夏祭り、恋花火
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#105 [七瀬]
太鼓の音も次第に小さくなっていき、完全に消えた。
そして人々が、また金魚たちに目を戻した頃……
ヒューッ ドン!!
花火が上がる。
:09/03/19 22:04
:N703iD
:DKWoRP7w
#106 [七瀬]
人々の目は空に向かう。
歩いていたカップルも
“わあ、キレイだね”
とか言いながら立ち止まる。
私のキライなガキ共も、キャッキャゆうて騒いでる。
これも毎年のこと。
:09/03/19 22:08
:N703iD
:DKWoRP7w
#107 [七瀬]
毎年のことなのに、
私の心臓は慣れてくれない。
ドクドクうるさい。
あの人も見てるんかな?
これも毎年、思うこと。
見てるわけないのに。
:09/03/19 22:11
:N703iD
:DKWoRP7w
#108 [七瀬]
花火が終わっても、
まだまだ人は、ようさん歩いてる。
「よーし、勝負しよーや。」
若い男たちが金魚すくいに群がる。
これも毎年のこと。
これにはさすがに慣れたけど。
:09/03/19 22:16
:N703iD
:DKWoRP7w
#109 [七瀬]
毎年毎年、そんなこんなで天神祭を終える。
「まーつり。」
今度は奏君が一緒に潰しに来てくれた。
ドキドキする。
だって
昔、よくあの人も潰しに来てくれたから。
:09/03/19 22:20
:N703iD
:DKWoRP7w
#110 [七瀬]
金魚も潰し終え、トラックがやってくる。
今日は天神祭は最終日やから、トラックに積み込みをする。
私は女の子やし、
これはさすがにやらない。
遊希、奏君、後の若いバイトの男の子たちが
軍手をはめて、どんどん積み込んでゆく。
:09/03/19 22:24
:N703iD
:DKWoRP7w
#111 [七瀬]
まるで、
さっきまで人がワイワイ騒いでたようには見えない。
屋台も跡形もない。
『お疲れ〜。』
みんなにジュースを配る。
みんな死にそうな顔をしてる。
:09/03/19 22:27
:N703iD
:DKWoRP7w
#112 [七瀬]
奏君にも渡す。
「ありがと、まつり。」
そう言って、缶コーヒーを飲み始める。
その横顔がほんまにあの人に似てて、
つい見惚れてしまう。
「どしたんや?
そんなに見て…
俺の顔になんか付いてるか?」
:09/03/19 22:32
:N703iD
:DKWoRP7w
#113 [七瀬]
『…似てる。』
「え?」
無意識に口が開く。
『…人に。
私の初恋の人に。』
奏君の目が大きくなっていったのに気付く。
『…あ、ごめん!
変なことゆうてごめん。』
:09/03/19 22:37
:N703iD
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#114 [七瀬]
すると奏君はフッと笑って
「どんな人なん?
まつりの初恋の人って。」
私は少し戸惑った。
『どんな人って…
優しい人やで。
奏君みたいに……。』
「なあ、まつり。
それって告白してんの?」
:09/03/19 22:40
:N703iD
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