死に至る病
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#283 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
普段はずっと仲良しのサインなのに、今はなんだか違う。

背徳、かもしれない。




キスしたいよぅ。

直央が言った。

⏰:09/08/19 16:27 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#284 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
碧い瞳。

長いまつ毛。

白い肌。

無垢の匂い。

狩山直央という存在。



すべてが僕を誘惑していた。

艶やかに直央は待つ。

⏰:09/08/19 16:28 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#285 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
体が熱い。


だけども、僕は優しくない。

僕は彼女の唇と僕の唇が触れるか触れないかというところで、容赦なしにでこぴんしてやった。



「あうっ」

額を押さえながら、直央は驚愕の表情をして僕を見た。

⏰:09/08/19 16:29 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#286 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
僕は無感動に言ってやる。



「萎えた」

外していたボタンを止めながら、僕はコーラを一口飲んだ。



もちろん嘘だった。

僕の高ぶった気持ちと直央を抑えるための、見え見えの嘘だった。

⏰:09/08/19 16:30 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#287 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
直央は不機嫌そうに口をつぐみ、うつむいてから小さな声で、嘘だよ、とつぶやいた。

珍しく落ち込んだな。



僕は嘘を続けた。

⏰:09/08/19 16:31 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#288 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「直央とキスするくらいなら、りこや早紀さんとしたほうがマシだな」

僕は笑った。

しかし直央は笑わない。


直央はうつむいていた頭を起こし、恨めしそうに言った。

⏰:09/08/19 16:32 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#289 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「渉ちゃんはそんな人じゃない」



どうしたんだよ。


その言葉は直央の唇で無理矢理ふさがれた。

抵抗する間もなく、直央は思いきり爪を立てて背中に手をまわし、抱きついた。

⏰:09/08/19 16:32 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#290 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
――熱い。
――苦しい、激しい。


感情を爆発させて、僕を食い殺す勢いで貪ってくる。

感情の荒波だった。


訳がわからぬまま、僕は押し倒された。

⏰:09/08/19 16:33 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#291 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
馬乗りになって、また貪る。

押し退かそうとする僕の手に、直央は手をぎゅうっと強く絡めた。



直央は息を荒くしながら体を起こし、どちらのものとも分からない涎を手の甲で拭った。

⏰:09/08/19 16:34 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


#292 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
その時だった。

僕を見下ろす涙ぐんだ碧い丸い瞳が、突然渇いた鋭いものに変わった。


別人のようだった。



直央は舌なめずりをして、また倒れ込み、僕の耳元で小さく言った。

⏰:09/08/19 16:34 📱:N03A 🆔:e0q3.Vcg


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