吸血鬼死重奏
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#57 [渚坂]

誰太君は体質的にR.B.の効果が薄く、これまでに幾度となく魔王へと変貌していたりする。

その度に人間の私は、命というか、血を狙われる訳でして…。
その度にこうやって綾辻は私を守ってくれてる。ほんっとうに感謝してもしきれないぐらい、私は綾辻に助けられてきた。

⏰:09/07/21 17:50 📱:F905i 🆔:lL94ZNjo


#58 [渚坂]

しかし、欲望を抑えるためのR.B.の効果が切れたとき、誰もが今の誰太君のように吸血鬼へと変貌する可能性を秘めている。

もちろん、綾辻も。


でもR.B.の効果があるうちはみんな普通の人間のように生活しているし、そうそう効果が切れるなんてことはないらしい。

⏰:09/07/21 17:51 📱:F905i 🆔:lL94ZNjo


#59 [渚坂]

■作者の主張■

だいぶファンタジーにしたつもりですが…、いかがでしょう!?


というか、なかなか伝わりにくい描写ばっかりしてることに気付いた今日このごろ……。矛盾があったらすいません orz

今のところ感想板は作るつもりは無いですが、もし意見や感想があるとおっしゃってくれる方がいましたら、渚坂名義で作りたいと思います(^ω^)

とりあえず、何かある方はここにお願いします!

⏰:09/07/21 18:00 📱:F905i 🆔:lL94ZNjo


#60 [渚坂]


渚坂 感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4482/

作ってしまいました…!!
ご意見・感想お待ちしてます^^

⏰:09/07/22 17:42 📱:F905i 🆔:0ZrCLwFU


#61 [渚坂]

「なんでこんな高校に入っちゃったのよ……」


両手で頭を抱え込み、後悔の念でいっぱいの頭をかき乱す。

「おい、過去を悔やんだって仕方ないだろ。それよりも、この高校に入って俺に出会えた運命に感謝してろ」

……どうして、こうポジティブに考えが進むのだろうか。しかも“運命”とかこっぱずかしいことを大真面目に言うもんだから、なんだか感謝しなきゃいけないような気がしてきたじゃないか。

⏰:09/07/23 16:54 📱:F905i 🆔:kNK/hMlE


#62 [渚坂]

「ほらほら、ついに魔王様のお出ましだ。俺が食い止めるから、いつでも逃げれる用意しとけ」


綾辻がそう言う同時に周りの空気が一変した。

急にざわめき始めた木々たち。頬をかすめる風さえも危なげな刃物のようにピリピリとした鋭利な感覚を肌に残す。彼らも“魔王”に脅えているのだろうか。

⏰:09/07/23 16:55 📱:F905i 🆔:kNK/hMlE


#63 [渚坂]

そして、ちょうど私たちが隠れていた場所の直線上から魔王はその姿を見せた。

私の体が一瞬呼吸を止める。
振り乱された髪。ニヤリと笑う口元からこぼれる尖った八重歯。
獣のようにギラギラと光る紅い瞳。“三國 誰太”は完全に自身の原型を失い、禍々しく容姿を変えていた。

⏰:09/07/23 16:56 📱:F905i 🆔:kNK/hMlE


#64 [渚坂]

そして彼の周りの空気は酷く澱んで見えた。
色に例えるなら紫と黒を混ぜ合わせたような、毒々しい空気が彼をとり巻いていた。

本当の意味で、こういうのを空気が変わると言うのかもしれない……。

⏰:09/07/23 16:57 📱:F905i 🆔:kNK/hMlE


#65 [渚坂]

何度となく魔王へと変貌した誰太君を見てきたが、このざわざわするような感覚にはまだ慣れない。


「いいか、俺がアイツを止めるから。お前は逃げとけよっ!!」

言い終わると同時に、綾辻は魔王へと向かって走り出した。

「ちょっと、綾辻!」

私が彼を呼び止めようとして右手が空を掻いた時、すでに綾辻は戦闘態勢に入っていた。

⏰:09/07/25 10:45 📱:F905i 🆔:igwP.4vA


#66 [渚坂]

力強く地面を蹴る彼の足は、転がるように前へ前へと速度を速める。そして風を切りながら魔王に向かって走る彼の右手が、蒼白く光りだした。


R.B.は血を吸いたいという欲望を不思議な超能力のようなもへと変換させる特性を持つ。
今綾辻の右手が光り出したのはR.B.によって変換された力が右手に集まりだしたから。

⏰:09/07/25 10:45 📱:F905i 🆔:igwP.4vA


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