夏祭り、恋花火
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#481 [七瀬]
 
『ほんま、
甘いもん好きやなあ。』

少し呆れながら、
でも、からかうような声。


「うっさいわ!!」

うつむきながら、
抵抗する遊希の耳は赤みを帯びていた。


そんな遊希が、面白くってついクスクス笑ってしまった。
 

⏰:09/04/09 00:03 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


#482 [七瀬]
 
「笑うなっ!」

そうゆわれると、
余計おかしなる。


少々、酔っていたのもあって笑いが止まらなかった。


が、次の遊希の言葉で一気に笑いは冷めてしまう。



「…で、奏とはどうなんや」 
 

⏰:09/04/09 00:07 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


#483 [七瀬]
『どうって…』


「見た感じ、上手くいってるみたいやけど?」


『まあ…いってるけど。』


「なんや、
その浮かない顔は。」



遊希が、
そんなこと聞くからやん。

そう言いたかった。
 

⏰:09/04/09 06:49 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


#484 [七瀬]
 
「まあ、ええわ。

…で?」


『なによ。』


「だから、麻友とは?
あれからどんな感じなん?」


麻友ちゃん…

これはこれで
答えられない。
 

⏰:09/04/09 06:52 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


#485 [七瀬]
 
遊希の言う“あれから”
とは、もちろん奏とヨリを戻した日。


あれから3ヶ月が経とうとしている。

麻友ちゃんとは、
一切連絡をとっていない。


どこでなにをしてんのか…


奏のことも、
どう思ってるんやろか。
 
それも謎のまま。

⏰:09/04/09 06:58 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


#486 [七瀬]
 
 
カンカンカンカン…

階段を上る音が
段々、大きくなってきた。


「…またなんかあったら、俺にゆいや。」


カチャ


『あ…奏、おかえり』
 
 
「ただいま。」

⏰:09/04/09 22:01 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


#487 [七瀬]
 
お酒が入っているせいか、奏の頬は赤くなっていた。


「もっかい飲み直そー!!」

そう言って、
持っている袋を上げて見せた。

中にはぎっしりと缶が
詰まっている。


はぁ

横からため息が。
 

⏰:09/04/09 22:05 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


#488 [七瀬]
 
 
『ねえ〜ねぇねぇねぇー!ねぇってば!!』


「ん?」

振り向いた奏は


…完全に出来上がってた。


『飲み過ぎだって!!
もうそろそろ…』


「まだいーじゃ〜ん。」
 

⏰:09/04/09 22:09 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


#489 [七瀬]
 
困ったように
遊希をチラッと見る。


『なんとかしてよ〜』

小さな声と目線で訴える。


しょうがないなあ
とでもゆうように重い腰を上げた遊希。

「ほら、奏!」


肩を叩く。
 

⏰:09/04/09 22:13 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


#490 [七瀬]
 
「遅なったら電車なくなるし、
外もこれ以上、暗なったらまつりも女やし、危ないやろ。
今日はこの辺でお開きにしよーや、な?」


奏は納得していない様子だったけど、渋々頷いた。


「よし、じゃあ帰ろか!
まつり、送るわ。」


『うん。』
 

⏰:09/04/09 22:21 📱:N703iD 🆔:bh4XHvt6


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