サークル ー番外編ー
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#15 [柚子]

「遅かったから、ここの場所がわからないんじゃないかと心配してたんだよ」

「あっ。すいません…」

約束の時間を15分も過ぎていたことを思い出し、私は下を向いた。

⏰:09/06/23 16:28 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


#16 [柚子]

「あ、いやいや。時間のことは気にしないで。私らみんな暇人だから」

そう言って彼女は、さっきドアを開けた彼に視線を移した。

「迷子になっているかと思って、ちょうど純に探しに行かせようとしてたところだったんだ。入れ違いにならなくて良かったよ」

⏰:09/06/23 16:39 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


#17 [柚子]

迷子どころか、迷うことなく部屋の前まで着いていた私は、気を遣わせてしまったことを申し訳なく思った。

全く別の意味で、確かに私は迷っていたのだけれど。

今私が抱えている“問題”を、相談していいのかどうか私は迷っていた。

⏰:09/06/23 16:43 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


#18 [柚子]

ドアを目の前にしてなお、迷っていたのは、その“問題”が、あまりに現実離れしていたからだ。

話した途端、もしかしたら話している途中で、笑われおかしな子という烙印を押されてしまうかもしれない。

一度私の中に芽生えた不安を、私はどうしても拭うことができなかった。

⏰:09/06/23 16:45 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


#19 [柚子]

「あ、と。自己紹介がまだだったね。私は部長の空。よろしくね、千晃ちゃん」

こちらこそ。と私が言いかけた時だった。

ずっと黙って、私のことを見ていた彼が口を開いた。

⏰:09/06/23 16:46 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


#20 [柚子]

「部長は俺だ」

男の人にしか出せない、低く落ち着いた声だった。

(あ。この人、眼鏡外したら格好よさそう…)

そんなことを考えていた私の向かいに、空さんを押し退けるように彼が座った。

「部長の亮太です」

⏰:09/06/23 16:47 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


#21 [柚子]

全く事態の飲み込めていない私は、戸惑いを隠せなかった。

その場を納めてくれたのはさっきの可愛いらしい女の人だった。

「二人ともやめなよ。お客さんの前で。部長なんて、空でも亮太でもどっちでもいいじゃない。千晃ちゃんもそう思うよね?」

⏰:09/06/23 16:47 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


#22 [柚子]

突然意見を求められた私は、思わずコクコクと頷いてしまった。

「いや、重要だ!」

と譲らない亮太さんに、空さんも同意していた。

⏰:09/06/23 16:48 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


#23 [柚子]

「あーもう。じゃあ千晃ちゃんに決めてもらおう。依頼が完了した時点で、部長に相応しいと思うほうを選んでもらう。これでどう?」

思いがけず重大な決断を任されてしまったけど、おかげでようやく話の本題に入ることができた。

⏰:09/06/23 16:49 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


#24 [柚子]

喧嘩の仲裁をしてくれた女の人は

「私は、優ね」

と自己紹介をした後、私に聞いた。

「それで相談って?」と。

⏰:09/06/23 16:50 📱:P906i 🆔:FroRXXEo


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