その妖し淫らにつき -弐-
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#32 [ひえぃ]
「いにしえより
縁(えにし)とは数奇なもの…お前が現れて俺の命火に北の風は強く吹きあれる…殺して欲しかった…ずっと……」
シニタカッタ
分かってた
ずっと分かってた
私の頭に声かけていた
少年の声はオロチだった
「連れてってよ…
君の時代に…」
:09/08/04 01:21
:SH906i
:mCl83kHU
#33 [ひえぃ]
ドクンとなる心臓の音と
共に目の前は真っ暗になった。
最期の瞬間
まだ目の前にいたオロチを離さないようにキツク抱きしめ落ちていった。
「……………んっ」
うっすらと目を冷ますと
何やら体中に痛みが走り体は横たわっていた。
…ここは?
:09/08/04 01:25
:SH906i
:mCl83kHU
#34 [ひえぃ]
「痛い…」
辺りを見渡すと
どこかの小屋の一室のように見えた。
しかし
何か違和感がある。
タガメさんに見せられたときより何やら生々しい…
体中には
無数の傷がある。
寝床から
起き上がり小さな反射鏡に目をやると御琴姫の姿が
うつしだされる。
「なっ……」
:09/08/04 01:30
:SH906i
:mCl83kHU
#35 [ひえぃ]
御琴姫に
なってる?
意思はあるし喋れる
けど知るべきない御琴の
過去や気持ちを思いだせる。
「ここはエニシの…」
あの後
俊正を殺したエニシは…
「目が覚めたか?」
入り口に目をやると
エニシが笑いながら
こっちに向かってくる。
:09/08/04 01:33
:SH906i
:mCl83kHU
#36 [ひえぃ]
「…っやめなさい!
来たら!死にます」
考えずに言葉がでる。
昔に御琴姫が言ったんだろう。
「クッ…死ぬ?
お前が自害など考えるからこのような傷が絶えぬのだ…まぁほおっておいても三日三晩で治ってしまうがな…」
エニシは
御琴の着物をゆっくり
脱がし肩越しにつく火傷の後をペロリと舐める。
「…俊正さま」
「死んだ男にお前の女らしい艶声を聞いてもらえ…
俊正もさぞ喜ぶだろうな……」
:09/08/04 01:43
:SH906i
:mCl83kHU
#37 [ひえぃ]
涙が溢れる目から見えるのはエニシの乱れた髪と薄暗い天井だけだった。
…誰か
誰か…
私を
私を殺して…
:09/08/04 01:45
:SH906i
:mCl83kHU
#38 [我輩は匿名である]
はやく書いて

:09/08/06 23:12
:SO903iTV
:Y6bksBx.
#39 [ひえぃ]
御琴姫は
何度も何度も何度も
エニシに侮辱され続けた
女としての名誉を傷つけられ汚されながら
そして
小さな命を
宿した。
「祝杯だな
呪われた子だ
面倒はみなくとも良い
憎い俺の子なぞ愛せまい」
エニシは
それから御琴の前に
現れることはなかった。
:09/08/08 02:42
:SH906i
:S7ThJzdM
#40 [ひえぃ]
何も与えなくても
餓死する事もない。
ただ
無邪気に笑いながら
指を絡めてくるこの小さな蛇の子を愛することだけがどうしてもできず月日だけが流れていく。
この
憎しみの塊。
名前は
オロチ。
永遠に死なぬ
呪われた赤子。
:09/08/08 02:46
:SH906i
:S7ThJzdM
#41 [ひえぃ]
「母上!!」
疎ましい。
「母上どこですか?」
煩わしい。
「母上いないの?」
あの男に似た顔で
「返事をしてください」
あの男に似た声で
「母上!」
「やめなさい!!」
:09/08/08 02:48
:SH906i
:S7ThJzdM
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