夏祭り、恋花火
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#320 [七瀬]
しばらく歩いて、
近所のバス停に着いた。
『バス乗んの?
ってか、どこ行くんよ。』
「うーん、70点。」
私の質問をスルーして、
遊希は言った。
『え?』
:09/03/28 00:10 :N703iD :23CTAh1M
#321 [七瀬]
「後、
髪巻いてくれたら90点やのに。」
なーんだ、そうゆうことか。
『遊希が急かすからやろ。』
「じゃあ、時間あったら巻いてた?」
『さあ、どうかな。』
ちょっと意地悪して、はぐらかす。
:09/03/28 00:13 :N703iD :23CTAh1M
#322 [七瀬]
「これが奏とのデートやったら、
急かされても、巻いとったんやろな。」
独り言のように遊希は言った。
『なにゆうてんの。
ってゆうか、
デートちゃうってゆうてるやん!』
「そぉやったな。」
:09/03/28 00:17 :N703iD :23CTAh1M
#323 [七瀬]
寂しく笑う遊希。
『あとは…になるんよ。』
「なんて?」
『だからっ!
あとは、
どうやったら100点になんの?』
「あ、ああ。」
不意を突かれた様子。
:09/03/28 00:21 :N703iD :23CTAh1M
#324 [七瀬]
「そぉやな。」
見定めるように、
私を下から上まで見る。
「もぉちょっと
化粧濃くしてくれたら…」
『却下!』
ハハッと遊希が笑った。
私も吊られて笑う。
なぜか、この瞬間が大切に思えた。
:09/03/28 00:26 :N703iD :23CTAh1M
#325 [七瀬]
『あ、バス来たで!』
プシュー
扉が開いた。
足をバスへと一歩踏み出す。
『遊希?乗らへんの?』
ガバ
「やっぱり変更。」
:09/03/28 02:15 :N703iD :23CTAh1M
#326 [七瀬]
そう言われ、
遊希に手を引っ張られたのだと気付く。
『じゃ、じゃあどこに行くんよ!?』
元々、行き先も知らないのに
急に変更とかされて……
ますます分からん!
「まつりと、
ゆーっくり話せるところ。」
:09/03/28 02:19 :N703iD :23CTAh1M
#327 [七瀬]
今度は真剣にゆう遊希。
少し、たじろいでしまう。
『…ゆっくり話せるところってどこよ。』
「うーん、知らへん。」
『ファミレスとか、
喫茶店とか?』
「いいや、違うな。」
『じゃあどこ?』
:09/03/28 03:44 :N703iD :23CTAh1M
#328 [七瀬]
うんざりと聞く私に、
遊希は
「あっこ。」
指差して言った。
その指の向こうには
……ホテル?
:09/03/28 03:47 :N703iD :23CTAh1M
#329 [七瀬]
こ、これは!
もしかして…
もしかすると!!
イケナイ関係ってやつ!?
『ちょっ、ちょっと遊希!ふざけんのも、ええ加減にして!
そんな真っ昼間から、なに考えてんのよ!
しかも私には奏がおるし……
ほんまにアカンって!!』
:09/03/28 03:51 :N703iD :23CTAh1M
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