夏祭り、恋花火
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#142 [七瀬]
“私らは付き合ってんの?”
って何回、思ってんのやろ。
自分で呆れる。
「…い!おい!」
『…ああ、ごめん。』
「自分の世界に入らんといてくれ。」
遊希も呆れてる様子。
:09/03/20 09:47 :N703iD :bKNl0Pwo
#143 [七瀬]
『ほんまに分かれへん。』
「そっか。」
遊希はせれ以上、なんも聞いてこうへんかった。
私は寝ようと目をつむったけど、
全然、寝られへんかった。
奏君が買ってくれたパンは放っておいたら、
チョコレートの部分が溶けてしまった。
:09/03/20 09:53 :N703iD :bKNl0Pwo
#144 [七瀬]
目的地に着いた。
カステラはボールの隣にある。
金魚だけ、この2店から
ちょっと離れている。
安心したような、残念なような…複雑な気分。
「店建てる前に昼飯、食いに行こか。」
4人で、少し歩いたところにあるファミレスへ。
:09/03/20 10:27 :N703iD :bKNl0Pwo
#145 [七瀬]
大竹さんの隣に奏君。
私の隣に遊希。
向き合うように座った。
料理を注文し終える。
チラッと前を右斜めを見ると、
奏君が笑って、こっちを見ている。
そして横には遊希…。
頬杖をついている。
:09/03/20 10:35 :N703iD :bKNl0Pwo
#146 [七瀬]
アカン。
なんか気まずい。
多分、私が意識してるからそう感じるだけやろう。
でも…この空気。
耐えられへん!
すると
「なんやお前ら、元気ないやんけ。」
:09/03/20 10:38 :N703iD :bKNl0Pwo
#147 [七瀬]
大竹さんが口を挟む。
「いつもみたいに、
うるさいとイラッと来るけど、
何もしゃべらんかったら、それはそれで調子狂うわ。
特にまつり。
俺はもう怒ってへんで?
朝の寝坊。」
うん。忘れてた。
自分が遅刻したってこと。
でも、
まあここは、そういうことにしとこか。
:09/03/20 10:43 :N703iD :bKNl0Pwo
#148 [七瀬]
『うん。
ありがとう、大竹さん。』
「ああ。
それともなんや?
恋煩いか?恋煩い。
男でもデキたんか?」
ニヤニヤしながら聞く大竹さん…。
空気読めよっ!
この空気で、
そんなことゆうか!?
:09/03/20 10:47 :N703iD :bKNl0Pwo
#149 [七瀬]
『ハハ…ハ……。
そんなわけないやんか。』
なんとか笑いながら誤魔化す。
そんな私を見て、
奏君はクスクス笑う。
遊希は不機嫌さを増すように見える。
「そぉかあ。」
大竹さんはガハハと豪快に笑ってるだけ。
:09/03/20 10:51 :N703iD :bKNl0Pwo
#150 [七瀬]
料理が運ばれて来た。
食べ始める。
さっきより空気が重い。
押し潰されそう。
「まつり。」
この沈黙の中、
奏君が声を発した。
:09/03/20 10:54 :N703iD :bKNl0Pwo
#151 [七瀬]
『ん?』
「ついてる。」
『へ?』
「口の周り。
ハンバーグソース。」
自分の口の周りを指して、奏君は言った。
うそっ!
私は慌てて、ティッシュを取り出す。
:09/03/20 10:58 :N703iD :bKNl0Pwo
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