虹色のオセロ
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#585 [ゆーちん]
「ななみん先生、おはようございまーす」
…このおっさんも朝から元気だ。
「おはようございます、保泉先生」
「もうすぐ期末テストですよ〜」
「あ、そっか。このテストで進学とか留年とか決まってくるんですよね」
:09/05/09 12:46
:SH901iC
:JSeFKct6
#586 [ゆーちん]
懐かしい〜。
毎年必死だったっけ、私。
「留年ギリギリの奴らにはラストチャンスみたいなもんですね」
「なるほどー」
なるほど、なんて言ってるけど学年末テストの大変さを一番味わって来た私なんだ。
わからない訳がない。
:09/05/09 12:49
:SH901iC
:JSeFKct6
#587 [ゆーちん]
「でも、その前にマラソン大会ですね」
「…あぁ。結局マラソン大会に決まったんですか」
「予算が足りないらしくて、例年通りのマラソン大会なんです。教師はマラソンコース誘導とかです」
「了解しました」
:09/05/09 12:50
:SH901iC
:JSeFKct6
#588 [ゆーちん]
保泉はさ、変態だけど新人の私に色々教えてくれるから、ありがたいんだよね。
まぁ、その気づかいもできないんじゃ、ただの変態男か。
:09/05/09 12:51
:SH901iC
:JSeFKct6
#589 [ゆーちん]
「はい、それじゃあ今日はここまでです。委員長の瀬川くん、この資料を職員室まで運ぶの手伝ってね」
「…はーい」
2Cでの授業が終わり、起立、礼、休み時間。
仁士は私を睨みながら教壇に向かって来た。
:09/05/09 12:53
:SH901iC
:JSeFKct6
#590 [ゆーちん]
「せっかくの休み時間がパシりで終わっちゃいまーす」
「エヘッ、ごめんねぇ」
そんなブリっ子、可愛くねぇぞってな目で睨み、資料を持ってくれた。
廊下を歩く。
周りの生徒に聞かれないように小声で喋った。
:09/05/09 12:54
:SH901iC
:JSeFKct6
#591 [ゆーちん]
「登山ダメだったんだね」
「予算がアウト」
「ふーん、ドンマイ」
「…まさか、それ言う為に俺をパシりにした?」
「そうだよ」
「…最悪」
「なんで、いいじゃな〜い。それより、栄之助…」
「あぁ、うん。今日も来てない」
:09/05/09 12:54
:SH901iC
:JSeFKct6
#592 [ゆーちん]
仁士も栄之助にすみれちゃんの妊娠の話は聞いたらしく、気になっていたようだ。
「今日水曜だから、休み始めて3日だね」
「七海んちに行ったのって金曜だろ?」
「正確には土曜の真夜中」
「じゃあ今日で4日か。ママの喝、効いてるといいんだけど」
:09/05/09 12:55
:SH901iC
:JSeFKct6
#593 [ゆーちん]
あの日、私の家に来た事は栄之助から直接聞いたらしく、月曜日の朝イチで私のところに飛んできた仁士。
結局どうなったのかを聞きたくても、当の本人が姿を現さないんじゃ話にならない。
おサボり3日目。
明日こそは登校しろ、と願いながら今日も一日、教師という苦痛を乗り切った。
:09/05/09 12:56
:SH901iC
:JSeFKct6
#594 [ゆーちん]
結局栄之助はその週、学校に来なかった。
あれからちょうど一週間。
気になってはいたけど、自分から電話なんかする気分でもなく、もう一人の方に電話をかける事にした金曜日の21:00前。
:09/05/09 12:57
:SH901iC
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