漆黒の夜に君と。U[BL]
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#289 [ちか]
「あ〜もうっ…〜。」
そう呟いて、消えるわけないと分かっているのにそこを擦る。
暫くそんなやり取りをした後、俺達はリビングへやって来た。
ついに今日は海へ。
テンションもだんだんと上がってくる。
リビングに着くと、既にめぐさんの姿があった。
「めぐさん早いですね〜っ!って、…えぇ?!!;」
俺はめぐさんの顔を見て思わず驚きの声をあげる。
:09/07/25 17:32 :P906i :aI2ZqENk
#290 [ちか]
「どっどーしたんですか、その目っ!!!」
「ん?あ〜これなぁ〜‥、えっと‥」
泣き腫らしたようにパンパンなめぐさんの目。
「なんて言うか〜…」
なかなか真相話そうとしないめぐさんに俺はさらに心配になる。
そんな俺達を見てクスクスと笑う恭弥。
コイツ絶対何か知ってる…
けど、意地悪なコイツがタダで教えてくれるはずない
昨日散歩に行くと言って出ていったきり会ってなかった俺は、良からぬ事ばかり考えて一人焦っていた。
そんな時、突然後ろから聞き覚えのある声がした
「ひっどい顔。」
:09/07/25 17:42 :P906i :aI2ZqENk
#291 [ちか]
振り返ると、意地悪そうに笑う凌さんが居た。
「はぁ?!うるさいわっ!!」
あ〜また始まったよ…
「めぐの方が十分うるさい」
あれ‥??
「俺のどこがうるさいねんっ!!」
今凌さん、『めぐ』って呼んだ‥‥?!
:09/07/25 18:32 :P906i :aI2ZqENk
#292 [ちか]
「きょ、恭弥、恭弥!!///」
「ん?」
肩を叩き、耳元でコソコソと名前を呼ぶと、短い返事を返した恭弥の恭弥の顔も心なしか綻んで見えた。
「なんか、めぐさんと凌さん仲良くなってない??」
チラリと二人に目をやると、昨日まではあり得なかったような、表情が優しいって言うか、あったかいって言うか‥‥
空気が柔らかい気がする。
「何かあったみたいだね。」
そう言って恭弥はふふっと笑った。
:09/07/25 19:09 :P906i :aI2ZqENk
#293 [ちか]
「そう言う馬鹿なトコ。」
「アホはええけど馬鹿はむかつく!!!」
喧嘩してるけど、時々笑った表情が見える。
二人の間に何があったのかは分かんないけど、
確かに二人の溝は無くなっていた。
だって、ホラ。
隣に並んで歩いてる。
:09/07/25 21:56 :P906i :aI2ZqENk
#294 [ちか]
「し、凌さん!!!//
めぐさんの事どう思いますか‥?!//」
無意識に俺はそんな問いかけをしていた。
喧嘩中だった二人は同時に俺の方を向く。
「っな!!///いきなり何聞いて…」
大きな瞳をさらに大きくさせてめぐさんは言う。
が、俺の耳には届かない。
俺の耳が求めてるのは、ただ一つ、凌さんの答え。
:09/07/25 22:04 :P906i :aI2ZqENk
#295 [ちか]
「…………嫌い、じゃない。」
わざと視線をそらしたまま、凌さんはそう不器用に呟いた。
その瞬間、俺の表情はパッと明るくなった。
嫌いじゃない
って、それって…──
それってさ…──!!
「なにニヤニヤしてんの。」
「ほぇっ?!!//」
凌さんは呆れた風に笑った
:09/07/25 22:12 :P906i :aI2ZqENk
#296 [ちか]
恭弥もゆっくりとめぐさんの隣に歩いていくと、ポンと肩を叩いた。
「良かったね、めぐ。」
「っな!!!!俺は別に…っ//」
「クスッ顔真っ赤だよ?」
「〜…っっ!!///うるさいわ!!//」
嫌い嫌いも好きのうち ってね。
:09/07/25 22:19 :P906i :aI2ZqENk
#297 [ちか]
――――――――――――――――――――――――
寂しさを
忘れることは出来ないかも知れない。
孤独から
逃げることは出来ないかも知れない。
だけど、
キミが傍に居てくれるなら
受け止めることは
出来る気がするよ。
ありがとう。───‥‥
― 第五話 e n d ―
:09/07/25 22:28 :P906i :aI2ZqENk
#298 [ちか]
:09/07/25 22:34 :P906i :aI2ZqENk
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