手紙に入れたものだと直感した。
:09/07/17 09:20
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#94 [りぃ]
私いらないの?
せっかく繋がれたと思ったのに
もう切られるの?
ただお金返しにきただけ?
浮かれていた気持ちが急に沈み始める。
:09/07/17 09:23
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#95 [りぃ]
「いや、ちょっと待ってユリサちゃん…!」
私の様子を察したじゅん君が
とっさにフォローする。。
「…お金いらないってゆう意味
わかってる?」
「え?」
思いがけない言葉に、
頭が混乱した。
:09/07/17 09:28
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#96 [りぃ]
「ユリサちゃんにこんなこと
させられないって意味だよ。
ユリサちゃん自身をいらないって
言ってる訳じゃないからね!」
…どうゆう意味だろう?
私はわけがわからず
ただじゅん君をじっと見つめるしか
できないでいた。
:09/07/17 09:33
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#97 [りぃ]
「今絶対誤解してるっしょ!
切られるとか思ってる?」
「…うん。違うの?」
私がよくわからないまま
答えると、じゅん君は
笑いながら言った。
「わざわざお金返すためだけに
学校抜けさせてまで呼び出すと思う?
繋がる気もない子に
そこまでしないだろーさすがに。」
:09/07/17 09:39
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#98 [りぃ]
とゆう事は…?
「俺的にはあの手紙もらった時、
現金なんか入ってなくても
電話かける気満々だったからね!」
じゅん君は自慢げにそう言った。
:09/07/17 09:45
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#99 [りぃ]
「…………うそっ!!」
じゅん君の発言から少しの間をあけて
やっと事態を理解した。
驚く私を見てじゅん君はまた笑う。
「ユリサちゃんってさー
見かけによらず純粋なんだね。」
:09/07/17 09:49
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#100 [りぃ]
つまりこうゆうこと?
インストアで初めて喋った時も
私のことを覚えていてくれて、
そんな私にじゅん君は
電話かける気満々だったと…。
お金無いバンドマンなのに
お金はいらないと…。
:09/07/17 09:52
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