柚子 ー短編・中編ー
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#71 [柚子]
その日から、会社を定時に上がりコンビニへ向かうというサイクルが出来上がった。
彼女の姿を見つけた日は、車をコンビニの駐車場から移動させ、少し離れた場所で彼女のバイトが終わるのを待って尾行した。
いない日は、真っ直ぐ家へ帰った。
:09/06/28 16:24
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#72 [柚子]
一ヶ月も経つ頃には、彼女のシフトと住んでいるアパート、交遊関係などを把握していた。
月曜と水曜が休みで、他の平日は八時まで、土日は朝から夕方までというのが彼女のシフトだった。
かなりの確率でバイト帰りにあの男の部屋に泊まりに行っていた。
:09/06/28 16:28
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#73 [柚子]
アパートで一人で過ごすことの少ない彼女に近付くのは困難にも思えた。
その絶好の機会が訪れたのは二月に入ってすぐのことだった。
いつものようにコンビニ近くの道路に車を停め、彼女を待っていた。
:09/06/28 16:29
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#74 [柚子]
その道路が、彼女が帰りに必ず通る道だということはすでに熟知していた。
吸っていた煙草の煙を逃がす為に、少し開けていた窓から彼女の声が聞こえてきた。
「はぁー?スノボ行くなんて言ってなかったじゃん」
:09/06/28 16:30
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#75 [柚子]
電話をしながら歩いてきた彼女は酷く怒っていた。
恐らく電話の相手はあの男だろう。
「で、いつ行くの?は?来週?まじありえん」
:09/06/28 16:32
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#76 [柚子]
いかにも若者らしい口調で話している彼女の話に、俺は聞き耳をたてた。
来週彼女が一人になるチャンスが訪れるかもしれない。
(いつだ?曜日でもいい。口にしろ…!)
:09/06/28 16:36
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#77 [柚子]
俺の願いが通じたのか、彼女は“その日”を口にした。
「12日って私の誕生日なの忘れたの?」
尾行して分かったのだが、彼氏にベッタリな彼女には友達がほとんどいない様子だった。
:09/06/28 16:44
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#78 [柚子]
12日彼女は一人でアパートにいる。
俺はそう確信した。
あの男が誕生日の彼女を置いてスノボに行くことが条件ではあるが。
:09/06/28 16:59
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#79 [柚子]
何故彼女なのか。復讐ならあの男を直接襲えばいいのではないか?
理由は簡単で単純明快だ。
好きな女が他人の手によって犯される気分を、あの男にも味合わせてやる為だ。
:09/06/28 17:02
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#80 [柚子]
その日の為に俺は早速準備を始めた。
まずインターネットの通販で宅急便の会社の制服を購入した。
次に用意したのは大きな段ボール。これは電器店で貰ってきた。
:09/06/28 17:04
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