サークル ー番外編ー
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#31 [柚子]
「今日も乗ってきたから、自転車なら駐輪場にありますよ」
私が言い終わると同時に、亮太さんと空さんが立ち上がった。
食べかけのロールケーキを残して、自転車を置いた場所まで案内した。
黒いシンプルなママチャリが、私の自転車だ。
:09/06/23 16:58
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:FroRXXEo
#32 [柚子]
「この自転車です」
自転車を指差すと、亮太さんは黙って自転車を見つめていた。
空さんは
「へー。シンプルだし乗りやすそうだね」
:09/06/23 17:00
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#33 [柚子]
と、見当違いにも聞こえる感想を述べた。
自転車を眺めていた亮太さんが言葉を発したのは、五分ほど経ってからだった。
「この自転車、しばらく貸してくれないか?」
:09/06/23 17:00
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#34 [柚子]
「え…」
私は亮太さんの顔を見た。
「実際に乗ってみたいし、二、三日預かりたい」
「私この自転車がないと大学通えないんです」
:09/06/23 17:02
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#35 [柚子]
家賃が安いからと、大学からも駅からも離れた場所を住居に選んだ私の交通手段は自転車しかなかった。
悩んでいると、空さんが大丈夫だよと言った。
「自転車を借りてる間は、亮太が車で送り迎えするから大丈夫だよ」
:09/06/23 17:03
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#36 [柚子]
「え…でも…」
私は横目で亮太さんの顔を盗み見した。
(嫌そうじゃない…)
密かに心の中でガッツポーズをしながらも
:09/06/23 17:27
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#37 [柚子]
「そういうことなら、別にいいですけど…」
と、少し困った顔をしてみせた。
内心、亮太さんに送り迎えしてもらえるという状況にウキウキしていたのは、言うまでもない。
:09/06/23 17:28
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#38 [柚子]
話がまとまったところで、部室に戻った。
「自転車しばらく借りることにしたから」
空さんが部室に残っていた人たちに、そう説明していた。
「ってことは何かわかったんですか?」
:09/06/23 17:28
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#39 [柚子]
質問したのは、純と呼ばれていた男の人だった。
「それを今から調べるんだよ」
亮太さんの口調から、純さんは部内でかなり下の立場なのだと私は理解した。
:09/06/23 17:29
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#40 [柚子]
「調べるって…何かいい方法でも思い付いたんですか?」
純くんの言葉に、亮太さんがちょっぴり不敵な笑みを浮かべたことは、見なかったことにした。
「お前だよ」
:09/06/23 17:31
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