こいごころ
最新 最初 🆕
#587 [向日葵]
期待の眼差しで見られるが、宗助とキスをしたのはあの初詣だけだ。
手はよく繋いだりするけれど、別にキスして欲しいとは思ったことはない。

そういえば、宗助のキスはぎこちなかった……。
でも優しくて、柔らかくて、温かくて……。

思い出せば、茉里は顔が真っ赤になり、それを見た後輩たちは「いーーなああーっ!」と大合唱した。

宗助は好きだって言いたくなったり、抱きしめたくなったり、キスしたくなったりしないのかな……。

⏰:11/01/01 21:16 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#588 [向日葵]
……なんかそれって、私がめちゃくちゃしたいみたい。

いつの間にそんなスケベになったんだ私……。

「宗助先輩とのデートってどんな感じなんですか?」

恋愛話が大好きな後輩たちはまだ訊いてくる。
さっきの興奮がさめないのか、茉里にどんどん寄ってくるものだから、茉里は壁に背中が当たり、行き場をなくす。

「付き合ったばっかりだし、そんなにデートとかしたことないよ」

⏰:11/01/16 01:15 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#589 [向日葵]
「そうなんですか?」

「付き合いたてなら、ベッタリなイメージなんですけどねー」

「ハイハイ!この話はまた今度!」

綾香はパンパンと手を鳴らして、後輩たちの注目を集めると同時に、会話を打ち切った。

「下校時間までにここの灯りが消えてないと、キャプテンの私が注意されるんだからね」

後輩たちは渋々といったように各々カバンを持ち始める。
茉里はひそにかにホッとため息をついた。

⏰:11/01/16 01:15 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#590 [向日葵]
1歳しか変わらないのに、どうしてこの子たちはこんなにも元気なんだろう……。

でも1歳だけでも、その1歳が自分たちにとって大きいことを茉里は知っている。

先輩が、そうだったから。

とても大人のように思えて、逆に自分がすごく子供のようにも思えて嫌だったあの頃。

……ああ、そうか……。

⏰:11/01/16 01:16 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#591 [向日葵]
茉里は静かに笑った。

私、あの時のこと、自分が思ってるよりも辛かったのかもしれない。
もう宗助が自分を好きでいてくれるってわかってても、実はすごく怖いんだ。

初詣の帰り、離れたくないと言ってくれた宗助。
それでも私……。

ごめんね、宗助……。
私、不安が拭いきれないんだ。
もう、この不安は、拭えることは出来ないの。

⏰:11/01/16 01:16 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#592 [向日葵]
臆病者。

茉里は自分をなじりながら、宗助に会いたいと、皆との挨拶もそこそこに走る。

校門が見えてくると、人影が見えた。
足音に気づいたように、その人影が動くと、薄く微笑む。

茉里はもう待ちきれなくて、飛ぶように宗助に抱き着いた。
そんなことするとは思わなかったので、宗助は2、3歩よろけながら茉里を受け止める。

⏰:11/01/16 01:17 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#593 [向日葵]
「ちょ、なんだいきなり……っ!……茉里?」

何も言わず、力一杯宗助を抱きしめる茉里をおかしく思った宗助は、茉里頭を軽くぽんぽんとする。

下校時間が過ぎたとは言え、まだ学校から出てくる生徒はいる。
宗助は出来るだけ人に見つかりにくい場所にうつる。

「また……ネガティブモードにでも入った?」

「……まあ、そんな感じ……」

⏰:11/01/16 01:19 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#594 [向日葵]
「曖昧な返事だな」

「だって……」

宗助は茉里の髪を優しく撫でる。それだけで、茉里のネガティブな気分は消えていったが、甘えたくなって、このままでいた。

宗助がいると、ずって甘えたくなって困る。
溶けてしまいそうな感覚になる。

「で、どうしたらそれは治るの?」

「このままいてくれたらいい」

「帰りたいんだけど……」

「じゃあキス」

⏰:11/01/16 01:23 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#595 [向日葵]
宗助はきっと茉里がもう大丈夫なことは知ってる。
同時に茉里が甘えたがっているのもわかっていた。

街灯のわずかな光をたよりに、宗助は茉里の唇に指先を触れる。
場所を確かめ、ゆっくりと唇を重ねる。

茉里は本当に溶けそうになりながら、さっきの後輩との会話中に、自分が思ったことを思い出すと、自分から顔を押し付けるように力をいれる。

⏰:11/01/16 01:27 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#596 [向日葵]
宗助は戸惑ったように体を少し引くが、その分茉里が距離を詰める。

もっとと思うのは、私だけ?
メールも、言葉も、行動も……。

問いかけるようにキスをする。
宗助はしばらく戸惑っていたが、急に茉里をぐっと引き寄せる。

唇に火がついたような熱さを感じていると、宗助はまるで食べるみたいにキスを繰り返す。

今度は茉里が戸惑う番となった。

え?え?
そ、宗助、どうしたの……っ?

⏰:11/01/22 23:16 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194