夏祭り、恋花火
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#91 [七瀬]
 
 
 
『…そうやけど。
やっぱ変かな?
この年で彼氏もできたことないって。』


「うーん。別にええやん。まつりのペースでゆっくり頑張りぃ。」



…ありがと、奏君。
 
 

⏰:09/03/19 20:31 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#92 [七瀬]
「あ、ここここ。」


そう言って、レトロ風の喫茶店?に入っていった。


「チャーハンが美味しいねん、ここの喫茶店。

チャーハン二つ。」

そう勝手に注文されてしまった。

ってか、やっぱりここは喫茶店みたい。

まるで昭和時代にタイムスリップしたみたいな店。

⏰:09/03/19 20:34 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#93 [七瀬]
 
 
しばらくしてチャーハンが二つ運ばれてくる。


普通のチャーハン。

特に目立ったとこはない。


『いただきます。』

スプーンを口に運ぶ。



『んっ!美味しい〜!!』
 

⏰:09/03/19 20:37 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#94 [七瀬]
 
なにこれなにこれ!


めっちゃ美味しいやん!!

素朴やのに、忘れられへん味。


「やろ?」

奏君はうれしそうに笑う。


あまりに美味しくって、
あっさりと食べおわる。

『ごちそうさま。』
 

⏰:09/03/19 20:40 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#95 [七瀬]
「旨かったやろ?」


見ると奏君もいつの間にか食べおわってて、タバコを吸うてる。

『うんっ!

こんな店知らんかったわ。最近はずっと牛丼やったから胃、もたれとってん。』


「満足してもらったみたいで良かった。」

そう言って、
奏君は横を向いてフーと白い煙をはく。

⏰:09/03/19 20:44 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#96 [七瀬]
 
 
あ…、やっぱ似てる。



そういう仕草。







奏君はあの人に似てる。
 
 
 

⏰:09/03/19 20:46 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#97 [七瀬]
 
「もうそろそろ店出よか。
あんまり油売っとったら、給料引かれるわ。」


店を出た。




奏君とバイバイして、金魚に向かう。


奏君…。
 

⏰:09/03/19 21:19 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#98 [七瀬]
 
 
初めて遊希がここにやって来た時、私は目を奪われた。



遊希の後ろにおった奏君に。


一瞬、
“あの人が迎えに来たんや”と思った。


そんなはずないのに。
 

⏰:09/03/19 21:22 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#99 [七瀬]
 
 
年が近いからか、
遊希はよく話し掛けてきた。

奏君と仲良くなりたかった私は、
遊希を通して、奏君に話し掛けた。


でも奏君のことを知れば知るほど思い知る。



奏君はあの人とは違うんやって…。
 

⏰:09/03/19 21:27 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#100 [七瀬]
 
 
でも時々、

奏君の何気ない仕草や表情があの人に似てて

ドキドキする。



ほんま私はアカンな。

引きずり過ぎ。


いつまでも、あの人を忘れられへんまま…。

⏰:09/03/19 21:30 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


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