こいごころ
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#597 [向日葵]
そう思っている間にも、息ができないくらいになってきた。
特別激しいわけでもない。
むしろゆっくり、なだめられるように、でもまるで茉里がその気になるのを誘うかのような口づけをする。

ま……待って……っ。

そして茉里は、自分で誘ったような行動をしたくせに、驚いて思わず顔を背けてしまう。

息を吐く度、白くなって2人の間をさまよう。

「そ……宗助……?」

「……悪い、ちょっと制御出来なくなってた」

宗助は照れたように、でも少し意地悪そうに笑う。

制御……。

⏰:11/01/22 23:16 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#598 [向日葵]
それはつまり、宗助もちゃんと思ってくれてるということだ。
自分ばかりではなく。
宗助の場合、きっとそういう雰囲気を作るのが苦手なんだろう。

それにしても……。

茉里はかくりと体がくだけそうになる。
幸い宗助が茉里に腕をまわしていたため、倒れることはなかった。

なんて、官能的な……っ。

宗助は茉里が初めての彼女だ。
だからこんなキスはしたことないはずなのに。

一度知ってしまえば、もうくせになりそうなぐらい甘い口づけに、茉里は体の力がなくなりそうな感覚になる。

⏰:11/01/22 23:16 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#599 [向日葵]
「せ……いぎょ、しなくても……別に……」

やはり自分ばかりが余裕ないように感じて、茉里はつい強がってみる。

「顔を背けたくせに、なに言ってんだ」

……完敗だ。

「元気なった?もう立てる?」

意地悪なさっきの口調にくらべ、優しい口調で茉里に問う。

ネガティブな気持ちを無くしたくて、甘えたことを忘れていた。
忘れるぐらい、刺激が強かった。

「うん、買い物……行こっか」

⏰:11/01/22 23:17 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#600 [向日葵]
顔がまだ熱いし、足もなんだかふわふわしているが、茉里は宗助と手を繋いで、頼まれていた買い物を買いに行くことにした。

――――――――………………

家に帰ってきた茉里は、キスの余韻がまだ残っているのか、ベッドの上で寝転がってぼうっと天井を見ていた。

宗助……。

さっきからずっと宗助に会いたいと思っている。
ほんの数十分前に別れたばかりなのに。

その気持ちを抑えるように、さっき「買い物付き合ってくれてありがとう」とメールを送ったばかりだ。

⏰:11/01/22 23:17 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#601 [向日葵]
きっと宗助のことだから「気にするな」と返ってくると思いながら、メールを待つ。

すると個人設定をしている着信音が鳴った。
この音は宗助だ。

がばりと起きて、まるでビーチフラッグかのように携帯を掴みとる。
目を動かしているうちに、茉里の口が変な形に曲がり、やがて顔も赤くなると、言葉にならない叫びをあげながら、布団に突っ伏して悶えだした。

携帯は力の抜けた手から落ち、布団の上にぽすりと落ちる。

⏰:11/01/22 23:18 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#602 [向日葵]
―from 宗助―

―本文―

いいよ。一緒に帰るならついでだし。

今日、帰りの時、乱暴なことしてごめん。でも抑えられなかったというか、自分でもわからない気持ちになってた。
正直、茉里が嫌がってなくて良かったってホッとした。
これからもしかしたら、あんなことがあるかもしれない。
嫌だったらちゃんと言ってくれ。

いつも表現がちゃんと出来ない奴で悪い。
あと、いつも最後の茉里の言葉は嬉しい。
だから俺も

⏰:11/01/22 23:19 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#603 [向日葵]
俺も、大好きだよ

―END―

⏰:11/01/22 23:19 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#604 [向日葵]
*アンカー*

>>2-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-605

⏰:11/01/22 23:31 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#605 [向日葵]
[16] 宗助と父

修学旅行も無事に終え、1日の休みの後に部活へやってきた茉里たちは、お土産を配っていた。

「ストラップの人〜!」

「あ、先輩あたしです!」

「クッキー、ちゃんとわけろよ」

「ありがとうございます!」

先輩たちのお土産に群がる後輩たちは、はしゃぎまわる。
そんな中、後輩が「あ」と小さく声をあげ、キャプテンの綾香のもとへいく。

⏰:11/01/30 00:50 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#606 [向日葵]
「そういえば先輩。先輩方が修学旅行に行っている間、3年生の先輩方が何人か来られましたよ」

その言葉に、茉里のお土産を配る手が止まる。

そういえば、先輩ももう卒業だっけ……。

ちらりと宗助を見ると、宗助も耳に入っていたのか、なんだかぼんやりしてるように見える。

茉里たちの中で、千早先輩は色んな意味で心に残る人だ。
その先輩が、今までのように会えなくなるというのは、引退した日の寂しさよりも遥かに大きい。

⏰:11/01/30 00:50 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


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