禁断って何?
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#444 [シバ]
もう、電話とか手紙とかのそんな距離じゃなくて、リアルにアイリがすぐそこにいるんだぞ?
手ぇ伸ばせば届くんだよ?
何度自分に問いかけた事か…
悲しさのあまり、俯いてしまったシバ。
この意気地なし!
「気付いてんのかと思った」
:10/06/26 22:22 :F02B :prxZMi5Q
#445 [シバ]
…は?
後ろから声がした。
だけど、振り向けない。そのままジッとしていた。
「気付いてんのかと思った!ってば。ねぇ…」
誰に言ってんの?
シバに?
「相変わらずだね(笑)」
:10/06/27 22:52 :F02B :WsJJQz56
#446 [シバ]
顔を上げると、鏡越しにアイリと目が合った。
シバはどんな表情をしていたのだろう…
アイリは真っ直ぐにシバの目を見ている。
「…気付いてるよ」
ボソボソと話してみた。んで、また俯いた。
「あっそ」
そっけないアイリの言葉。
:10/06/27 22:56 :F02B :WsJJQz56
#447 [シバ]
お前に「相変わらずだね♪」なんて言われる覚えはねーよ…
とか、とにかく緊張とイライラがマッチして妙な気持ちでいた。
トイレが1つ開いた。
ナイスタイミングだ!
そのままトイレに直行しようと、ズカズカと歩き出してみた。
「ちょっ…!」
:10/06/27 23:02 :F02B :WsJJQz56
#448 [シバ]
アイリは一瞬何かを言いかけた。
思わず振り向いてしまいそうだったけど、こらえた。
そんなシバを見たアイリは何を思ったのか、シバの左腕を強引に引っ張った。
「?!」
そのままトイレを出ようとするアイリ。
「いってぇ!何…おい、ちょっと!」
:10/06/27 23:05 :F02B :WsJJQz56
#449 [シバ]
アイリに引っ張られながら、外に出た。
「いてぇよ!何してんの?!」
腕を取っ払ってやった。アイリは不満そうな表情で、シバの顔をジッと見ている。
「あそこ行こう」
アイリが指差したのは、校舎内の教室。
「は?校舎内は立ち入り禁止だから」
「そんなん関係ないし」
:10/06/27 23:10 :F02B :WsJJQz56
#450 [シバ]
いや、お前他校の生徒だから人様の学校に入れないだろ!
「ダメだろ、普通に考えて」
「別にいいじゃん。荒らしにきたワケじゃないし。ってか、マジメな性格は相変わらずなんだね」
「悪かったね」
「別に」
あー嫌だ。こんな空気…
:10/06/27 23:14 :F02B :WsJJQz56
#451 [シバ]
「何するつもり?今更」
皮肉っぽく言ってみた。
「別に何もないけど」
「じゃあ戻るわ。昼休みがもったいない。あ、トイレ行かなきゃ」
「…久しぶりに話がしたい!」
アイリは真剣な表情で訴えてきた。
:10/06/27 23:18 :F02B :WsJJQz56
#452 [シバ]
「だから…今更何を話すのさ?」
「とりあえず話がしたい」
「何話すの?」
「分かんない」
「ふざけてんの?」
「ふざけてない」
「馬鹿にしてんの?」
「馬鹿にしてない」
そんなひょうひょうと答えるなよ…
余計イライラする。
:10/06/27 23:21 :F02B :WsJJQz56
#453 [シバ]
いい加減にしろ!
次の言葉はそれだったけど、出せなかった。
なぜなら…
あの最後の電話の時…
アイリと秀一を応援するよ♪
みたいな事を話したのは、シバの方だったから。
例えそれが嘘だったとしても…
だからアイリに冷たく当たっても、それこそ『今更』だった。
:10/06/27 23:26 :F02B :WsJJQz56
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