サークル ー番外編ー
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#111 [柚子]

わざわざ階段を使うなんて面倒くさい。それだけの理由だ。

一瞬何か引っ掛かったものの、すぐに二階に住んでいる人間だろうと勝手に納得し、眠りについた。

何かおかしい。

⏰:09/06/24 14:54 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


#112 [柚子]

そう感じたのは、三日目の夜だった。

その日は連れが泊まりに来ていた。

夕方、大学から帰宅してすぐに飲み始めた俺たちは、11時を回る頃には横になっていた。

⏰:09/06/24 14:55 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


#113 [柚子]

会話も減り、二人でテレビを観ていた時だった。

「トイレ貸して」

と、連れが立ち上がりトイレへ向かった。

トイレは部屋のドアの向こう、廊下の横にある。

⏰:09/06/24 14:56 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


#114 [柚子]

連れがドアを閉めた音と、あの足音が聞こえてきたのはほぼ同時だった。

(またかよ…)

さすがに変に思った俺は、トイレから戻った連れに話しかけた。

⏰:09/06/24 14:57 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


#115 [柚子]

「そういやさぁ、何か変な奴がいるんだよ」

「変な奴って?」

「何かいっつも雨に濡れてんの」

「は?」

意味がわかんないって顔をしている連れに、俺は足音の話をした。

⏰:09/06/24 14:58 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


#116 [柚子]

「それってさー…」

俺の話を聞いた連れは、火をつけたばかりの煙草の煙を吐きながら言った。

「幽霊じゃね?」と。

最初俺は笑い飛ばした。幽霊何かいるわけねぇじゃんって。

⏰:09/06/24 14:58 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


#117 [柚子]

「でもさー」

と、連れは窓に目をやりながら至って冷静な口調で言った。

「今日雨降ってないし」

全身に鳥肌が立った。俺の記憶でも、今日は一度も雨は降っていなかった。

⏰:09/06/24 15:00 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


#118 [柚子]

「は?じゃあ何であいつびしょ濡れなの?」

一瞬ビビってしまったのを隠そうと、俺はわざときつい口調で言った。

「だからー…幽霊じゃねぇの?」

そんな俺の気持ちを無視して、連れはもう一度、幽霊という単語を口にした。

⏰:09/06/24 15:01 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


#119 [柚子]

他に話すような話題もなかったこともあって、俺たちはその謎の足音について話をした。

「そもそもさー、五階に住んでるお前にエントランスにいる人間の足音が聞こえるわけねーじゃん」

するどいツッコミを入れた俺の連れは、新しい煙草に火をつけた。

⏰:09/06/24 15:02 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


#120 [柚子]

「お前賢いな!やっぱ法学部は言うこと違うわ」

必要以上に俺に尊敬の眼差しを向けられた連れは、フーっと煙を吐きながら笑った。

「二つ目の疑問点は、何故びしょ濡れなのか…だな」

⏰:09/06/24 15:03 📱:P906i 🆔:fPMxZ4Vo


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