ペアリング
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#21 [ゆうと]
その時だ。
外から話し声が聞こえてきた。
数人はいる。
アキヒロの調子こいてる時の甲高い笑い声、ユウキの声もする。その他数人はいたみたいだ。
寮周辺は静かなご近所…
その話し声がうるさかったのか、入浴後っぽい股引を履いたじいさんまでもが登場し、うるせー的なことをガミガミ言っている。
そのにぎやかな御一行は寮へと入ってきた。
:09/10/31 22:33
:F902iS
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#22 [ゆうと]
ピンポーン…
御一行が俺の部屋へ来たようだ。
ドアを開けると、
「起きてた〜?ユウト君」
アキヒロの様子がおかしい。1人でビール飲んでて酔っ払ったらしい。
おいこら未成年…
「ちょっ…お前酒くせーよ。ってか隣のじいさんキレてたじゃん」
「生きてるから大丈夫〜!あ、上田さん、こいつが小林ってやつです」
:09/10/31 22:41
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#23 [ゆうと]
上田さん…?
アキヒロの横に小柄な女性が立っている。
「K高の子だよね?ってか昨日自転車ですれ違ったみたいだね〜」
ニコニコして俺に話しかけてくる。
「K高知ってるんすか?」
「うん!バスケ部強かったじゃん(笑)」
(K高は俺の出身です。ゴチャゴチャしててすみません)
:09/10/31 22:48
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#24 [ゆうと]
「ってか、女バスにK高出身の子がいるからさ。後輩が来るっていうから見てみたいって思って♪」
初対面なのに照れることなく淡々と話す彼女の名前は『上田』というらしい。
上田 彩乃(うえだ あやの)
昨日アキヒロが言っていた『可愛い人』は、たぶんこの人だろうと予想がついた。
アキヒロの顔を見ると、酔いとは別に顔が赤くなっている。
それで確信がついた。
:09/10/31 22:54
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#25 [ゆうと]
御一行は俺の部屋に入ってきた。
軽く1時間はいろんな質問攻めに合ったと思う。
上田さんと一緒に来ていたもう1人の女バスの先輩は、ミクさんという人。
2人とも4年生だと言う。
アキヒロ、ユウキ、上田さん、ミクさん、俺の5人はすぐに仲良くなった。
:09/10/31 23:04
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#26 [ゆうと]
大学の寮生活は、高校の時よりはるかに自由が利く。
まだ入学はしていなかったが…ってか、まだK市に来て2日目なのだが、すべてが新鮮で楽しかった。
上田さん達は4年生ということで、俺達に比べてすべてがしっかりして見えた。
もっと仲良くなりたいな…
「ねぇ、そろそろ帰ろうか。マコちゃん待ってるよ」
:09/10/31 23:11
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#27 [ゆうと]
「…マコちゃん?」
アキヒロが目を丸くして聞く。
「うん。マコちゃん。アヤの彼氏」
ミクさんは上田さんのことを『アヤ』と呼ぶ。
「そうなんだ。…そりゃあ、彼氏いますよねぇ」
アキヒロは残念そうに笑いながら言う。もう酔いは覚めたみたいだ。
寮を出て少し行った所に1台の赤い車が停まっていた。
俺達に気付くと、『マコちゃん』はエンジンをかけた。
:09/10/31 23:16
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#28 [ゆうと]
「押しかけちゃってごめんね〜。楽しかった。ありがとう♪またね!」
上田さんは助手席に、ミクさんは後ろに乗り込んだ。
運転席の窓が開いた。
『マコちゃん』はニコッと笑い、頭をちょこんと下げた。
暗かったから顔はよく分からなかったけど、大人の男!っていうオーラは感じ取れた。
:09/10/31 23:20
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#29 [ゆうと]
俺は返す言葉がなくて、
「彼氏さんですよね?今度ドライブ連れて行ってくださいよ♪」
と言った。
『マコちゃん』は照れ臭そうに笑い、小さく頷いた。
上田さんも笑って
「今度ね♪」
なんて言ってた。
ユウキは
「その時は俺も!」
と言った。
アキヒロは引きつり笑いを演じていた。
:09/10/31 23:25
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#30 [ゆうと]
俺達は赤い車を見送った。
『マコちゃん』はクラクションを2回鳴らし、上田さん達2人は手を振ってくれた。
大学生の恋愛ってなんか大人だなぁ〜
なんて思ってた。
小学校の頃は恋愛なんか興味なし、中学校の頃は彼女との登下校、高校はいろいろ発展して〜…ってな感じで恋愛を経験してきた。
そんなものがちっぽけなものに思えたと同時に、今までの恋愛の価値観が子供に思えた。
:09/10/31 23:40
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