あの日は夜勤明けの休日で自分の部屋のベッドの上でウトウトしながら携帯いじってたら揺れ始めた。
揺れてるな〜って思った瞬間にタンスや本棚が倒れてきて部屋に閉じ込められた。
軽くパニックにはなったが、まだ危機感はあまり無くてガラスを割ってまで家から脱出するほどの事ではないと思っていたんだ。
とりあえず家族が帰ってきたら誰かが助けてくれるだろみたいな軽い気持ちだった。その時はもちろんまた家族と再会できると思ってたんだ。
でもしばらくしたら警報みたいなのが外で鳴ってるし寒いしで怖くなって布団に潜りこんだんだ。
そのうち疲れや寝不足もあって、眠りにつきそうになった頃に外からゴーって音が聞こえた。
窓の外を見た瞬間に津波だって気付いた。それでそのまま家ごと流された。
その後はあまり記憶が無い。流れてくるドラム缶に捕まったりしながらガムシャラに泳いだような気がする。どうやって避難所にたどり着いたのかも曖昧だけど、今は生きてる！
陸前高田市