夏祭り、恋花火
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#275 [七瀬]
「救急車…
そうや、救急車呼ぼ!」   

救急車?

あ、そっか。


私、倒れたんか。

こんな状況なのに、
お母さんより冷静な自分がいる。


ピーポーピーポー

という音を最後に記憶は途絶えた。

⏰:09/03/26 21:59 📱:N703iD 🆔:a//mBGPc


#276 [七瀬]
 
 
 
『…うーん、ん!?』


目をパチッとさせる。

ここどこ?


え、えぇ!?

考えろ
考えろ……

ここはどこなんや。


んー、さっぱり。

⏰:09/03/26 22:02 📱:N703iD 🆔:a//mBGPc


#277 [七瀬]
 
軽く焦る。


だって、
真っ白な部屋で、
真っ白なベッドに横たわってんねんもん!



「あら、神野さん。
目ぇ、覚めはってんな。」

ガラッとドアが開いたと思ったら、
真っ白な服を来た女の人。 
 

⏰:09/03/26 22:06 📱:N703iD 🆔:a//mBGPc


#278 [七瀬]
 
 
あぁ、ここは病院かぁ。

で、目の前には看護士さん。

で、私は…


そう!そうや!!

倒れたんや!


なんか暑いなあ

って思たら、力が抜けてきて…… 
 

⏰:09/03/26 22:09 📱:N703iD 🆔:a//mBGPc


#279 [七瀬]
 
それで、お母さんが……


「まつり!意識戻ってんな。
心配したわあ。」

お母さんが病室に入ってきた。


「まつり、倒れてんで。
熱中症で。」

そうなんや。


「でも良かったぁ。
ほんま良かった。」

⏰:09/03/27 15:17 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#280 [七瀬]
心底、安心したように
お母さんは言った。


「明日1日だけ、安静にしていれば、退院ですよ。」

看護士さんが笑った。


『明日ってことは…』

「行かれへんよ。」

私の言葉は遮られた。


「祭には行かれへん。
おばあちゃんにはお母さんからゆうとく。」

⏰:09/03/27 15:25 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#281 [七瀬]
 
『…うん、わかった。』

「ゆっくり休み。

金魚なら、麻友がやってくれてるから。」


そう言って、お母さんは病室から出ていった。


暇…やなあ。

シーンと静まり返った室内。

テレビを見ても、つまらへん。

⏰:09/03/27 17:39 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#282 [七瀬]
 
そうやってノロノロと時間が過ぎる。


「もう就寝時間ですよー。」


イヤホンはしてるし、
個室やから、
苦情が出ることはない
と思うけど……

つまらないのも、あったのでテレビを消した。


携帯を開くと、
PM 9:12

⏰:09/03/27 17:46 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#283 [七瀬]
 
一番、忙しい時間帯やん。

ディスプレイを見て思う。


ふと見るとメールが来ている。


開くと、

“大丈夫か?”




遊希からだった。
 

⏰:09/03/27 17:49 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#284 [七瀬]
 
その一通だけだった。


奏も聞いてるはずやのに。

メールくらい、くれたってええやん。


そりゃあ、
私が悪いのは、分かってる。
分かってるけど…



この熱帯夜とモヤモヤした気持ちのせいで寝付けない。

⏰:09/03/27 17:54 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


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