禁断って何?
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#845 [シバ]
シバです。
人生グチャグチャになりました(笑)
それまでの経緯を書いていきますが、ちょっといろいろ問題だらけでして度々止まると思います…
勝手に完結まで突っ走らせて頂きます。
完結させる…よし!
同性に恋をされてる方へのメッセージを…
途中でリィの年齢差が2つになってるっていう打ち間違いがあるのですが、正しくは1つです。
修正申し訳ありません。
(続き)
あっちゃんと店内に入るなり、じゃがりこを2つ持って走ってきたあっちゃん。
「サラダとチーズ。あたし、じゃがりこメチャクチャ大好き。あたしの血液はじゃがりこで出来てるって言っても過言じゃない」
また笑う。
リィみたいに無邪気に笑う人もいれば、ゆっくりと口角をあげて綺麗に笑うあっちゃんもいる。
シバのこのどうでもいい顔が作り出す笑顔は、どちらに属しているんだろうと考える。
答えが分からないまま、あっちゃんは買い物魂に火がついたのかカゴにじゃがりこを入れ、ササッと歩き出す。
「シバー、飲み物選びな。今日はお姉さんが奢ってあげる」
あっちゃんの横顔をガン見した。
ゆーちゃんに、リィ、そしてあっちゃん。
シバの周りには美人さんが勢揃いだな。
シバがその輪に入ると完璧に浮いてる(悲しいけど)。
:14/03/26 00:51 :F02B :51ePH.6s
#846 [シバ]
シバの視線を無視して、中腰のまま飲み物を手に取るあっちゃん。
100%果汁のオレンジジュース。
「シバは?…ってか、さっきから何ボーっとしてんのよ(笑)ほら、どれがいい?」
「炭酸かなぁ…ってか、奢ってもらうのは悪いから自分のは自分で買うよ」
あっちゃんは一瞬、何か言いたげな顔をして動きが止まった。
「まどろっこしい(笑)適当にバサバサ入れてくから、好きなの取って飲んでよ。お菓子持っておいで…って言ってもシバは同じこと言うだろうから、これも適当にバンバン入れてくからね」
圧倒された。
なんて大人なんだ、この姉さんは。
調子出てきたのか、アルコールまでカゴに入れやがった。
何食わぬ顔してレジに並ぶ、あっちゃんの横に行く。
「買い過ぎじゃない?大丈夫?」
年下なりに気を遣ったつもりだった。
あっちゃんはニコリと笑顔を見せると、前を向いた。
コンビニ高いよー…
軽く3000円いっちゃって余計テンパるシバ。
あっちゃんは鼻歌でも歌いそうな涼しい顔して会計を済ませていた。
店員さんへの「ありがとうございます」っていう言葉もしっかりと伝え、シバの背中を押して外に出た。
:14/03/26 01:04 :F02B :51ePH.6s
#847 [シバ]
セブンイレブンからあっちゃん邸まで、そう遠くはなかった。
初めてきたあっちゃん邸。
リィの家とは違って、ちょっと男っぽい部屋だなっていう印象が残った。
キチッと整理はされてるんだけど、色合いとかが。
リィがピンクだの可愛い系を好むのに対して、あっちゃんは青とかのクール系。
「適当に座ってねー。あ、テレビつけて。あたし洗濯物干してきちゃうから」
「バタバタさせてごめんね」
「何言ってんの(笑)真面目過ぎると可愛くないぞ!お菓子とか適当に準備してて」
そう言うと、あっちゃんはベランダへと足を進めた。
シバもやっと落ち着いた感じがして、だらんと足を伸ばして座った。
窓の向こうで、ハンガーをカチャカチャ言わせる音がする。
テレビをつけるけど、変な疲れで眠さがあるのか瞼の奥が変にジンジンと痛んだ。
音だけ聞いて、テレビ画面からは目を離す。
5分後くらいに、あっちゃんは戻ってきた。
「準備しとけっつったのに、貴様…(笑)」
すっかり忘れてた。
目の奥が痛いとかって言って、買い物袋を放置してた。
「うわ、ごめんごめん」
買い物袋をサッと持ち上げたのはあっちゃん。
言葉の通り、本当に適当にいろんな物をズラズラとテーブルに並べて、じゃがりこを開封する。
:14/03/26 01:21 :F02B :51ePH.6s
#848 [シバ]
カリッカリポリッポリ言わせながら、あっちゃんはじゃがりこを食べている。
「シバも食べていいからね。遠慮したらベランダで寝てもらうから」
「え…?」
「ん?食べろっつってんの」
あっちゃんのギャップだ。
綺麗なお姉さんがあぐらかいて、シバにじゃがりこを進めてくる姿はオッサン混じりで笑えてくる。
シバが反応した部分を、あっちゃんはちゃんと分かっていた。
「今日は泊まっていきな。あんた、かなり疲れた顔してる」
「…ありがとう」
「キツくなったら言いなよ。いつでも寝れる準備はしてるから。あたしのベッドしかないけど、嫌じゃないなら隣であたしも寝るし」
早速アルコールを口にするあっちゃん。
シバも酎ハイに手を伸ばす。
「お、シバってアルコールいける子だっけ?あれ?あんた二十歳超えてるよね?」
「とっくに超えてます(笑)いただきます」
喉が渇いてたから、ジュース感覚でグイッと半分以上を飲み干した。
「おー、酎ハイはジュースってか?シバって酒強い方?」
「いや、メチャクチャ弱い」
あっちゃんは一瞬ショートしたかのように、シバに問いかける。
:14/03/26 01:34 :F02B :51ePH.6s
#849 [シバ]
「ちょっと待て!あんた、ご飯食べたの?」
シバは体育座りをして、あっちゃんの言葉を聞いていた。
「あー、バタバタしてこっち来たから何も食べてないよ」
あっちゃんは微妙な半笑いみたいな表情を浮かべて、その場に立ち上がる。
「早く言え(笑)酒弱いのに胃の中カラッポで酒飲んだら胃が荒れちゃうよバカ!ちょっとアルコールストップ!ストップ!アルコール!」
とかなんだか言いながら、すぐにキッチンへと向かった。
あー、本当にシバって酒弱いんだなー…熱いわー…とか考えながら、体が変な汗かいてることに気付いた。
疲れ、寝不足、空腹の三拍子が揃った中での酒一気飲みはダメっすねー。
熱いんだけど寒い。
これがまたたちの悪いアルコールパワー。
まただらんと足伸ばしてボーっとしてると、ジュージューと音がする中、なんかいい匂いがしてくる。
「おい、シバ!起きてるー?」
あっちゃんの声だ。
ちょっと大きめの声だった。
「起きてるよ〜」
「焼きそば作ってるから、食べなよ。食べるまで絶対寝かせないから(笑)。ってか、美味しそうだからあたしも食べよう♪」
とか何とか聞こえてきて数分後、2つの皿を持ったあっちゃんが登場した。
「ほれ、キャベツたっぷり焼きそば!とりあえず今すぐよく噛んで食べな」
:14/03/26 01:49 :F02B :51ePH.6s
#850 [シバ]
あっちゃんと2人きりになったのはこれが初めてだ。
リィとあっちゃんとシバの3人の時は、あっちゃんはリィに対して今みたいな接し方をする。
3人となると、シバに対してはやんわりとした関係というか、遠慮がちというか、そんな接し方をしていた。
悪く言うと、本当に『他人』に対する感じ?
こうして2人きりになってみると、あっちゃんっていう人間のことがよく分かって面白い。
まぁ、事情が事情だけに『あっちゃんと仲良くなれた〜』なんて浮かれてる場合じゃないけど。
あっちゃん特製の焼きそばは大変美味でした。
キャベツがシャキシャキで、丁寧に豚肉ともやしとにんじんも入ってた。
あっちゃんも美味しそうに食べていた。
「シバに作ったつもりだったのにさ、匂い嗅いでたら食べたくなって具材と麺足しちゃった(笑)。ほら、この時間の麺類って特に美味しいし」
とか言って、2人でモリモリ食べた。
ヤバい、また食べたいってことを伝えると、
「嬉しいこと言ってくれるじゃない(笑)。こんなのでいいならいつでも作ってあげるわ」
って言葉をいただきました。
そして、アルコールの力恐るべし。
酔っ払いはしないものの、めったに飲まないってだけあって、体中が赤くなってフラフラだった。
「ダメだー、ちょっと横になっていいかな?」
足震えてて涙目。なんとまぁ、みっともない。
あっちゃんに散々迷惑かけたのに、そのあっちゃんの手を借りて立ち上がろうとするも力が入らず断念。
:14/03/26 02:07 :F02B :51ePH.6s
#851 [シバ]
「ちょっと待ってて」
急に優しい声で話しかけた後、あっちゃんは立ち上がってどこかへ行ってしまう。
シバは土下座する体勢でペタンと床に引っ付いた。
心臓の音が早くて自分でもビックリしてしまう。
土下座の体勢のままで会話が始まる。
「何その体勢(笑)。どんだけ酒弱いの。おいで、膝枕してあげる」
「…なんですと?」
「え?背中さすってあげるから。布団持ってきたし、ちょっと休みな」
「いや〜、そりゃちょっとマズいんじゃないか」
「何で照れてんのよ(笑)。可愛いとこあるね、意外にも(笑)。そのままが楽ならそれでいいけど、土下座と膝枕どっちがいい?」
年上の綺麗なお姉さんってズルいですね。
不覚にもキュンとしてしまいました。
「…膝枕」
土下座のシバをズリズリ引っ張って、あっちゃんの膝にシバの頭をコテンと置いてくれた。
「よくできました…よいしょ。疲れてるんだよ。リィに話したいことあるだろうけど、今は自分のことだけ考えればいいの。あんたが落ち着いたら話聞くから」
そう言って背中スリスリしてくれる。
メチャクチャ落ち着きました。
あっちゃんの太ももは細かった。だから痛いんじゃないかと心配すると、今は自分のことだけ考えろって怒られました。
:14/03/26 02:24 :F02B :51ePH.6s
#852 [シバ]
横になったシバに、あっちゃんは布団をかけてくれた。
しばらくは胃の中でアルコールがドタバタ暴れてて気持ち悪かった。
焼きそばのお陰で、心なしか楽ではあったけど頭ぐわんぐわんするし、心拍数早いし(あっちゃんの膝枕のせいもあるかも)、気持ち悪いし…
うぇ〜とかオェ〜とかバカな声出してると、あっちゃんは背中をポンポン叩き始めた。
赤ちゃんを寝かしつけるようなリズムの、あの叩き方。
あっちゃんと2人きりの空間で多少緊張してたシバだけど、あっちゃんマジックは凄かった。
リラックス感ハンパなくて、頭撫でられるとここから記憶が飛ぶまで時間はかからなかった。
パッと目が醒めると、あっちゃんの太ももの上だった。
「あれ、もう起きた?」
あっちゃんをボンヤリと見上げる。
「あんた、猫みたい。丸くなってスースー寝るんだもん(笑)」
おでこがヒンヤリした。
どこからか持ってきた冷えピタが貼られていることに気付く。
「いっぱい汗かいてたから、勝手に貼っちゃった。大丈夫?」
スッキリ感はないけど、1時間は寝てたのか起き上がれる気力は余裕であった。
「汚い汗かきまくってごめんよ、明子先輩」
「寝起き早々で申し訳ないけど、今更明子先輩とかキモいからやめれ(笑)。普通にあっちゃんか明子って呼べ」
:14/03/27 00:44 :F02B :V1O6Amk6
#853 [シバ]
あっちゃんは笑いながら、濡れたタオルをテーブルにポイッと置いた。
どうやら、冷えピタだけじゃ間に合わないくらいシバの体が熱を持っていたらしく、わざわざタオルを濡らして汗を拭いてくれてたらしい。
行き当たりばったりでここまで来て、無計画が無計画を呼んで一匹狼になったシバに救いの手を伸べ、かつ酔っ払いの介護までしてくれたことに酷く自分の行動を反省した。
「ありがとね、なんか色々…」
そう言って起き上がると、あっちゃんは足をピーンと伸ばした。
「いえいえ。アイタタタタ…痺れたわ。よく考えたら久しぶりに正座したかも(笑)。まぁ、お目覚めってことでこれでも飲めや。酔いも醒めるかもよ」
そう言って烏龍茶を渡してくれた。
喉が渇いてたからゴクゴク飲んだ。
「こんだけの量しか飲んでないのに、こんなにフラフラになるって情けないね」
あっちゃんにそう話した。
「別に飲めなくてもいいじゃん?むしろ、酎ハイで酔える方が飲み会とかで変に飲まされないから楽だと思うけど」
「そうかな?結構、上司とかには笑われちゃうんだよね(笑)」
「シバみたいに体中が赤くなっちゃうのってさ、体に合わないってことだと思うし、あんまり飲まない方がいいかもね」
大先輩の経験談みたいに語るあっちゃんは、涼しい顔して焼酎をお湯で割って飲んでいた。
:14/03/27 01:00 :F02B :V1O6Amk6
#854 [シバ]
そして、立ち上がって窓を開け、タバコをくわえて戻ってきた。
「あれ?あっちゃんってタバコ吸うっけ?!」
この時の純粋なシバは『煙草』というモノに対して、ヤンキーとかおっさんとか、飲み屋の姉ちゃんとか、そういう人達が嗜むモノだと思ってたから、あっちゃんがタバコに火を点けるのをガン見しながら素朴な疑問を投げかけた。
後にタバコには世話になるワケだけど…
「あたし?吸うよ(笑)。何で?」
「いや〜、意外だな〜と…」
透明の灰皿をテーブルに置きながら、あっちゃんはまたあぐらをかいて床に座る。
「シバの周りの子が吸わないからでしょ?リィも由香も吸わないもんね」
煙を吐きながら、淡々と語るあっちゃん。
あれはマイルドセブン(現・メビウス)の8ミリだったはず!
(そして前にも書いたけど、あっちゃんは姉・ゆーちゃんとも仲良しです)
灰皿に灰を落とすなり、あっちゃんは別のお菓子を開封してシバとあっちゃんの真ん中に置いた。
「もう目は醒めた?あー、赤み引いたじゃん(笑)」
シバの顔を覗きこむなり、また笑う。
ねぇねぇ、どうしたらそんな風に綺麗に笑えるの?っていうくだらない質問を言いかけてやめた。
:14/03/27 01:15 :F02B :V1O6Amk6
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