漆黒の夜に君と。U[BL]
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#255 [ちか]
:09/07/20 16:58 :P906i :8LQ1D/eo
#256 [ちか]
― 凌side.―
───‥‥
『めぐさんを助けられるのは凌さんだけなんですよ』
‥‥────
部屋に戻ってからも
頭に残るのはその言葉ばっかりだ。
:09/07/20 20:40 :P906i :8LQ1D/eo
#257 [ちか]
助ける?
俺がアイツを?
そんな事出来るわけ‥──
だけど何故だろう
アイツの去っていく背中が
目に焼き付いて離れない。
:09/07/20 20:52 :P906i :8LQ1D/eo
#258 [ちか]
俺には関係ない
俺には…
何度もそう言い聞かせた
だいたい俺が行ったところで何になる?
きっと払いのけられて終わる。きっと。
:09/07/20 21:12 :P906i :8LQ1D/eo
#259 [ちか]
だけど‥‥───
もしかしたら、
なんて思ってしまう自分がいる。
俺達が感じてるモノは
同じなんじゃないかって
逃げたいモノは
同じなんじゃないかって
:09/07/20 21:18 :P906i :8LQ1D/eo
#260 [ちか]
コンコン.
ドアをノックする軽い音
出てみるとそこには
「恭‥‥」
恭の姿があった。
「なんか用?」
「いや、用ってほどじゃないんだけどね。」
:09/07/20 21:25 :P906i :8LQ1D/eo
#261 [ちか]
「ふーん。」
恭は大切な人。
だから訪ねにきてくれるのはすごい嬉しい。
でも時々、なんか掴めなくて解らなくなる。
今のこの表情も何考えてんのか解らない。
「凌はさ、突然施設に入れられてどう思った?」
:09/07/20 21:36 :P906i :8LQ1D/eo
#262 [ちか]
突然の質問に少し困惑する俺。
「なんだよ、いきなり。」
「いや、純粋にどんな気持ちだったのかなって。」
そう言って怪しげに微笑む恭弥。
やっぱり掴めない。
「それは‥‥───」
言いかけて言葉に詰まった。
:09/07/20 21:43 :P906i :8LQ1D/eo
#263 [ちか]
『居場所』
なんてもの無かった。
周りの人間なんて
所詮は他人事で、
可哀想だの、なんだのって同情はする癖に実際は偽善者の塊だった。
いつも独りで孤独で、
寂しかった‥‥───
:09/07/20 21:47 :P906i :8LQ1D/eo
#264 [ちか]
俯いていっこうに話そうとしない俺に話を続ける恭弥。
「じゃあめぐはどうだったのかな?」
アイツ‥‥‥?
:09/07/20 22:35 :P906i :8LQ1D/eo
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