漆黒の夜に君と。U[BL]
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#538 [ちか]
「・・・・ッ・・・ハァッ・・・くそッ!!!!」
恭弥は唇を離すと、俺を自分とで挟んでいた壁を強く殴った。
こんなに感情を露わにしている恭弥を、俺は初めて見た。
怖くて身体が震えるのを必死に隠す。
しかし、それも見破られていたかのようにきつく抱き締められた。
:10/03/25 00:20 :P906i :2VuzFUIs
#539 [ちか]
そして思わぬ言葉が耳元で鳴る。
「……ごめん。」
それは小さくて細かった。
「冥が離れていくのが怖かった。だから、出ていけなんて言って…――
でもそんなの全部ウソだから。
僕はどんなに嫌われても、冥のこと離すつもり無いから。」
そう言って恭弥はまたきつく抱き締めた。
:10/03/25 00:29 :P906i :2VuzFUIs
#540 [我輩は匿名である]
:10/03/27 13:00 :N01A :nwtN8v2.
#541 [なな]
書いてほしい
:10/03/31 07:01 :SH905i :HOpcF/NA
#542 [ちか]
>>540→匿名さま
アンカーありがとうございます(;_;)
>>541→ななさま
更新不定期ですいません…
ありがとうございます;_;
:10/04/03 16:47 :P906i :EZVk7fQI
#543 [ちか]
俺はそんな恭弥の腕に包まれて、暫くの間話すことが出来なかった。
何から言えば良い?
嬉しい
俺を求めてくれりこと
離さないでいてくれること
確かに嬉しかったけど
脳裏にはやっぱり女とキスをしていた恭弥が焼き付いて離れない。
さらに熱くなる身体に悶えながら、俺は漸く口を開いた。
:10/04/03 17:01 :P906i :EZVk7fQI
#544 [ちか]
「もう不安にさせないで…」
ふいに出たのは自分でも驚くほど、子供みたいな言葉だった。
だけどそれが本心だった。
「俺、もうやだよ…。
頭ん中恭弥のせいで不安だらけになるのも、
泣きそうになるのも…
‥‥‥‥‥好きだから…」
:10/04/03 17:35 :P906i :EZVk7fQI
#545 [ちか]
口にした瞬間、顔から火が出そうなくらい恥ずかしかった。
でもいいんだ。
言いたいことちゃんと…
ちゃんと言えたから。
…頭上でため息がして、正直後悔もしたけど。
「はぁ‥‥‥。
ごめん、可愛すぎ…。」
そう言って恭弥は今までにないくらい強くその腕を絡めた。
「ん゙!!!?!く、苦゙しい!!!
恭弥苦しいって!!!!
腕!腕痛いっ!!!(泣)」
「うるさい。」
:10/04/03 17:46 :P906i :EZVk7fQI
#546 [ちか]
ふいに目と目が合う。
「 冥‥‥ 」
甘くて低い声で名前を呼ばれると無償に鼓動が早くなった。
そのまま形の綺麗な薄い唇が俺に重なろうとした、その時。
「ちょ、ちょっと待った!!!」
まだ話は終わってない。
:10/04/04 01:51 :P906i :v5AWOOLw
#547 [ちか]
恭弥は不服そうな顔で俺を見下ろす。
「や、やっぱり昨日の女の人とキスしてた事はっきりさせたいんだけど…っ」
まともに恭弥の顔も見れずに俺は聞いた。
「‥‥‥‥そのことなんだけどさ。
あれ、実は男なんだよね」
へ?
:10/04/04 01:55 :P906i :v5AWOOLw
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